今日は、ヴェルディの23番目のオペラ「ドン・カルロ」が初演された日です(1867年、パリ・オペラ座)。この作品は、ドイツの作家シラーの原作によるものですが、スペインの黄金時代と言われるフェリペ2世(在位1556-98年)治世下の出来事を題材にしています。タイトルのドン・カルロは、このフェリペ2世の長男ですが、王より王位継承の不適格者の烙印を押されます。生まれつき虚弱な上に、性格が異常とも伝えられています。フランス王アンリ2世の娘エリザベートはフェリペ2世と結婚するが、本来は王子と結婚することになっていたという話もありますが、確証はないようです(しかし、2人はとも1545年生まれの同年齢)。またこの作品は、当時の宗教上の争いやそれに伴う異端審問(宗教裁判)なども悲劇の背景にあり、これらのことを理解しないとこのオペラを十分に理解したことにはならないだろう。
ところで、この「ドン・カルロ」は、ヴェルディの作品の中でも一番多くその後の改訂がなされている。パリ・オペラ座での初演ということで、最初フランス語で書かれたのであるが、その後ミラノ・スカラ座での上演に際し、イタリア語版が作られ、原曲の5幕を4幕に縮めることが行われた。その後イタリア語の5幕版が作られたが、この時管弦楽の部分に手が加えられた。
ということで、フランス語とイタリア語の2つの言葉、それに4幕版と5幕版の2つがあるわけだが、私が最良と思う「ドン・カルロ」の演奏は、ここでもカラヤンによるものだ。カラヤンは、イタリア語で4幕版を採用している。この演奏に100点満点をつけた音楽評論家もいたが、この録音がそれに値するものであることは、多くの人が納得するのではと思う。この録音セッションが終った時、ベルリン・フィルハーモニーの楽団員たちは惜しみない拍手を指揮者に送ったという。カレーラスのタイトル・ロールをはじめ申し分ない歌手陣である。
グラモフォンでは、イタリア人のアバドがスカラ座を指揮して、これが何とフランス語で5幕版を録音している。このCD4枚組には、作曲しながらもパリ初演の時にすでに外されていたものも含まれていて、このカラヤンとアバドの2つを聴けば、この作品のほぼ全貌を知ることになるだろう。
ところで、この「ドン・カルロ」は、ヴェルディの作品の中でも一番多くその後の改訂がなされている。パリ・オペラ座での初演ということで、最初フランス語で書かれたのであるが、その後ミラノ・スカラ座での上演に際し、イタリア語版が作られ、原曲の5幕を4幕に縮めることが行われた。その後イタリア語の5幕版が作られたが、この時管弦楽の部分に手が加えられた。
ということで、フランス語とイタリア語の2つの言葉、それに4幕版と5幕版の2つがあるわけだが、私が最良と思う「ドン・カルロ」の演奏は、ここでもカラヤンによるものだ。カラヤンは、イタリア語で4幕版を採用している。この演奏に100点満点をつけた音楽評論家もいたが、この録音がそれに値するものであることは、多くの人が納得するのではと思う。この録音セッションが終った時、ベルリン・フィルハーモニーの楽団員たちは惜しみない拍手を指揮者に送ったという。カレーラスのタイトル・ロールをはじめ申し分ない歌手陣である。
グラモフォンでは、イタリア人のアバドがスカラ座を指揮して、これが何とフランス語で5幕版を録音している。このCD4枚組には、作曲しながらもパリ初演の時にすでに外されていたものも含まれていて、このカラヤンとアバドの2つを聴けば、この作品のほぼ全貌を知ることになるだろう。