よもやま解体新書

山下和也の制作、見聞記. 北へ西へ南へ。

休暇

2009-10-12 18:45:03 | Weblog
今日はギャラリーも休みなので関西の美術館巡り。

まずは滋賀県立近代美術館の「大正期、再興院展の輝き」へ。
お目当ては下村観山の重文「弱法師」。間違いなく観山の最高傑作。本物を肌で感じたかったので念願が叶った。しかしこの展覧会は予想以上の充実のラインナップだった。観山のゆいま黙然や木村武山の「小春」や仏画、御舟の菊、洛北修学院村、比叡山のスケッチと本画、小茂田青樹の作品や酒井三良、北野恒富、小川芋銭、富田渓仙の佳品が並ぶ。また、水墨表現では、近藤浩一郎と前田青邨の紙本が多く並び、なかなか示唆するものがあったように思う。
院展三羽烏の伝教大師絵伝や青邨の竹取物語屏風も本物を一度観てみたかったので良かった。図録では更に興味深いラインナップだったので全部観れなかったのは少し惜しい気がした。

次に、大津市歴史博物館の「湖都大津社寺の名宝」へ。ここは以前の琵琶湖文化館宜しく知られざるいい展覧会をするので無視できない。過去には大津絵や近江蕪村、日吉大社の絵ばかり集めた展覧会などもしている。
滋賀は京都、奈良に次ぐ文化財の宝庫なので仏像や絵画も名品が多く眠っている。今回は滋賀の仏像入門というテイでの展示だが、重文や秘仏がしれっと並んでいるから驚く。

思わぬ時間をとったが、最後は京都国立近代美術館の「ウィリアム・ケントリッジ」へ。映像作家だが、ドローイングもいい。作品が多すぎてとても全ての映像を見る時間はなかったが、個人的にはかなり良かった。また、常設の日本画ブースはそのモノクロを意識して近現代日本画の水墨画のみで構成されていて、今日はカラーにモノクロに充実した作品が拝見できて良かったが、昨日の今日だから閉館とともにサクッと帰宅した。

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