西洋音楽歳時記

旧称「A・Sカンタービレ」。07年には、1日1話を。その後は、敬愛する作曲家たちについて折に触れて書いていきます。

ニュー・イヤー・コンサート

2014-01-22 19:42:57 | 音楽一般
今年はHDに収めて久しぶりに聴いた。続けて聴けなく何回かに分けて聴いた。(HDはこんな点、有難い。)今年の指揮はバレンボイム氏。バレンボイム氏にはかつてサインをいただき、またベルリオーズなどのエキスパートとしてそれほど有名でないオペラ作品なども取り上げてくれるのでマニアにはありがたい指揮者である。今回2度目の登場とのこと。

オーケストラを見た時、1番に感じたのは、ウィーン・フィルにはこんなに多くの女性演奏家がいたの?と言うことでした。以前は男性だけだったように思います。少なくも10年くらいかあるいはもう少し近くになっても。女性は入団することはないのかと、思ってました。オーストリアの国籍がないと入れないとも聞いています。おそらくこれは今でもそうではないのかなと思います。

曲が結構珍しいのが多かったように思います。初めて聴くのもずいぶんあったように思います。今年2014年は第1次世界大戦からちょうど100年というのを意識したものだったように思います。このコンサートに限らずヨーロッパは今年多くのイベントを予定しているのではないかと思います。第1次世界大戦とは何だったのか?おそらくヨーロッパの人たちは今年1年このことを意識するのではないかと思います。

「諸人手を取り」というのが演奏されたのは、強くバレンボイム氏が第1次世界大戦100年を意識してのことでしょう。最後にお決まりのごとく、「美しく青きドナウ」と「ラデツキー行進曲」が演奏されますが、聴く前に「モーストリー・クラシック」が届きました。読むと、ラデツキー行進曲の時に、バレンボイム氏は、オケのメンバーたちと握手を交わしていた、とありました。えっ、どういうこと?と思いました。HDのこの最後の部分を見て、こういうことだったのかと思った次第です。確かに、指揮棒を振ることなく、狭い舞台の端から端まで歩いて、演奏するオケの人たちと、演奏の途中だろうがお構いなく握手を求めていたのですね。求められる方もにこやかに指揮者と握手をしていました。まさに「諸人手を取り」です、この光景は。指揮をしているというふうには見えなかったですね。でも演奏は滞りなく終わりました。これまでのニュー・イヤー・コンサートでなかった珍しい光景だったと思います。

来年はメータ氏とのこと。おそらくは、来年はラデツキー行進曲で演奏者たちと握手をするのを見ることはないでしょう。