よもやま解体新書

山下和也の制作、見聞記. 北へ西へ南へ。

選挙投票も忘れずに

2009-08-30 13:16:57 | Weblog
今日も制作。(あたりまえですが。)
昼間に散歩がてらに食材購入と選挙の投票へ。

制作も中盤にさしかかり、作業的下塗りの工程からイメージを高める作業へとどんどん入っていく。
一息いれて絵とのやりとりが深部へと入っていく。頭の中のイメージが眼前に現実化することで新たなVISIONが生成されていく。同サイズの下図におけるイメージの生成とは違う実現過程でのさらなる変化。この高まりを昇華というのだろうか。見えない何かに手を伸ばしていくスリリング。その生成と結果の過程の只中にいる。

いざ、描くべし!

筆を買いにということで・・・

2009-08-23 21:20:43 | Weblog
気分転換と画材の調達に京都に出る。
この日は知人の展覧会も含めて廻ることにした。
蛸薬師の画廊ぐれごりおのイギリス人陶芸家、MAXの展覧会の後、京博の文書の展覧会、エビスヤ画材へ行く。

筆は消耗品。気が付けば穂先がなくなっているもの。エビスヤさんは僕的には晃暢堂さんの筆を目当てに行く場所。
ここ最近よく使っていた京都の晃暢堂の面相筆が画材屋で扱っていなかった。
聞くところによると晃暢堂さんは店をたたんだらしい。しかし、お店は違うが見覚えのある軸色と穂先をした筆をみつける。尋ねると店は違うが同じ職人さんの手になるものらしい。
たまたま5本しか置いていなかったがまとめて買う。

石田大成社のグループ展の案内も戴いていたので立ち寄る。
うっかりオープニングパーティーだったようで人がたくさんいて驚いた。

うっかりおもしろい店とおっちゃんを見つけてしまって予定外の買い物をしたけど、この話はまたいずれ・・・。

さてさて、自分の仕事に戻りますか。早く仏現しますように。


追記:展覧会概要です。
   どうぞご高覧宜しくお願いいたします。

   展覧会名:mirror image

   会期:2009.9.29(火)~10.18(日)(月曜休廊)
      AM11:00~PM7:00 (最終日PM5:00)
   会場:ギャラリー名芳洞blanc (名古屋)




アツさゆえ

2009-08-22 09:32:00 | Weblog
残暑が厳しい。
手の握力が軽く消沈。だから風呂では手足に加えて指もマッサージ。
明日へのコンディションを整えながら、無理なく描ける時間を大切に描く。
日々のことだから健康的な時間の使い方を大事に。

夏は水分不足にならないように気をつけている。
僕は梨が好きで、最近は梨からたくさんジューシーな果汁をいただいている。
ガラスのうつわとベトナムの軽ーいアルミのフォークでシャクシャクたべている。
これも暑いからこその喜びかな。ジューシーな果物のさしいれと自然の恵みに感謝感謝。


こつこつと

2009-08-17 21:58:58 | Weblog
我ながら遅々としか進まない地味な作業。
でもやらなければ進まない。業のようにこつこつと升目描き。
でも離れてみると少しずつだけど確かに近づいている。
仏の出現を今か今かと待ちわびながら、日々地道にひと筆ひと筆。
因みにこの花(宝相華)の原型は正倉院の琵琶の袋の紋様からきています。
まさかこんなところで咲かそうとは、聖武天皇でも思うまい。

そういえば、今年の琵琶湖花火大会も立派な大輪の華を空に咲かせていたな~。

お盆です。

2009-08-16 00:08:35 | Weblog
今年は東寺(教王護国寺)の大日堂で先祖供養をする。毎年は三宮の大龍寺に行くのだが、今年は訳ありで同じく弘法ゆかりの寺で両親と参詣。背の低い蓮が満開に咲いていた。数年前に榎邸の襖絵を描いた際は近所の蓮池を取材したが、大学時代は天竜寺や法金剛院の蓮池によく通いスケッチした。私の好きな妙蓮は日本では守山の近江妙蓮公園を含む3箇所でしか見られないのだが、円珍招来のこの蓮は守山では代々田中家が守をしている。蓮といえば高麗美術館は「蓮の清香」という展示でこちらもなかなか盛り沢山です。
東寺での先祖供養は夕方からだったので午前は奈良博の寧波展に行く。渋いテーマだがなかなか充実。常設の仏像群は相変わらず見飽きない。

お盆連休は制作三昧。彩色しながら仕上がりのイメージがさらに美しく変化していく。描いているとどんどん活性化してイメージが更新されます。合間にプレスリリースやDMのレイアウトも完了。
明日もお篭りで箱発注の採寸と彩色です。

下記、展覧会概要です。
どうぞご高覧宜しくお願いいたします。

展覧会名:mirror image

会期:2009.9.29(火)~10.18(日)(月曜休廊)
  AM11:00~PM7:00 (最終日PM5:00)
会場:ギャラリー名芳洞blanc

制作

2009-08-04 21:43:58 | Weblog
名古屋での個展の日も近づき、いろいろと手配を始める。今回は現地でウォールドローイングする予定でしたが、壁に直接描くのはご遠慮する事になったので、じゃあ壁を搬入してしまえという事になりました。壁紙を貼るのも考えましたが、薄い壁を壁に貼る事になった。壁面にして5メートルぐらいになりますが、現地に壁を搬入して描きます。失敗は許されないのですが、ライブ感覚で今からワクワクしています。

今、描いているのは1600×900の大きさの絵だが、元は7世紀のキジルの板絵(掌よりひとまわり大きいくらい)から着想している。彩色も徐々に入り、これからが正念場です。

東京ジャランジャラン

2009-08-02 10:47:07 | Weblog
東京へ日帰り。
日本民藝館、オペラシティの鴻池朋子さん、庭園美術館のStitch by Stitch、TOKYO OUT OF PLACE、メゾンエルメスの名和晃平さん、ギャラリー58の佐藤裕一郎君、高島屋XのMETA2と廻る。
民藝館は西洋家具の美展。僕の好きなスリップウェアやウィンザーチェア、グレゴリアンチャントが多数並ぶ。アイヌの装飾品の特集展示もあったが、中国絵画室に李安忠筆とする雄鶏図があった。サボテンに野菊、岩に片足で立つ姿は若沖そのもの。折れによる損傷が痛々しいが、よく描いてある。この作品をみたら、若沖も「鶏カッコイイ!」って描いてみたくなるんじゃなかろうか。そのくらい似ていて、また洗練さにおいては若沖が上回っていると思う。アダンの葉のわらじを見つけてベランダ履きに購入。
オペラシティは鴻池さんの集大成。また、次の物語へと大きくシフトしてゆく展開も益々パワフルに独走。常設では図版でしか見た事なかった西野陽一さんの竜宮屏風がみれた。また、内田あぐりさんの柘榴と隆起するサボテンという意味ありげな屏風もちょっとビックリ。
庭園美術館は実に装飾的な展覧会。しかし、この装飾というものは見直されつつある。デコ電も当たり前の昨今、単に飾るという事を超えたケルトや縄文、イスラム等でなくとも、装飾が表出する豊かな詩情は単なる見映えではない。ドレスではなく、もはや肉体であり、内部なのだ。
TOKYO OUT OF PLACEは女性3人の展覧会。立体と平面だが、デジタルな感覚が顕著に現れている。写真、映像というよりも、携帯、ワンセグを日常茶飯事に使う世代感覚がサラっと現れているのが面白かった。
ギャラリー58は佐藤裕一郎君の個展。今年はMETA2の巡回もあって大忙し。9メートル2点の計18メートルが壁を緩く弧を描いて包んでいる。画面の光と呼応するような形態で紫の空間にさす光は闇夜の月がそこを明るくするように静かでおおらかで、キレもあった。ある速度を感じるその画面を単なる月夜の光のイメージに捕らえるのも違う。イメージは見るうちに変化し、例えば霧であるとか様々な自然の姿にも見えてくる。定まらず浮遊するが、それゆえに感覚的な世界へと見るものを引き込んで行く魅力がある。日本画材を用いた、あるいは複合した抽象絵画は今や珍しくない。佐藤君の近作は目新しさや激しさではなく、寧ろ「無」に近づいている。佐藤君の色や光から感じるのは、そのあわいではなかろうか。「無」ではなく、あわいであることが魅力と僕は感じている。
高島屋XのMETA2も拝見した。

三越本店での京都日本画の展覧会も見たかったが、時間を間違えて見逃す。

なかなかハードに走りまわったな。