事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

鶴屋南北

2014-10-01 16:38:31 | 本と雑誌
東海道四谷怪談 (岩波文庫 黄 213-1) 東海道四谷怪談 (岩波文庫 黄 213-1)
価格:¥ 972(税込)
発売日:1956-08-25

このストーリーは昔、高木彬光の小説で読んだんだが何のことやらサッパリわからない、彬光さんは理性のヒトだからここまでのシッチャカ筆にするには忍びなかったてことなんだろか、それほどわからん話じゃないと思うんだが、確かに要約はむつかしいやね、一部は忠臣蔵だから元ネタ知らないと「誰だ、これは」になるところもあるし(私とて赤穂浪士の名前なんかほとんど忘れたし)

青空に田中貢太郎の作品が入っていた(これ)、現行の演出はほぼこの通りらしい(こちら)、幽霊のお岩様が様々な趣向で大活躍なのはめでたい(何がだ?)がもう1人の被害者にして戸板返しの相方(でかつお岩様と同じ役者が演じる)小仏小平が殺され損なのはちょっと気の毒かも

こいつがなぜ殺されたかと言えば伊右衛門が持ってた薬(浪人の伊右衛門にとってこれが唯一残った金目のもの)を盗んだからで、なぜ盗んだかと言えば主人潮田又之丞(赤穂浪士の1人)の病気を治すため(これがフィクションの都合よさでちゃんと効いちゃうのである)、伊右衛門は取り返した薬を質入し、幽霊の小平がそれを質屋から盗み出して又之丞に届けた上、息子(子役)に憑依して「犯人は伊右衛門」と告げる・・・という見せ場が死んでからも用意されてたのだ、忠臣蔵を切り離しちゃえばこの一件は何のことか(ほとんど)わからんくなるもんね、大詰めで伊右衛門が討たれるシーンには又之丞も小平の幽霊(クドいようだがお岩様と同一人物が演じる)もいないわけだし・・・とは言え幽霊のお岩様は消えた途端に早変わり、生きた義弟の与茂七として伊右衛門を倒しに現れるという趣向だったりとか(あ、思い出した、彬光さんの要約で一番わからんかったのが実はここ、何で突然与茂七が出て来るの?)、全くタハハである

ともあれようやく話のスジが通って納得、やっぱ原本あたらないとわからんことってあるよね、だからみんな買って読んでちょ(誰に言ってるんだか)

10/2追記-つまりかのミステリ(なんだったかなあ?)の説明にはお袖/直助パートが抜けてたので与茂七はその時が初登場だったということ、何事も省略し過ぎるとわからんくなるよね、「何でオマエがここに?」と伊右衛門に訊かれた与茂七「そんな、オレは今の今までそこでお岩様やってたじゃん」・・・いくら何でもここまでの楽屋オチはダメ


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