ワークショップで近代日本画の模写をしました。
題材は入江波光の白獅子。
紙に描かれた作品で、扇面になっています。紙の地合いを活かして掘塗りで白の淡彩と僅かな彩色が上品に施されています。
波光といえば、当時の模写の第一人者。制作に於いても知的で確かな技術力はいつみても感嘆しますし、水墨の墨色には独特の冴えがあります。また、弟子である林司馬は母校の模写室の創設者です。林司馬の作品を模写手本に学生時代を過ごした私にとって、波光は親親先生のような存在です。
ワークショップでは作品をケースから出して直に観察出来るように閲覧スペースを設け、各自は原寸大コピーを手元に上げ写しという方法で模写をしました。
気になる箇所や確認がいつでも出来るという状態です。
描いてみて初めて実感する作品の秘密があります。
線描も彩色もさりげなく、そして隙がない。
まずは線描の見事な使い分けと味わい。丁寧にゆっくりと筆を運ばなければ出ない線描の深みがあります。どの線描にも終始隙がなく、また独特の揺れのある線描の妙は、やはり筆で追ってみてあらためて実感するところです。
彩色は掘塗り。この掘塗りがまたさりげなくて実に達者。
波状のない静かな世界。全体が醸し出す美しさ。
小品ですが、日本画と向き合い、波光の達成した世界を筆を通して感じる事が出来ました。
題材は入江波光の白獅子。
紙に描かれた作品で、扇面になっています。紙の地合いを活かして掘塗りで白の淡彩と僅かな彩色が上品に施されています。
波光といえば、当時の模写の第一人者。制作に於いても知的で確かな技術力はいつみても感嘆しますし、水墨の墨色には独特の冴えがあります。また、弟子である林司馬は母校の模写室の創設者です。林司馬の作品を模写手本に学生時代を過ごした私にとって、波光は親親先生のような存在です。
ワークショップでは作品をケースから出して直に観察出来るように閲覧スペースを設け、各自は原寸大コピーを手元に上げ写しという方法で模写をしました。
気になる箇所や確認がいつでも出来るという状態です。
描いてみて初めて実感する作品の秘密があります。
線描も彩色もさりげなく、そして隙がない。
まずは線描の見事な使い分けと味わい。丁寧にゆっくりと筆を運ばなければ出ない線描の深みがあります。どの線描にも終始隙がなく、また独特の揺れのある線描の妙は、やはり筆で追ってみてあらためて実感するところです。
彩色は掘塗り。この掘塗りがまたさりげなくて実に達者。
波状のない静かな世界。全体が醸し出す美しさ。
小品ですが、日本画と向き合い、波光の達成した世界を筆を通して感じる事が出来ました。