著者は元小沢一郎秘書で衆議院議員。刑事被告人でもある。
小沢一郎は1980年代から常に政治の中心にいて豪腕、実力者といわれてきた。
その小沢一郎の実像を秘書として長く仕えた目で書いてある。

著者は1996年2月に小沢一郎の秘書となり、2005年まで勤め、総選挙に立候補している。この選挙では落選しているが2007年3月に繰り上げ当選している。その後2010年に陸山会事件で逮捕起訴されている。
小沢一郎の秘書としての生活は、住み込みで文字通り掃除、雑巾がけから始まる。秘書になるには「紹介のみ」。小沢一郎は「自薦」の人間を相手にしない。そして「庭掃除も出来ない人間には日本の大掃除も出来ない」
住み込みの秘書は、朝6時、小沢が起きた気配がすると正座して寝室のドアをノックして「先生、おはようございます」
そして、茶の間に来たら熱いほうじ茶1杯と梅干2つあるいはラッキョウの漬物。
秘書は掃除、アイロン掛け、ワックス掛け、食事の準備と家事を怒られながらやる。2年目になると運転手を任される。運転手の注意事項としてセキュリティの関係で隣の車と並んではいけない。そのほかにもいろいろな決まりごとがあるみたいで、私にはとても出来そうもない。
ところで小沢一郎は英国で心臓手術を受けたという話があるが、著者によるとそんな手術跡はないとか。狭心症で入院していることは事実で、医者から「酒、タバコ、肉」のうち2つはやめろといわれ、酒をやめなかった。食事は意外にチェーン店が好きで支援者の関係で「華屋与兵衛」とか「庄や」とかが好きとか。
健康管理は昼寝で、今は毎日節制を重ね、体調も一時よりよくなったとか。
小沢事務所の初任給は月12万円で、1年ごとに1万円の昇給。ここに書いてある仕事量からするとこれはもうブラック企業?でも著者も言っているようにみんな小沢一郎という人間に接したくてなっているのであり、これは欲得の問題ではないんだろう。それでも立候補しても「系列」とか「のれんわけ」といかいう形で、小沢がヒト・モノ・カネを融通してくれると思ったら大間違い。身内には厳しいのです。立候補を断念させられたり、国替えさせられたりと、これはもう秘書残酷物語。この本の中には秘書から代議士になっている人が何人か登場するが、みんな総選挙で敢え無く落選とすると政治家を志すということは厳しいものです。
小沢の選挙戦術は基本は「全力で一人ひとりを相手にしなさい」有権者との関係がすべてで、一人ひとりが何を考えていて、どんな暮らしをしているかを聞いて歩く。小沢がある地域に入る場合は秘書が自分の足で歩き、地元の人に話を聞かせてもらい、報告する。序盤は農山村部の票を固め、終盤に都市部に攻めあがる。中選挙区を知り尽くしていて、その「弱み」「保守の断層」に付け込んでいく。
小沢はものぐさで記者会見は嫌いなのだが、ニコニコ動画とかウェッブなどには驚くほど出ている。それが余計マスコミ体制派に嫌われているのだろう。
「日本の政治家として一番やってはいけないことは」という質問に対する小沢の答えは「天皇制をいじること」
内輪の話が結構満載で興味深く読み終えましたが、今、無罪判決を得た小沢一郎は何を仕掛けていくのだろう。未来の党結党は蹉跌だったみたいですが、まだまだ何幕かあるのでしょうか。
著者は今日本のリーダーにふさわしいのは、官僚は動かせないがカネに清い菅直人か、カネに汚いが官僚を動かせる小沢一郎かと問うているが、もはやその神通力は消えかかっている・・・
小沢一郎の好きな言葉は「人事を尽くして天命に遊ぶ」とか。
娑婆っ気が抜けることはなさそうで、まだまだ遊ぶのでしょう。
この文、総選挙投票日の前に書いていますが、どうなっていくのでしょうか。
小沢一郎は1980年代から常に政治の中心にいて豪腕、実力者といわれてきた。
その小沢一郎の実像を秘書として長く仕えた目で書いてある。

著者は1996年2月に小沢一郎の秘書となり、2005年まで勤め、総選挙に立候補している。この選挙では落選しているが2007年3月に繰り上げ当選している。その後2010年に陸山会事件で逮捕起訴されている。
小沢一郎の秘書としての生活は、住み込みで文字通り掃除、雑巾がけから始まる。秘書になるには「紹介のみ」。小沢一郎は「自薦」の人間を相手にしない。そして「庭掃除も出来ない人間には日本の大掃除も出来ない」
住み込みの秘書は、朝6時、小沢が起きた気配がすると正座して寝室のドアをノックして「先生、おはようございます」
そして、茶の間に来たら熱いほうじ茶1杯と梅干2つあるいはラッキョウの漬物。
秘書は掃除、アイロン掛け、ワックス掛け、食事の準備と家事を怒られながらやる。2年目になると運転手を任される。運転手の注意事項としてセキュリティの関係で隣の車と並んではいけない。そのほかにもいろいろな決まりごとがあるみたいで、私にはとても出来そうもない。
ところで小沢一郎は英国で心臓手術を受けたという話があるが、著者によるとそんな手術跡はないとか。狭心症で入院していることは事実で、医者から「酒、タバコ、肉」のうち2つはやめろといわれ、酒をやめなかった。食事は意外にチェーン店が好きで支援者の関係で「華屋与兵衛」とか「庄や」とかが好きとか。
健康管理は昼寝で、今は毎日節制を重ね、体調も一時よりよくなったとか。
小沢事務所の初任給は月12万円で、1年ごとに1万円の昇給。ここに書いてある仕事量からするとこれはもうブラック企業?でも著者も言っているようにみんな小沢一郎という人間に接したくてなっているのであり、これは欲得の問題ではないんだろう。それでも立候補しても「系列」とか「のれんわけ」といかいう形で、小沢がヒト・モノ・カネを融通してくれると思ったら大間違い。身内には厳しいのです。立候補を断念させられたり、国替えさせられたりと、これはもう秘書残酷物語。この本の中には秘書から代議士になっている人が何人か登場するが、みんな総選挙で敢え無く落選とすると政治家を志すということは厳しいものです。
小沢の選挙戦術は基本は「全力で一人ひとりを相手にしなさい」有権者との関係がすべてで、一人ひとりが何を考えていて、どんな暮らしをしているかを聞いて歩く。小沢がある地域に入る場合は秘書が自分の足で歩き、地元の人に話を聞かせてもらい、報告する。序盤は農山村部の票を固め、終盤に都市部に攻めあがる。中選挙区を知り尽くしていて、その「弱み」「保守の断層」に付け込んでいく。
小沢はものぐさで記者会見は嫌いなのだが、ニコニコ動画とかウェッブなどには驚くほど出ている。それが余計マスコミ体制派に嫌われているのだろう。
「日本の政治家として一番やってはいけないことは」という質問に対する小沢の答えは「天皇制をいじること」
内輪の話が結構満載で興味深く読み終えましたが、今、無罪判決を得た小沢一郎は何を仕掛けていくのだろう。未来の党結党は蹉跌だったみたいですが、まだまだ何幕かあるのでしょうか。
著者は今日本のリーダーにふさわしいのは、官僚は動かせないがカネに清い菅直人か、カネに汚いが官僚を動かせる小沢一郎かと問うているが、もはやその神通力は消えかかっている・・・
小沢一郎の好きな言葉は「人事を尽くして天命に遊ぶ」とか。
娑婆っ気が抜けることはなさそうで、まだまだ遊ぶのでしょう。
この文、総選挙投票日の前に書いていますが、どうなっていくのでしょうか。