よもやま解体新書

山下和也の制作、見聞記. 北へ西へ南へ。

歯がいたい

2007-07-19 08:42:51 | Weblog
土曜日から奥歯が非常に痛いのです。痛くて頭痛がして大変です。火曜日に歯医者に行けたのですが、何年ぶりだろうという具合で新鮮でした。モニター画像や道具に興味深々。なんとかクンとかじゃなくてコペルニクスなんて商品名がついてて洒落てますな。でもいきなり初診で歯抜かれるとは思いませんでしたよ。なんか親不知が2本上にあるらしい。まずは1本抜きましたが、歯ってごついね。なんか存在感のない歯だったのに抜くとなんか顎とか輪郭に違和感ありますね。次抜いたらまたバランスとれるんやろな。うーん面白い。はよ抜糸したい…
私事ですが、漸く大下図の彩色計画も完成し、絹張りをしてドーサ引きを終えました。 今回の手織の絹は画面の縦横比の差が倍もあり、そこそこ大きいので苦労しました。機械織とも違うし、縮みが部分で差があったので実にやりにくい。いつも使うサイズとかなり差があるのも要因だが、実践で学ぶより他ない。描くのにあまり差し支えないが、縮みや仕立の際が気になる。とりあえずうまく張れているようでひと安心。折角ドーサを作ったので天井画用の板2枚にも捨て膠とドーサを引く。板絵を描く前の下準備は諸説あります。例えばエタノールを含ませた布で木のあくをある程度拭き取るとか、反りが気になるので両面に水分を与える仕事をするとか。
でも一番大事なのはドーサですね。木は水分による伸縮で経年によるクラックはおこるのは仕方ないのですが、多くの文献は第一に基底材と絵具層をしっかりと定着させる事が肝要だとしています。木自体がかなり水分を吸うので捨て膠で目埋めをするという人もいますが、一方法として兎膠の特性を利用するのも手かなとも思いました。ついでついでに小品用に数枚枠張りしている絹にも地塗りしました。週末から骨描きかな。


今年のこんちきちん

2007-07-16 22:40:35 | Weblog
台風一過でローカル電車の湖西線が予想通り走らない中、京都では浴衣姿の人達がわらわらしている。古着の浴衣の背丈は今時のよく育った人達には丈が短いらしく、寸足らずの浴衣男が闊歩する。こんな時は背丈がそこそこで助かるなぁと思います。
去年はニッポン画屏風祭、今年は福元なおんど「きんぎょまつり」がギャラリー射手座でひそかに会期を延長して今週木曜日まで開催されている。
紺紙金泥を得意とする福元さんの久々の紙本彩色で国芳や又兵衛が好きな福元さんらしいチョイス。マニアックなモチーフが多い福元さんだが、妖怪ではなく金魚というモチーフが良かったと思います。福元さんにとって金魚は好きなもののひとつであるし選択としても自然な流れなのだけど、興味深い点が私にはもうひとつありました。
福元さんは日本の近世絵画をイメージ源にオリジナルキャラをいつも作り出しているのですが、逆にキャラが立ち過ぎてその他の巧みな要素が薄まって伝わっている気がしていました。今回は国芳の金魚とオリジナル金魚の存在が同居している事で、他の内容が見えやすくなっていると思いました。これは金魚の擬態方法を国芳から借用している事と同一ポーズの金魚がいる事にも確認されるのですが、中には国芳にはない種の金魚もみられました。 国芳金魚の強いイメージを突き放し、それ以上の金魚キャラを生み出す事は難しいと思います。逆に取り込んで一緒くたにしてしまったところが成功したと思います。そこに様々な近世日本絵画のイメージを混成する福元ワールドの手法が掛け合わせられたものが今回の屏風だと思います。また、今までにない明るい彩色で晴れの場を描いた事も二重に冒険だったと思いました。
脱妖怪から戯画と向き合った福元さんの次の手が楽しみです。


掃除

2007-07-05 18:15:47 | Weblog
掃除をやり始めるとついでに模様変えがしたくなる。勢いついて普段捨てないでとってるものも捨てれてしまう。ほんの少し新しい生活が始まる。
こうしたモノ捨てを繰り返して無駄をなくしていくのだろうかとふと思う。
折角捨ててスッキリしても気がつけばすぐ何かが増えてる。
片付いた部屋は仕事が捗る。いかに身辺を整えて仕事するか。
こうして掃除しながら大事な事だなと思うのでした。

帰宅ス

2007-07-02 16:29:15 | Weblog
予定より早く奈良暮しを引き上げる事になった。合間をぬって長谷寺や室生寺に行く事も出来た。奈良生活で印象に残ったのは緑の美しさだった。特に室生寺に行く際に偶然歩くハメになった5〓程の自然道は忘れ難い。奈良の森と言えば河瀬直美さんやMさんを私はふと思い出す。毎週橿原神宮の拝殿裏に広がる畝傍の緑を観て全身で木々と呼吸する。Mさんといつか少年時代の記憶の話をした時、彼にとって森は切り離せない存在だというような事を言っていて、大阪の住宅街育ちの私は少し羨ましいなとその時思った。
さておき、滋賀に戻ってまずは生活を立て直すのに部屋の整理をしなければ…
気合い入れて奈良にいろいろ運んだ分、どうせなら気分変えて部屋のレイアウトを少し変えてしまえ!という事で今週はこれで潰れるな~。やれやれ。でも片付けたら絹張りしていよいよ骨描き開始です。