よもやま解体新書

山下和也の制作、見聞記. 北へ西へ南へ。

板絵制作中

2017-02-06 09:45:45 | Weblog
母校の京都嵯峨芸術大学の天井画のプロジェクトで、板絵を1枚奉納することとなり、現在制作中です。100名ほどの作家の日本画の花の絵が集まり、花曼荼羅となるようです。2月末日までに収めるのですが、近日ようやく彩色に入りました。昨年末は個展などあり、なかなか着手出来なかったのですが、まぁ間に合いそうです。油断禁物ですけど...。私はいくつかの花のプランを挙げましたが、近江妙蓮という少し変わった蓮の花を描くことになりました。近江妙蓮は私が滋賀に在住していた頃に何年か足繁くスケッチに通った蓮の花です。日本では古代蓮の開花に成功させた大賀博士ゆかりの金沢、鎌倉と滋賀の守山の3箇所でしか見ることが出来ません。特徴的なのが、はちすが無くて種が出来ないため、蓮根で育つこと。守山では田中家が代々蓮根の手入れをして守り伝えてきました。一度絶えてしまったのですが、金沢から株分けして貰い現在も見ることが出来ます。また、開花するときにひとつの蕾から花が1~8に分かれて咲くという不思議な花。そして中は全て花びらです。花びらが薄いため雨に弱く、咲きながら朽ちていき最後はドライフラワーのようになります。香が強くて、芯に近い花びらほど強いピンク色となります。今回は地塗り無しなので板目を活かす形となります。水生植物だから流水の模様に見立てつつ描こうかなということで進めてます。画像は最初期の下絵。

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