よもやま解体新書

山下和也の制作、見聞記. 北へ西へ南へ。

もうりょうが

2012-11-12 21:05:12 | Weblog
今回の展覧会はすべて水墨画で出品しています。主に黄色い唐紙の生紙に描き、全て同じサイズの作品が並びます。古典に倣いながらいくつかの技法で描いています。寒山拾得は私にとって以前から興味深い画題でした。この画題は禅宗絵画の有名な画題です。禅宗絵画は日本における水墨画のはじまりであり、このテーマに取り組むにあたり日本の水墨画についてあらためて考えてみたいと思ったのです。今回はその第一段といったところです。日本の水墨画について辿りながら、富岡鉄齋、池大雅、与謝蕪村、伊藤若冲、曽我しょう白、俵屋宗達、長谷川等伯、雪村、雪舟と遡り、室町時代の東山御物へと至って「もうりょう画」に出会いました。「もうりょう画」は知融という画家にはじまり、中国宋時代の画家である牧谿、玉澗を経て、日本では狩野派の草体山水画の基準となり、長谷川等伯の国宝「松林図屏風」もその影響下にあるといわれています。「もうりょう画」に学ぶことで得るものがあるように直感しました。

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