よもやま解体新書

山下和也の制作、見聞記. 北へ西へ南へ。

よもやま昔話

2006-11-27 21:29:01 | Weblog
昨日はジャック秘密会議(トークショー)
昼は京博の常設と三十三間堂に行きました。久々の三十三間堂。 懐かしい威圧感が私を襲う…

私は何かと仏と縁があるなとあらためて思う。小学校の低学年から家族で西国さん巡りや関西の寺社を毎週の様に家族で廻っていた。宗教団体には属せず、そのテの誘いはうまく敬遠していたが、父は熱心な仏教者?だと思う。
ある日、仕事場の消却場から捨てられていた小さな仏像を拾って帰って来た。年代物でもなんでもない既製の仏像だと思う。その汚れた仏像を綺麗に拭って子供箪笥の上に自家製祭壇を木材で作り、緞子や空海像、安物の印刷仏画等を飾りたてMY仏壇を作ってしまった。子供ながらに「なんじゃコリャ」と思いつつちょっと不気味でした。
いとこの家の仏壇とかも子供にはなんか怖いもの。別世界の入口みたいに感じて近寄りたくなかったのに、その日から隣で寝なくてはならなくなったのだから「えーっ」てなもんです。父は毎日朝晩欠かさず、始めはお経のテープを仏壇に向けてかけていた。ある日どこかの住職が家に来て、その仏壇にお経をあげにきたときがあった。父は住職に「下手でもなんでもお経は自分であげた方がよい。」と言われ、翌日からテープと一緒にお経をあげはじめた。最初は「ワシは歌は音痴」と自称するだけあって、テープとはズレていた。ひどいもんだと思っていたが、しかし毎朝晩欠かさずしていると次第に暗記して完全に覚えてしまった。
そして毎朝晩隣で布団で寝ている私はお経で眼が覚め、お経で眠っていた。そしていつしか私も暗記してしまっていた。門前の小僧というやつである。仏壇に燈された蝋燭の光を布団を被りながら下から朧に綺麗だなーと眺め寝入る。眼を開けても蝋燭の光が闇の中燈る景色に不思議と癒されていた。
寺社巡りは子供には退屈なもの。住職と遅くまで話す事もあったので、あまりの暇さに寺で絵を描き出した。始めは大津絵、そのうち仏画や仏像を描き始めた。地蔵や青や黄不動を描いた事を覚えている。
中学以降は寺社巡りは私は行かなくなったが、父の仏壇は今も変わらず同じ場所で、毎日二回お経が上げられている。
そんな私が嵯峨芸(大覚寺学園)に入り、仏画を模写し、今また別の関わり方で日々仏画に接している。


愛知へ

2006-11-26 11:14:48 | Weblog
豊田市美術館のGARDENSに行きました。高木正勝、エルネスト ネト、照屋勇賢、小谷元彦等が出品。小谷元彦の9th ROOMはキリンプラザの方が音響含めて良かったので残念。
Cスクエアの山口晃展はやはり三十三間堂だった。四天王の向こうに仏でなく、ヤカラが集合している。戦争が始まる予感がしました。ただ、それが四天王とヤカラの戦争なのか、四天王がヤカラを連れ立ってこちらに向かって来たのかどちらなのだろうか…
その後、学芸員のMさんと少し話をしました。
話をしているうちに自戒と共に新たな作品のイメージと闘争本能が擽られました。
描き進めていた大下図は別発表で考えて新たな制作がリンクしてきました。



東京 京都

2006-11-22 21:02:02 | Weblog
先日、東京へ行きました。朝イチで千葉の浦上玉堂を見に行く。以前からこの作家の筆触に興味があって一度しっかり観たいと思っていました。川端康成の愛蔵する凍雲シ雪図は一度拝見しましたが、今回は大作から小品までかなりの数が出る。あらためて玉堂を堪能するいい機会でした。
次に東博の仏像展を観る。かなりの人だかりだが、多数の仏像を見ながら仏画との造形的違いについてなどあらためて考える。円空、木喰もあらためて造仏という点から眺めて面白く眺める。
森ビルでヴィル ヴィオラを観る。クロッシングは以前から観たかった作品。久々にビデオアートで長く観ていたくなる作品で思わず終電を逃す。古橋梯二のLOVERSは私の大好きな作品。小谷元彦の9ゲートも好きだが、一人の作家のビデオアートを多数見たのは初めてかもしれない。
また見に行きたくなった。
乗り遅れた終電は夜行バスへと変えたが、次の日9時に膠のシンポジウムで、かなりヤバイ。
帰宅して10分で風呂に入り着替えて駅にUターン。奇跡的に間に合う。
膠のシンポジウムは様々な分野の人が訪れ220人。面白かったが、絵画材料に寄っていて仏像等の制作、修理からの視点も欲しいという意見もあった。確かにそれも興味深い。
明日は ニッポンVS美術、福元なおんど展に行きます。
今回見切れなかったので東京にもう一度行かねばな-。

トークのお知らせ

2006-11-16 23:21:45 | Weblog
11/19(土)10:30より京都嵯峨芸術大学で「膠って何?」というシンポジウムがあります。マニアックかつ一部の方にはお馴染みの方が講演致します。膠についてちょっと詳しくなりたい方にはオススメします。場所は京都嵯峨芸術大学のHPで確認下さい。会場は桂川添いの有響館です。ちなみに私は受付してます。

来週は難波のぎゃらりー編で福元なおんどさんの個展があります。福元さん初の6曲屏風作品です。会場は関西ぴあ等にも掲載してますのでご参照あれ。

11/26(日)は17:00から2時間程度、場所:「ダーチャ」大阪市浪速区恵美須東3-4-36 フェスティバルゲート内 Tel / Fax: 06-6636-277にて「日本美術をジャックせよ!秘密会議」といった内容でクロストークします。
これは現在、大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室で行われて いる企画展「ニッポン vs 美術 近代日本画と現代美術:大観・ 栖鳳から村上隆まで」に関連したトークショーとして行います。
この展覧会を企画した三井知行氏は以前にギャラリーをジャックしたと いう一風変わった経歴の持ち主。
「ニッポンvs美術」にも出品中の作家山本太郎は昨年京都で「日本画ジャック」という展覧会を企画した。「日本画ジャック」には三瀬夏之介、船井美佐ら今をときめく若手作家も参加。彼らは「日本画ジャッカー」と呼ばれ、一部の美術関係者の注目を集めることとなる。
そのジャッカー同士が日本美術に対してトークで火花をちらす。
ディープな夜になること間違いなし。日本画、日本美術に興味がある方はぜひお越し下さい。



時間駆ける時間

2006-11-05 14:52:34 | Weblog
最近友達が次々結婚して、特に先月は二次会の幹事もさせて頂いたのでなんかドタバタしてました。
大学時代の人だったのでビデオレターを撮りに久々に大学に行って先生に会いつつ、いろいろなサポートのもと無事一息という処かと思えば、まだまだなんだか忙しそうな予定で日が埋まっている…
三月までにあと2組結婚する事も決定している。
N.Y.帰りの友人を囲って飲み会をしたら何故かそのまま大学の卒業旅行と卒業式のビデオを観る事になった。桜の苗木の横にタイムカプセルを埋めている映像が流れ、あと5年後の3月20日でそのカプセルも掘り起こされる月日がたった。何を埋めたか流石に忘れている。ビデオは便利だなー、特にデジカメのビデオ機能は最近大活躍している。映像というカタチでしか残せないものもあるよなー。

忙しいとかいいつつもいろいろ観て廻ってる。
プライスコレクション×2、エッセンシャル ペインティング、小川信二、中ハシ克シゲ、快走老人録、大津歴博、琵琶湖文化館、奈良県美も訳あって展示替えしてないのに2回行ってる。
東京も観たいものが溜まってるのでそろそろ行かねば…