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神田川 「まる歩き」 しちゃいます!!

ー神田川水系、支流はもちろん、旧水路、廃水路、全部 「まる歩き」ー

上下落合村

2016-07-27 06:28:56 | 妙正寺川5

 「上落合村は日本橋より二里余の行程なり、村名は神田上水の溝渠と井草川と当所にて落合し故かく名付と云、『小田原役帳』に、・・・・江戸落合・・・とあり、・・・・上下二村に分れしも古き事にて、正保改めには既に上下落合二村とす」(「新編武蔵風土記稿」) 上下は一般に京都に近い方が上、遠い方が下ですが、落合村の場合、妙正寺川流域以南が上落合村、妙正寺川および合流後の神田川の北が下落合村となっていました。妙正寺川と神田川の流路をTの字に例えると、左下が上落合村(右下は戸塚村)、Tの字の上が下落合村ということになります。

 

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    ・ 「東京近傍図 / 板橋駅」(参謀本部測量局 明治14年測量)の一部を加工したもので、本来の縮尺は1/20000、パソコン上では1/12000ほどです。オレンジ線は区境で大半が新宿区、細線は豊多摩郡当時の村や大字などの境です。また、薄いグリーンは落合水再生センターです。

 昭和の初めに上落合に居を定め、以来生涯を落合界隈で暮らした林芙美子は、「落合町山川記」(昭和8年)の中で、「私のところは窪地にありながら字上落合三輪と呼んでいた。その上落合から目白寄りの丘の上が、おかしいことに下落合と云って、文化住宅が沢山並んでいた」と不思議がっていますが、地名の上下は地形の高低とは何の関係もないわけです。なお、上落合の字三輪(みのわ)は前クールのテーマだった上高田水路(仮)が、桜ヶ池からの流れと合流する付近の字で、近くの銭湯の名に残っています。 

 

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    ・ 月見岡八幡神社   上落合村の鎮守です。落合水再生センターの建設に伴い、100mほど北西の現在地に移転しました。旧地の湧井の水面に月が映えたのが社名の由来だとか。

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    ・ 氷川神社  下落合村の鎮守で、「近傍図」の右上隅に神社マークのみ描かれています。当社の祭神は奇稲田姫命、隣村の高田の素盞嗚命とあわせ、夫婦の宮と呼ばれました。