西洋音楽歳時記

旧称「A・Sカンタービレ」。07年には、1日1話を。その後は、敬愛する作曲家たちについて折に触れて書いていきます。

ヴェルディ「椿姫」

2007-03-06 09:48:31 | 音楽一般
今日は、ヴェルディの18番目のオペラ「椿姫」が初演された日です(1853年、ヴェネツィア)。
生涯に26のオペラを書いたヴェルディの、「リゴレット」「トロヴァトーレ」に続く中期の3大傑作と言われるものの最後の作品です。
この「椿姫」は、それほど長くない、筋もわかりやすい、そして何よりも聞きなれた旋律が次から次へと出てくるという点で、、オペラを敬遠しがちな人にも馴染みやすいのではと思います。美しい前奏曲のあとほどなくしてあの有名な「乾杯の歌」が出てきます。「プロヴァンスの海と陸」もとてもよい曲だと思います。最後近くに歌われる「パリを離れて」も印象的な名曲だと思います。
ヴェルディのオペラは、「ナブッコ」「シチリアの晩鐘」「ドン・カルロ」など歴史を題材にしたもの、「マクベス」「オテロ」「ファルスタッフ」などシェイクスピア劇を題材にとったもの、「リゴレット」(ユゴー原作)やこの「椿姫」(ヂュマ・フィス原作)など当時の流行作家の題材によるもの、など様々ですが、総覧すると、人間のいろいろな面をもれなく表現しているように思います。ヴェルディのオペラを見、また聴くことにより、人間の持つ様々な感情を知ることができるように思います。そういう意味で、これからもヴェルディのオペラに接していきたいと思います。