か ら け ん


ずっと走り続けてきました。一休みしてまわりを見ます。
そしてまた走ります。

酒井有紗 pf.

2020年02月08日 | 音楽

久留米市城島町のインガットホールで酒井さんのコンサートがあった。城島町は、ぼくが勝手に福岡のプロバンスと名付けている。美しい田園の中にある。

菜の花をたくさん摘んだ。

 

ぼくはピアノにとくに専門的な知識があるのではない。ピアノコンサート自体が初めてだった。

全般に日本はコンサート料金自体が非常に高い。しかし、だからといって教養のある金持ちが行くとは限らず、場所によってはマナーが諸外国に比べてすこぶる悪く、飽きてソワソワするガキ、それを注意しない精神薄弱の親、屁と老人臭を振りまく枯れ葉族。

茶の間で夫婦でテレビを見ている感覚だ。荒尾市では酩酊してくる者、嬉野では演奏中に普通の音量で話し出す夫婦。城島では演奏中に座席の上で飛び跳ねる子供。

 

ぼくには精神的な拷問だったが、だんだん僕は酒井さんの演奏に引き込まれた。プロとアマは断絶している。区別するのは天才性があるのか、十分な資力に恵まれたか、プロへの強い意志があったか、・・・などかと思う。

酒井さんは全部そろっていたのだろう。一番の条件としてとして大事なことは天才性。

次回の九州公演は響ホール。料金は今回が1000円、響ホールは500円。なんかこだわりがあるんだろうか。ふつう10倍。

実物と顔が全く違う。

いつも彼女は難曲を簡単そうに弾く。コンサートの後半は超絶技巧の曲が目立った。

ラベルの曲を常に仕込みの状態に保つということは大変なことだ。が、本人はそんなこと一向に意に介さず、おっとりとしていて、皆さんに感動とか満足を与えることに集中していた。ゆっくりと正確に話す姿に好印象を受けた。本人は「久留米ラーメン」と「ウナギめし」に感動していた。

10本の指がバラバラに動き、右手で3拍子、左で4拍子というところがあった。これをこなせる人は少ない。16分音符は何分も続いた。

曲芸を見に来たわけではないが、このすごさは驚く。しかも聞き手は安心して聞いていた。ここがプロだ。

に気持ちが乗ってくると大抵の人は演奏が速くなる。常に一定。そのこも聞き手の安心感に寄与した。ここもプロだ。

 

これはピアノに限らずいえることと思うが、一日でも弾かない日があると取り返すのに一週間かかる。天才はそんなことないんだろうか。コンサート前日4日間は、小学校を8校巡り音楽について語った。

パンフには自分の経歴など一切書かず、初CDを出しました、と謙虚だった。https://www.arisasakai.com/news

断言する。この人は今後爆発する人だ。

穏やかな身のこなしで楽観的な考え方だ。ぼくにぴったりなので、交際を申し込まれたらOKするつもりだ。

マルセイユ郊外、・・・いや、久留米市城島町。



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