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「うつせみ和尚」のお説教

『うつせみ和尚の日記』二件の事故が元で『(複雑性)PTSD/鬱』になって
闘病、障害当事者として活動している者です。

読まずに死ねるか(書評) 「『マッチングアプリ依存症 香山リカ 著 内外出版』依存いろいろ」

2025年04月13日 17時15分12秒 | 読まずに死ねるか!(書籍紹介)
書評も「終わったな」と思って、やれやれと思っていたのですが、もう一冊あった(笑)

著者は香山リカさん。
一時期、よくTV出てましたよね。あの時は大学にお勤めだったのかな?今は北海道の医療過疎地で「よろず医」として活躍中です。Twitter(現:X)では、クレイマーと戦っている様子が見られますよ(笑)

さて、コロナ禍を経験した私たちは全体的に外出の頻度が減ったという話しです。(国土交通省調べ)特に20代の「休日は家でゆっくりしたい」という若者が三割いる。多分、20代でも結婚していると、「コロナ禍から解放されて幼い子供と休日は公園へ、買いものへ」ということになるのかも知れません。独身だと「外出するのは、おっくうだが恋人は欲しい。」という結構わがままな話になると「マッチングアプリ」が繁昌すると言うことなのか?
それ以前に「友達といる方が楽しい、恋人作るのは面倒」というのは、コロナ以前にも話題になったことがあるが...。
今回の問題は「外出するのは、おっくうだが恋人は欲しい。」ということ。昨今、原点回帰でお見合いも増えてきたというニュースがありましたが、これも業者が絡んでの話しです。少なくとも「町内の世話焼きおばちゃん」ではない。芸の人の中にも「マッチングアプリで結婚しました!」なんてのも話題になるので、一般人がそんなの見ると「私にも望みアリだな。」なんて、課金に課金を重ねるのかも知れません。ちなみに登録するのは女性は無料で男性は有料。ネット上で会話するのも有料なのかも知れません。もちろん、「サクラ」も居るでしょう。
この「私にも望みアリだな。」が蟻地獄の始まり。おそらく「サクラ」は男女共に居るでしょう。女性だと「ロマンス詐欺」にあったり、男性だと「貢がされる」というのもあるでしょう。話しによるとアプリで会う約束をして実際に会う。これだけで料金が発生するとか。それプラス飲食代など。「金さえあれば!」と思うかもしれませんが、お金がなければアプリも使えない、チャット?通話?(すみません、私自身仕組みがわからない)も出来ない。実際に会えない、食事も一緒に出来ない。つまりは「お金あっての関係」なのですが、依存で見る場合、画像で見る限りキレイな異性と会える。ダメだったら次へさらに次へ際限がありません。もう、蟻地獄にスッポリはまっているわけです。詐欺画像もあって、実際会うと「なんじゃこりゃ」というのは、よくある話しなのでしょう。と言うような痛い目に遭っても「次、次!」と言うわけです。

適齢期のみなさんネット上にある出会いより、実在する「結婚相談所」へどうぞ!もしくは友人の紹介ですね。
オレも行こうかな...いろいろ負のオプションが付きすぎてダメだな(ToT)







読まずに死ねるか!! 「『万引きがやめられない-クレプトマニア[窃盗症]の理解と治療』吉田精次 著 金剛出版」

2025年04月13日 15時41分58秒 | 読まずに死ねるか!(書籍紹介)
以前のブログ「窃盗症 クレプトマニア 竹村道夫 著」(記事へ飛びます)でも窃盗症=クレプトマニアについての本でしたね。
竹村氏の本にも書いてあるように、窃盗症は依存症の一種です。止められない。止めようと思ってもやってしまう。自分ではどうにもならない。もはやコントロール不能というわけです。
それが依存症。
これは元々なんらかの精神疾患を抱えていて、窃盗症になるのがほとんどだと思われます。
ゲロってしまいますが、私も「依存症未満」までは経験しています。「アルコール」「買いもの」など。なぜ、「未満」で済んだのか?わかりません(笑)「アルコール」は、けっこうやってました。25%の4リットルの焼酎あるでしょ。あれを4日で呑み終えてました。1日1リットル。でも、この量は一般人の「酒豪並」なのかな?これは当時の主治医に「お酒は?」と聞かれて、「4リッターを4日で空けます。」というと「それって、1日1リッターですよ!」って言われて「ハッ!」としました。主治医からは「もう、呑まないように」と言われて、ピタッと止まりました。それからは人並みに(笑)あの時が鬱とC-PTSDの症状が一番酷い時期でしたので、自己認識も何も無かったときです。

おっと、また脱線。
「依存症」は、その最中にいると、私のような「未満」の者であっても気づきがない。私はまだ「未満」だったので、主治医の言葉で気づきを得たわけです。依存の真ん中にいると、忠告が耳に入ってこない。または自分が「依存症で無い」と考える。なので、そうとうな窮地に至らないと気づきが無い。もしくは見るに見かねて、家族に依存症治療の入院施設がある病院へ押し込む。入院は任意や措置入院などになりますが、任意だと「出る」って言ってしまえば、それまでです。
窮地ということでは、現場で取り押さえられされ逮捕、検挙、裁判、執行猶予または懲役刑。クレプトマニアの初犯では執行猶予になる場合が多いようです。ですが、「分かっちゃいるけど、止められない」で、なにせ病気なのですから、「やっちゃダメだ。」と思いつつ手が動く、店の中で、もしくは店を出たところで店員や警備員に取り押さえられ、警察に引き渡され、また裁判。二回目でも執行猶予になる場合もあるようですが、やはり懲役刑が多い。刑務所内で治療プログラムがあれば良いが、ほとんどの刑務所ではプログラムなんて無い。
で、再犯。
もうループです。

まずは孤立させない。
味方がいること(罪をかばうと言うことではなく)をわかってもらう。
叱責せずに冷静に判断することを促す。
クレプトマニアについて理解してもらう。
クレプトマニアであることを認識してもらう。
一人で買いものに行かない。
買いに行くものをメモし、その分の予算のみを持って買いものに行き確認してもらう。
などなど

クレプトマニア=窃盗症を知ると、人間の深さを再認識させられます。

この本、読まずに死ねるか!!


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読まずに死ねるか!!(書評) 「『精神科の病院で人生を終えるということ-その死に誰が寄り添うか-』 東徹 著 日経ビジネス文庫」

2025年04月13日 14時40分45秒 | 読まずに死ねるか!(書籍紹介)
文庫の初版本を読みました。文庫版は2025年2月初版のものです。
この雑誌「日経メディカル」に掲載された後に、精神障害者団体である「全国『精神病』者集団」という障害者団体から抗議が出ています。
リンクを張っておきます。
全国『精神病』者集団HP『蘇生会総合病院・東徹様宛 公開質問状』。
私は本書を読んだ後に抗議文を見つけて、そちらも読みました。
「抗議文」ごもっともと思いました。確かに裏を取っていなかったり、制度的なことを背景にした文章も乏しい箇所も散見されました。

以上のことは、置いといて。
私の感想としては、「現場の医師の葛藤」は十分読み取れます。ただ、治療方法に偏りがあるように思います。私が精神科の病院に勤めて居たときには「胃瘻(口を経由せず直接お腹に栄養を入れる方法)」をやっている当事者さんは多くなかった。胃瘻まで行ってしまうと、ほぼ寝たきりになってしまうので見る機会が少なかったのかも知れない。栄養分の入った液体の入った瓶を点滴棒にぶら下げて病棟の廊下を歩いている方を数人見た程度です。
本文から読み取れるのは、総合病院の中に精神科のベッドがほとんど無いか、無いと言う現状。と言うことは、精神以外の病気になった際に病院内では内科にも整形にも歯科にも消化器のもかかれず、一時的な転院や完全な転院をすることになる。これは医療業界の中でも「精神科」は差別される診療科なんだろうと推察されます。
なのでほとんどの精神科の病院は「単科(一つの診療科しないこと)」が多く、多くの方がその精神科で亡くなってしまう。おそらく総合病院内に他の診療科同様のベッド数があれば、平均寿命は延びます。
必ず!
それといくら丁寧に救急車で転院作業を行っても患者の肉体的・精神的負担は大きいと言うこと。これだけでも大袈裟でなく寿命を短くさせると言うことです。

以前にも書きましたが、一緒の病棟に入院していた「長老」であった方に気に入られて、デイルームで一緒にへぼ将棋を打っていた人が居て、その方は40年以上入院というか、住んでいる統合失調症の方なのですが、私の退院日が決まった時に「✕✕さん、退院が決まりました。」というと、「外出届け出すから、ヘルパーさんと一緒に外出して駅前にある食堂(実際にある食堂です)で一杯やろうよ。」約束をして、私は退院。数日経って「もうそろそろ、一緒に食事する日だな。」と思っていたのですが、私の携帯に電話が掛かってきて、病院のそれも私が入院していた病棟からでした。声の主は副病棟課長。「本当は個人に電話するのはダメなんだけど・・・」と前置きして「✕✕さんが亡くなりました。この病院から救急搬送するときに、『うつせみさんと食事をする約束をしてるんだ!』と何度も言っていて、これはうつせみさんに連絡すべきだと思い、お電話しました。」とのことでした。その数日後、娘さんからお電話を頂いて「父はずっと言っていたんです。」と丁寧なご挨拶がありました。

あぁ~、またこのブログを書きながら、泣いてしまいました・・・。

そんなに気に掛けてくれてたんだ。
そんなに楽しみにしてくれてたんだ。(私も)
そんなに私を気に入ってくれていたんだ。と

いつもデイルームでリハビリと時間つぶしの一環として「塗り絵」をされていて、「うつせみさん、これあげる。」と数枚頂きました。ちゃんとまだ保管してますよー!と伝えたい。
ずいぶん本題からいつものように脱線してしてしまいましたが、総合病院に精神科のベッドを!


良書かどうかわかりませんが、現場の生々しさを書いてある本なので、ご一読あれ!






読まずに死ねるか!! 「発達性トラウマ障害と複雑性PTSDの治療 杉山登志郎 著 誠信書房」

2025年04月13日 13時23分03秒 | 読まずに死ねるか!(書籍紹介)
まぁ、ハッキリ言って「お堅い書名」。
以前からお堅い書名の本は読んでいましたが、これもそれです。
以前からAmazonの「あとで買う」に、ずーっと入ったままで「発達性トラウマ障害」って何?って思ってて「あとで買う」に放置している間に、当事者から話しを聞く機会があったりして、淡々(あわあわ)と輪郭が見えてきて「よし!読んでみるか!」となったわけです。

この杉山医師のモットーは、薬の少量処方、EMDR、自我状態療法など。自分で三カ所ほど順にタッチしていくトラウマ処理方法は興味があります。正直、本書は医師向けで私のような一介の素人オッサンには「はぁ!?」みたいなものもありますが、友人に解離を持って居る人、私自身C-PTSDのような人間には、このような医師が居れば良いなとも思います。
・・・で、『発達性トラウマ障害(「高津心音クリニック 」の解説ページへ飛びます)』ってなんじゃ?って話しですが、読んで字のごとく子供の成長で虐待に遭った人の障害のことです。「(複雑性)PTSD」は、まぁ過去記事やウエブ検索などしてください。もはや準メジャーな疾患になりました。
トラウマ治療をちゃんと心得ている医師は、少ないのが現実で私が住んでいる京都市でも「次の新患受付は✕ヶ月後です。」って、あるくらいです。入院施設がある病院で医師はいるのかな?『』メジャーな「うつ」「躁鬱」「統合失調症」などで、日銭を稼がずにもっと勉強してメジャーでは無い疾患を診て欲しいと思います。(超毒舌)これは心理療法家にも当てはまります。

この本はプロの方に読んでいただいて、「ほぉー、こんな療法もあるんだ」と関心をもって欲しいと思います。
正直、私が読んでもどうしようもない、使う術がない本でした。でも、先ほど書いた体をタッチする「手動によるトラウマ処理(本書 P88~93)」は、素人の私でも友人にも勧められるかな?と思います。(ちゃんと勉強したあとね)


ん~、この本読まずに死ねるか?(プロが読んで)


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読まずに死ねるか!!(書評) 「『窃盗症 クレプトマニア』竹村道夫/吉岡隆 編著 中央法規出版」

2024年12月30日 13時19分48秒 | 読まずに死ねるか!(書籍紹介)
え~、物騒な書名です。
窃盗癖 クレプトマニア」ですって!
この本は必要に駆られてというか、「この世界は読んだことないな」と思い手に取りました。ザックリ言うと「依存症」に分類されるものです。自分ではどうすることも出来ない、コントロール不能といった状態に陥ってしまう。ここだけ取り上げても「依存症」ということがわかると思います。著者の一人である竹村道夫氏は『赤城高原ホスピタル院長京橋メンタルクリニック (それぞれのホームページへ移動します。)』の医師です。 ホームページにあるように「依存症」に特化した病院です。入院施設がある依存症病院はここしかない、と本書で語られています。おそらく精神科だけの病院で依存症のみ引き受ける病院ということだと思います。
本書にはこの病院に入院、通院の経験がある当事者の記事も載っています。多くの場合、「摂食障害」が原因であると書かれています。
一例を挙げるとダイエットなどを発端とした「食べては吐き出す」という繰り返しから「どうせ、吐くんだからお金を払って食料を買うなんてバカバカしい」ということで、食料を万引きしてしまう。成功体験を繰り返すたびに依存症の渦に呑み込まれてしまう。もう自分の力だけでは抜けられない。繰り返していく内の捕まってしまう。最初はお店の中で「もう二度床の店に来ません。盗みません。」という誓約書を書いて解き放ちとなるものの、抜けられない状況になっているので、別の店でまたほとぼりの冷めたときに以前に盗んだことのあるお店でまたやってしまう。最初は「お目こぼし」してもらうが「あんた、まただね」ということで警察のお世話になって、裁判に掛けられ保釈中や判決が執行猶予期間中に、また窃盗ということになる。理解ある裁判官だと2回、3回と繰り返しても執行猶予付きの裁決・・・。家族や弁護士が必死に探してこの病院につながるパターンが多いようです。
切っ掛けが「摂食障害」だけでなく、なんらかの理由で窃盗を起こし成功体験から、最初は必要なものを盗っていたものの、途中から「盗るために盗る」ということに変換されて、要らない物を盗りだす。自宅に使わない盗品で溢れかえっている、というのは窃盗で捕まった犯人の自宅を警察が入って押収したものを警察署で並べた報道はよく見ますよね。
しかし、病院につながらなくて刑務所につながる人の方が断然的に多い。「警察に捕まってほっとする」当事者も多いといいます。なぜか?それは自分で止められないから、第三者に強制的に止めてもらう他ないという意味です。
刑務所の一部では更正プログラムがあるようですが、極々一部の取り組みのようです。まだまだ「甘え」という意識が一般的な認識だと思います。

この「精神疾患」は、最後まで自覚がないという致命的なところがあります。自覚があれば、通院するわけで自覚がないので通院しないし繰り返してしまう。自助グループも各都道府県に最低一グループはあるようですが、自覚がないと、「私とグループのメンバーは違うんだ!」というわけで通わなくなるわけです。自覚があればこそのグループ参加ということです。窃盗症だけでなく、様々な精神疾患も同じで「私はこのメンバーとは違う」と拒否してしまう人は多く、どうにもならなくなってから自助グループに参加するパターンも多い。

自己理解ねぇ難しいですね。「健常者」と言われる人も自己理解していないのが大半なのにね。(

「窃盗症(癖)/クレプトマニア」の書籍は本当に少なくて、貴重な一冊だと思います。ちょっと手前味噌的な内容が玉にきずですが・・・。
論文とか探してみようかなと思っています。おそらく、専門的に取り組んでいる研究者や医師は少ないと思うので、本や論文を探しても同じ名前が挙がってくるように思います。

専門家、病院、支援者だけでなく一般の方にも読んでいただきたい、誤解を解くために。




ん~、この本読まずに死ねるか!




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