西洋音楽歳時記

旧称「A・Sカンタービレ」。07年には、1日1話を。その後は、敬愛する作曲家たちについて折に触れて書いていきます。

西洋音楽史

2021-06-16 20:10:20 | 音楽一般
ヴィヴァルディは、後期バロックの作曲家である。後期があれば、前期、中期もあるだろう。バロックの時代の前はルネサンスの時代。その前、中世の時代の音楽は、などとやはり現代の音楽にたどり着くまでの歴史を知りたく思った。古典ギリシアの時代も音楽はあったはずだが、とりあえずグレゴリオ聖歌からの歴史をまず学びたいと思った。そのような時に出版されたのが、

1.ルネサンス・バロックの音楽 全12巻(筑摩書房)

である。文学物を主に出す社であるが、他の分野の本を出すこともある。これも私にはお気に入りの書で、愛蔵品である。LP2枚と、解説書が付いている。
第1巻 中世の宗教音楽と世俗音楽、から第12巻 古典派への道、とあり間にバッハが4巻を占める。服部幸三と皆川達夫の両氏の編集で解説もとても勉強になる。(すべてしっかり読んだわけではないが、こう書くとまだ読んでないエッセイ、以前読み学んだエッセイも再度読んでみたい気持ちが起こる。)前回書いた「世界大音楽全集」とこの「ルネサンス・バロックの音楽」で西洋音楽の流れは掴めることができたように思います。

服部さんはラジオでよく解説をされていてカセット・テープに収め、今も所持している。皆川さんは、最近亡くなられたが、いくつか本を買い勉強した。

2.バロックの音楽 皆川達夫著(講談社現代新書)

3.中世・ルネサンスの音楽 皆川達夫著(講談社現代新書)

これからもこの2冊は折に触れ読んでいきたい。演奏ものでは、

4.マンロウ ゴシック期の音楽 LP3枚組

5.グレゴリオ聖歌全集 LP20枚組(キング・レコード)

をまずあげなくてはならない。

1.の全集では、当然のことながら、ゴシック期の音楽はその一部をふれるだけであった。もう少し知りたいと思い購入したのが4.でタイムリーにレコード店で見つけ購入した。今、手元に置いていないため内容を書くことはできないが、マンロウの死去の知らせをその後ほどなくして聞いた時には驚いてしまった。つぎはどのようなレコードを出してくれるのかと思っていたところだった。

5.は、やはり1.では部分的にしか接することができなかったので、これを聴けばと思い、購入した。これまでに聴いたのは1度だけのように思う。持ち帰るのが重かった。すごく立派な解説本が付いていて、読んで勉強したいと思っているがまだしていない。

2.と3.の本は興味を持って読んだ(部分的に?)。3.は間違えて2冊買ってしまった。(1冊は後で処分)皆川さんの書かれた本は文章が読みやすいし、また深い知識に裏付けされているようでとても勉強になります。そばに置いておきたいですね。次の書も購入しました。

6.西洋音楽ふるさと行脚 皆川達夫著(音楽之友社)

これは第1部で、専門の中世・ルネッサンスの音楽を扱い、2・3部ではざっくばらんな話題を扱っていて、葡萄酒のことも語っています。ところどころつまみ読みをしただけか? 皆川さんについて、こんな言葉をどこかで見たように思います。カラヤンのヴィヴァルディの演奏は、女性の厚化粧のようだ、と。カラヤンファンの私にはそんなことが記憶にあります。まあ、すべて芸術に対する受け取りは人それぞれで、ここでは玄人・素人はないように思うので、自分に合う演奏と思えばそれでいいのではと思います。

手元にある、ブリタニカの百科事典で「西洋音楽史」の項を見ると、「古代ギリシア」の項が出ています。ピタゴラス音階など、また古代ギリシアの演劇を見ると、合唱隊なども出てきたりします、またキタラ、リラなどの楽器なども語られます。どのような音楽なのかと思っていた時がありました。そうしたらこれも何と、レコードになって出た時がありました。放送で一部を聴いたか?、覚えてないですが、このレコードは蒐集が趣味の私も結局買いませんでした。

パンフです。その後は、このような試みはなされていないように思います。

このギリシアの音楽ですが、さきほどの皆川氏は、3.の中で「古代ギリシアの音楽をもってヨーロッパ音楽の原点とみなすことはできない」「古代ギリシアの音楽がその後の時代に残した遺産は、音楽作品そのものではなく、むしろその音楽理論であり、その美学であり、また音楽劇の理念であった。」と述べています。そのように考えるべきなのでしょう。他に、買った本には、

7.音楽史のすすめ 寺西春雄著(音楽之友社)

8.音楽の歴史 ベルナール・シャンピニュール著 吉田秀和訳(文庫クセジュ 白水社)

があります。7.は、ざっと読んだ、のメモがありましたが、8.は読んでない? ざっとでもこれから読んでみたいと思います。