よもやま解体新書

山下和也の制作、見聞記. 北へ西へ南へ。

かみとはなす

2006-10-08 09:33:34 | Weblog
尖の藤岡さんに声をかけて頂いて、数寄和さんに紙を観に行く。
いろいろと取り扱っている和紙や中国産の竹紙を観せて頂きました。紙はどれも良い質のものをセレクトされていてなかなか楽しかった。また店の方と思わぬ再開を果たしたのも、嬉しいご縁でした。
竹紙は今求めているものとは違いましたが、過去に市販されているものを観た中では密で塵も群も殆ど無く、良いなと思いました。残念ながら先客がいて買う事は出来ませんでしたが、参考になりました。
他に三種程興味を持った紙がありましたが、それぞれに違う魅力がありました。
長谷川さんの紙で提灯版という紙は紙の透け具合がなんとも美しい。本当に裏打ちなどせず、そのまま透かしたい気分になる。
評判の良かった加納さんの紙も観ていると紙から図像が浮かびあがってくるような気分になる。このふたつの紙は温かみもあるけれど洗練された稟とした姿をしている。
職人の手仕事で作られたものに新たに手を重ねる緊張感と、改めて生紙を扱う事はコラボレーションであるという感覚を思わずにはいられない。紙と対話せずにはいられないような気持ちになる。紙の声が聞きたくなる。
今日はふと、いつもと違うカタチで紙と対話した気がした。数寄和さんの接客の良さもあったのでしょう。
あまり持ち合わせていなかったので、竹紙数枚と墨のみ購入した。
いずれあの紙と筆を通して話してみたいと思う。

とりあえず、早朝に試墨してみた。今日は奈良に行くので、乾いたら墨色を確かめよう。