「蛤御門の変」※蛤御門は京都御所の門の一つです。
今、半藤一利さんが日中戦争つまり日本が第二次世界大戦に無謀な参戦をしたのは、
「日清・日露戦争の勝利からだ」としている。
昭和に入って、「五・一五事件」、「二・二六事件」などで党派禁止され、
陸軍の暴走が始まったのはこの二つの事件が軍部の閣内での発言を強くし、
また、閣内人事に陸相を始めとする軍隊が行動を起こして、
政府は事後公認の形で暴走していった。
その背景に存在するのは、明治維新後の戦争で「無敗」で来た奢りがあったのだろう。
明治の初内閣は、要するに「倒幕に走ったもののふの集団」であり、
「韓国併合」は、西郷吉之助(隆盛)が強く進めたものだ。
その西郷ももちろん武士である。
そして、明治政府は江戸幕府を倒した武士集団の「薩摩藩・長州藩」だ。
議会民主主義が進んだ大正時代になっても「平民宰相・原敬総理大臣」は、
在任中に『右翼少年』に殺害された。
武士社会から民主主義社会を目指すが、
「明治・大正・昭和(戦前)まで無敗」という軍の威信があり、
『有史以前からの天皇の神聖化』で、「神の軍隊という誤認」が、
例えば、「天誅」という言葉に象徴されるような「暴力の神聖化」が
結局、「1946年1月1日昭和天皇の『人間宣言』」まで、
「神の国による『特攻作戦』」や人間宣言後も
「三島由紀夫による自衛隊市ヶ谷駐屯地によるクーデターの呼びかけ」など、
右翼、新右翼による事件があった。
私には他の国は知らないが、日本は結局右傾化し、それに心酔するのか!?と、感じる。
私から言わせれば、それは「思考STOP」に似た行為である。
「流される、是も非もしない、傍観する」というのは、
れっきとした『行為』なのである。
おそらくはですよ、三島由紀夫は戦後の日本人は「腑抜けた日本人」に見えたのではないか?
結局、三島は割腹自殺を遂げる、これは「武士の行為」だ。
旧日本陸・海軍軍人は帯刀するのが、当然であったのも「武士」である。
三島の行為は昭和天皇までの天皇の神聖化を信じ続けた「青年・三島」であっただろうから、
「人間宣言」はずいぶんダメージがあったろう。
しかし、今や世は2016年である。
人間の精神世界は進歩しないのか?
私は「人類は生物の霊長である」というのは、ありゃウソだね!