月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

ただただ楽しかった先斗町での一夜

2013-03-11 | 美味しいもの
先週まではかなり追い詰められていたが、今週は取材も1件だけ。
久しぶりにいろんな人に会う週となった。

月曜日はあんこちゃん。
京都の日本酒バーのようなところに行こうと思っていたのだが、予約せずに行ったらなんと休み!
もちろん定休日は調べてきているので、臨時休業にぶつかったようだ。
仕方なく、もう1件候補に挙げていた先斗町のお店へ行ってみたら、なんとなんと、ここも臨時休業!!

「そんなことってある~?」と言いつつも、私は本当によくこういう「ありえないこと」にぶつかるので、あまりショックはない。
「休みでないはずの店が休み」というのは、なぜか日常茶飯事で、時には「改装中」にまでぶつかる。
なので、3軒目も嫌な予感はしていた。
思っていた通り、休みだった

いやはや。
何か特別な能力でも備わっているのか?

しかし、こういう時は考え方を変える。
きっとどこか別の店に導かれているのだと。

二人無理やりポジティブシンキングで先斗町を歩き、「よし、次に気になったお店に思い切って入ろう」と決めた。
そして、適当に入ったお店が大当たり!
「のん亭」さん。

寒い日だったので、店内に入るだけでほうっと力が抜けた。
温かいおしぼり、明るい空間にほっこりする。
カウンターに座ると、何やらおいしいものがあるような予感・・・。
日本酒について尋ねると、「旬のものをお出ししているので、メニューには載せていないんです。お好みを言っていただければ、何本かお持ちしますので、試飲してから決めていただくことになっています」とのこと。

これはいける、予感!

あんこちゃんは「寒い、寒い。とりあえず熱燗~」と、いきなり熱燗。男前ですな。
私はやっぱりビールからスタート。
お付き出しは、鰤を漬けにして炙ったもの。燻製っぽくておいしい。
カウンターにはズラリとその日のおばんざいが並んでいる。
あーーー、これこれ。もう、こういうの大好きなんだ。
その中から2品をチョイス。
「卯の花」と「茄子の中華風マリネ」



この卯の花がびっくりするほどおいしい!
おからが嫌いな人って、たぶんあのパサパサ感だと思うのだけど、これはとてもしっとり。甘い。
京都らしいお上品な味付け。
これはもうお酒でしょ!1杯目は「明鏡止水」。

こちらはこんなふうに可愛いグラスで出してくれるのだ。


聞けば、チャイ用のグラスとのこと。なるほど。
こういうのだと、「こぼしても」日本酒がおいしそうでいいな。

新わかめのしゃぶしゃぶ。


温まるし、ヘルシーな1品。

そして、2杯目は「花垣」。


お隣に座っていたご年配の女性は、もう20年来のお客様とのこと。
関東から京都へ来るたびに必ずこの店へ来るのだという。
そのお客様お気に入りの1品が、にんじん葉と水菜の胡麻和え。
粉山椒がピリリと利いて、おいしい。


もう1品、そのお客様のおすすめ。
ぶりとろポン酢
白髪葱を巻いて、ポン酢につけると、絶品だ。


最後にもう1杯、なかなか飲めない「げっしょう」


京都では有名な「英勲」を造っている齋藤酒造が、嵯峨野の自然を守りぬこうとする「嵯峨酒づくりの会」からの「祝」というお米提供で造っているとか。
会員みたいにならないと手に入らないらしい。
純米大吟醸で、すっきりとしていておいしかった。(正直、もうあまり味はわからない頃)

最初はどうなることかと思ったが、おいしい日本酒とおばんざいにめぐり会えてよかった。
でも、翌日思い返してみたら、一体何を話したのか覚えていない。
ただただ楽しかった。
だから、「こういうのもいいのかなー」なんて。