浅田真央選手らが優勝し、フィギアの登竜門ともいうべき世界ジュニア選手権女子で本田真凜選手が待望の初優勝を飾った。予想されたことではあったが、素晴らしいことで実に喜ばしい限りである。
2年後のオリンピックの射程に入っているであろうから、先輩に追い付け追い越せを期待したい。
3位の樋口(左)と
本田真凜14歳V「実感ない。五輪金取りたい」
フィギュアスケートの世界ジュニア選手権女子で初優勝した本田真凜(14=大阪・関大中)がフリーから一夜明けた20日、ハンガリーのデブレツェンで喜びを語った。ショートプログラム(SP)、フリー、合計192・98点ともに自己ベストの会心の演技を見せ、日本人の優勝は10年の村上佳菜子(中京大)以来6大会ぶり7度目の快挙だった。
初出場初優勝の快挙から一夜明けても、本田の興奮は冷めやらなかった。「目標にもしていなかった順位を取れたのでびっくりしている。(優勝の)実感は全然ない」と笑顔で話した。
ジュニアGPファイナル女王のツルスカヤがSP直前、SP1位だったフェディチキナ(ともにロシア)がフリー直前に棄権し、重圧もある中、フリーは完璧な演技を披露。昨年12月のジュニアGPファイナル3位に続き、力をあらためて示した。今後は追われる立場になるが「緊張するかと思う。点数の目標を高くしてやっていきたい」とさらなる飛躍を誓った。
14歳6カ月での優勝は、日本勢では14歳5カ月だった05年の浅田真央に次ぐ2番目の若さ。競技を始めた頃から持つ将来の夢は、五輪の金メダル。「チャンスは何回かあると思うので、どこかで取りたい」。2年後の平昌五輪へ夢が膨らんだ。
◆本田真凜(ほんだ・まりん)2001年(平13)8月21日、京都府生まれ。2歳からフィギュアスケートを始める。12年全日本ノービス選手権で当時の歴代最高得点で優勝し注目される。全日本ジュニアでは13年5位、14年4位、15年6位。初出場の15年全日本選手権では9位。好きな選手は浅田真央。家族は両親と姉、兄、妹2人。姉を除く4人が競技者。156センチ、42キロ。
<フィギュアスケート:世界ジュニア選手権>◇最終日◇19日◇ハンガリー・デブレツェン◇女子フリー
女子は、ショートプログラム(SP)2位の本田真凜(14=大阪・関大中)が、フリー126・87点の合計192・98点で優勝した。日本女子の優勝は10年の村上佳菜子(中京大)以来6大会ぶり7度目。SP5位の樋口新葉(15=東京・開智日本橋学園中)は合計183・73点で2年連続の3位に入った。同8位の白岩優奈(14=京都醍醐ク)は4位。
本田が日本勢7人目の快挙を達成した。映画「ビートルジュース」の妖しげな曲に合わせ、ジャンプ、スピンと流れるようにすべての要素を美しくまとめた。「すごく楽しんで滑れた。本当に緊張しなかった。今までで一番のフリーができた」と会心の出来に何度も拳を握った。子役で有名な妹望結(みゆ)からも学ぶという表現力はシニア顔負け。14歳6カ月での優勝は、日本勢では14歳5カ月だった05年の浅田真央に次ぐ2番目の若さ。「憧れ」と話す先輩に肩を並べ、2年後の平昌五輪の舞台も見えてきた。