か ら け ん


ずっと走り続けてきました。一休みしてまわりを見ます。
そしてまた走ります。

「静」を詠む歌会始 天皇陛下、水俣の海に思い

2014年02月03日 | 和歌

新年恒例の「歌会始の儀」が15日午前、皇居・宮殿「松の間」で開かれた。今年の題は「静」。天皇、皇后両陛下や皇族方のほか、入選者10人、選者らの歌が厳かな空気の中で披露された。
2014年1月15日13時27分 朝日
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もっと早く書けばよかったが、書こう書こうと思いつつ事件が多くて後回しになっていた記事を書く。


〈天皇陛下〉

 慰霊碑の先に広がる水俣の海青くして静かなりけり

「ぶり」という言葉がある。「ぶり」(らしさ)が役割を果たす時代は過ぎた。とうの昔に過ぎたことだ。だが、うけ継がれたDNAは刻々と書きかえられている。母を殴る父親からは乱暴な遺伝子と母の恐怖におののく不幸な遺伝子がその場で作られていく。証明されている。

だから、家老ぶり。大名ぶり。貴族ぶり。これらはそう一朝一夕にはできない。「広がる」「静か」とは終了を意味しない。殺人企業の罪状は、司法だけが決着すれば終わるものではない。しかし静かなのだ。それは悲しいから静かなのだ。人生の悲哀を味わってこなければ、なかなか言えるものではない。深い理解を表に出さない、心を打つ天皇ぶりだ。

皇族は宮内庁の添削が入るからよくできると思うものがいる。それは天皇に失礼だ。宮内庁は歌の内容には全く関与しない。皇族は教養が仕事なのだ。

以下僕がよかったなと思うもの。

〈永田和宏さん〉

 歳月はその輪郭をあはくする静かに人は笑みてゐるとも

〈群馬県 山口啓子さん(60)〉

 ひとり住む母の暮しの静かなり父のセーター今日も着てをり

〈東京都 中島梨那さん(20)〉

 二人分焼いてしまつた食パンと静かな朝の濃いコロンビア

 
 
 
 
 
 
 

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