■■連載小説 経営コンサルタント竹根好助の先見思考経営 27<o:p></o:p>
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【本書の読み方】<o:p></o:p>
本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。<o:p></o:p>
ブログ発行の不手際により、一部の原稿が重複していることがあるかも知れませんので、ご容赦ください。<o:p></o:p>
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■■ 3 アメリカ初体験 3<o:p></o:p>
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【回想1】<o:p></o:p>
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三十数年前、ロス空港に幸が降り立ったとき、当然自分のスーツケースも着いているはずと思っていた。ところが、予想に反して、幸のスーツケースが見当たらず、係の女性に声を掛けた。<o:p></o:p>
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竹根が十ドル紙幣をそっと渡してからようやく動いてくれたのである。さらに十分ほど待たされてから、その女性が戻ってきた。しかし、ハワイからのターンテーブルにはもう荷物も残っていないし、日本人らしき男性も見あたらないというのである。さらに竹根が利き薬をかがせると、ボスのところに連れて行くからついてこいと言うのである。<o:p></o:p>
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その前に彼女にアナウンスを入れて、幸と会えるようにしてくれないかと懇願したところ、ようやく引き受けてくれた。竹根がその女性係員のボスという人にあわせてもらうと、彼女は自分の持ち場に戻って行った。<o:p></o:p>
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ボスの名前は、ボブであった。ボブというのは通常はウィリアムなどと言う名前の愛称であるが、その男性は、ウィリアムではなく、本当の名前がボブだという。あまりにも珍しいので印象に残り、竹根は今日でも忘れないでいる。<o:p></o:p>
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最初の女性からボブにすでに事情説明が行っていると思ったら、あに図らんやボブには何も伝わっていないので、仕方なく状況説明を繰り返し始めた。竹根の話を了解して、ボブがアナウンスの係に話をつけるから、二十ドルが必要だというので渡した。やがて幸を呼び出すアナウンスが入った。だが、なんと英語でのアナウンスである。英語にはある程度自身のあった竹根ですら空港のアナウンスを聞き取ることは難しい。ましてや、英語を苦手としている幸にはたぶん理解できないだろう。<o:p></o:p>
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ボブに抗議をしたが、「日本語で」と言うことは一言も聞いていない。自分は言われたとおりきちんとやったと主張してきた。そう言われるとそうである。日本人なら、気を利かせて日本語でアナウンスを入れさせるのが当然と考えていた。アメリカは契約社会であることは、知識として走っていたがこういうことなのかと言うことを実感できた。<o:p></o:p>
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<続く> 次回掲載をお楽しみに<o:p></o:p>
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