月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

生きていくのはお金がかかる

2017-07-29 | 生活
CT検査も無事に終わった。
と言っても、結果は1週間後なので、まだドキドキだが・・・。

造影剤を使ってのCT検査は今回で3回目。
3回目ともなるともう慣れたもので、今回は衣服を何一つ脱いだり着替えたりすることなく、病院に行ったそのままの格好で受けることができた。
レントゲンやMRIと同じく、衣服は別に写らないので、裸になる必要はない。
ただ、「金属」だけがダメ。
これまでの2回はそのことを忘れていて普通の下着をつけていき、さらにスカートもホックがあったので、脱いで検査着に着替えなくてはならなかった。
今回はそれが面倒なので、ブラカップ付きのタンクトップを下着代わりにし、スカートもウエストゴムのホックのないものにしていった。
そうしたら、本当にそのまま寝るだけ。
何でも慣れると達人になるね・・・と、検査台に寝ころびながら思った。

造影剤だけはやっぱり気持ち悪い。
腕に注射して入れるのだが、普通の注射の20倍のスピードで体に入れるので、一瞬で体中がカーッと熱くなって、喉に何か違和感を覚える。
人間の体って本当に不思議。こんなものを血管にものすごいスピードで入れても大丈夫なんだもんなぁ。
検査自体は10分程度で終了。簡単なものだ。
待つのは会計で、だいたいいつも100人待ち。

会計の金額を見てびっくりした。
CTは昨年末以来だったので、どれくらいかかるのか忘れていたのだ。
毎月何万円も国民健康保険を支払っているというのに、3割負担で8800円!!
あの10分でこんなに払うのか・・・3割負担なのに・・・毎月あんなに払ってるのに・・・と、久しぶりに医療費の高さを感じた。
去年、手術や入院を繰り返していたら、もう毎回のことで、1回の入院で10万円とかが普通だったので、ちょっと感覚が麻痺していたが、久しぶりに冷静に検査費を見ると、やっぱり高いなぁと思う。
「ああ・・・生きていくって、お金がかかるなぁ・・・」と、つぶやきながら帰った。

国民健康保険、国民年金、住民税、所得税。
こういった社会保険費や税金って本当に大きい。
最近はあまりたくさん稼いでいないので、社会保険費と生活費、携帯代を払ったら、もう何の余裕もないという月もある。
夫は今年のボーナスが、昨年の2倍に増えた。正直羨ましかった!
そして、それ以上に嬉しかった。
うちは毎月の給料だけでなく、ボーナスももちろん全部、夫の稼ぎは夫のものなので、2倍になろうが3倍になろうが私自身の生活は変わらない。
でも、毎日夜遅くまで働いて、週の半分近く東京へ行って、少しの時間も仕事の本を読んで勉強して、本当によく頑張っていることを知っているので、それくらいはもらって当然だと思うし、何より努力が報われて本当によかったなぁ、ちゃんと報酬で返してくれて、いい会社だなぁと思ったのだ。
夫はどんどん私腹を肥やしている(笑)
たまに「貯金、いくらあるの?」と聞いたら、結構な金額でびっくりすることがある。家のローン返してよ~(笑)

私は夫より年が10歳上だから、絶対私のほうが早く働けなくなるのはわかっているし、別に「死んでもあんたの世話にはならん!」と思っているわけではない。
でも、まだ私が普通に働けるので、その間だけでも「財布は別」という夫婦の形を貫きたいと思っている。
それに、自分を自分で養うということは、仕事のモチベーションにもなるのだ。

フリーでやっていると、仕事のバランスをとるのが一番難しいなと思う。
ライターに限らず、カメラマンでもデザイナーでも、フリーの人はみんな同じ悩みを抱えているようだ。(そんな話になる)
仕事がなさすぎても不安になるし(お金にも困るし)、仕事が重なりすぎると生活がむちゃくちゃになるし。

そういう意味では、今年はフリーライター生活20年で、初めて理想の日々が来ているのかもしれない。
来月も夏休みは1週間きっちりとれる。
取材は今のところ、滋賀へ2回、長崎、大分だけで、あとは家でできるレギュラー仕事をぼちぼちと。
今は空き時間にいつも「こぎん刺し」をしている。
忌野清志郎のDVDを流しながら。
こんな楽しい時間、まるで中高生の時みたいだ。

プラセンタ推しがすごい。

2017-07-27 | 
かどやと飲みに行った。
高槻で、焼き鳥屋と日本酒の店の2軒ハシゴ。
相変わらず楽しい時間だったが、今回のテーマは「プラセンタ」。

かどやが日光アレルギーやらいろいろ不調があって、プラセンタ注射を打ち出したところ、体調が劇的に改善!!
保険も効くので高くないという。
会ってから別れるまでずっと「プラセンタ推し」だった。

私もちょっと前からプラセンタには注目していて、実際に注射してもらえるクリニックも探していた。
ただ、美容系が多いので、お金がかかりそうとか、いろいろ気になっていたのだが、かどやのおかげでそれも解消。
来週あたり、紹介してもらったクリニックへ行ってみようと思う。

私はとにかく自律神経をどうにかしたくて。
汗のかきかたが異常だし、病気をしてから不眠や倦怠感、疲れやすさ等、いろいろ不安がある。
かどやと同じようにプラセンタで改善するのかはわからないが、やってみる価値はありそうだ。
それに、プラセンタはアトピーにも効くというので、夫にも勧めたいのだ。

体のケアをしっかり、やれることをやりながら、できるだけ健康に毎日を過ごしたい。
今思えば、病気になるまでの2年間は精神的なストレスがすごくて、生活スタイルもむちゃくちゃだったから、免疫力が下がっていたのだと思う。
癌が発覚する直前を思い出してみたら、今までできたこともない吹き出物が顔に出て皮膚科に行ったり、生理不順になったり、風邪をひきやすく治りにくくなったりと、ホルモンバランスは崩れ、免疫力は下がりっぱなしだった。
ストレスというのは「仕事が楽しい」とか「やりがい」によってなくなるものではないのだと知った。
体と心は密接につながっているし、体は正直だ。
危険なシグナルはちゃんと出ていた。

でも、あの時、もし誰かにその生活を注意されても、病気になるよと忠告されても、私は変わらなかっただろう。
変えられなかったし、もう止められなかったのだ。
病気になって、ようやく止まった。
だから、心の奥のどこかで少しホッとしている自分もいたのだ。
ああ、ようやくこの生活に終止符を打てると。

一旦止まって、そして実感したのは、「元気があれば何でもできる」ということ。そしてその逆も。
だから、今はストレスを作らないこと、体に無理をさせないこと、仕事:プライベート=6:4を守っている。
ふと気づいてみたら、20代の頃、「週休3日」を理想としていたが、今はほぼそれが実現できている。
(もちろん自立できるくらいのお金は稼ぎながら)
まわりまわったけど、あの頃思い描いたような生活が実現していたのだから不思議だ。

かどやのプラセンタ推しがあまりに強いので笑けたが、こうやってお互い体に良いものを勧め合うのも大事なこと。
大事な友達と一緒に、できるだけ健康で年を重ねていきたいものだ。
そうすればまたこんな楽しい時間を共に過ごせるのだから。
70とか80歳まで生き残って、もし1人ぼっちになっていたら、そういう友達ばっかり集めて一緒に暮らすのも楽しいなぁと、そんな話もした。
そういう楽しい想像をすると、高齢になった時の不安も少しだけ和らぐ。

明日は久しぶりのCT検査。造影剤を入れるのが気持ち悪いんだよなぁ・・・
病院に行くのは本当に気が重い。
何も変なものが映らないことを祈る。

でも、もう大丈夫な気がしている。根拠はないけど、そんな気がするのだ。

夫の誕生日会 おうち編

2017-07-24 | 生活
土曜日に夫の誕生日会を終わらせたので安心していたら、24日の誕生日当日の朝、「今日は早く帰って来る」という。
これは、おうちパーティも期待されている・・・!と思い、慌ててケーキとワインを買いに行った。

そんな予定もなかったし、他に仕事もあったので、なんだかバタバタと準備。
品数は作れなかったけど、最近買った新しい器を使って、ちょっと食卓をお祝いふうにしてみた。
花は家の花壇から切ってきたものだ。



なんということもない料理だけど、下の方のグラタンみたいなのは、夫が好きだろうと思って作ったコッテージパイのアレンジ版。
普通のコッテージパイはミートソースを敷き詰めて、上にマッシュポテトをのせて焼くだけだが、中に揚げた茄子を入れて、マッシュポテトの上にチーズも散らした。
旨くないわけがない。

埼玉にいるW氏から暑中見舞い(?)にコエドビールの詰め合わせも届いていたのでちょうどよかった。
コエドビールがあると少し贅沢な感じがする。

ワインは安物だけど、オーストラリアのシラー。
値段のわりにしっかりと渋みがあって美味しかった。
チーズを盛り合わせて。


ケーキはさすがに夜に食べるのは太るので、私は翌朝食べた。
夫は半分だけ食べていた。


これは私のブルーベリーのタルトだけど、夫にはメロンのケーキを用意した。(メロン大好きなので)

外に食事に行くのもいいけど、おうちでまったり飲むのもやっぱり楽しいな。
何よりも、またこうして今年も一緒に年を重ねられること、それがとてもうれしいし、感謝しかない。

昨年の今頃は、抗がん剤の3クール目を終えて、ボロボロになっていたなぁ。
今年は元気に誕生日をお祝いしてあげられて、本当によかった。

夫の誕生日に美味しいものを食べに

2017-07-22 | 美味しいもの
夫の誕生日祝いに、京都へ美味しいものを食べに行った。
去年一度行ったことのある「鞍馬口 寿星」さん。
1人一枚諭吉が飛ぶので、そうそう頻繁には行ける店ではない。でもとても美味しかったので、こういう機会を待っていたのだ。

カウンターに座ると、まずは「お通しの八寸」。
食前酒もついている。
ジュンサイや茄子の白和え、鰻など、旬のものが盛られている。
どれも美味しいし、これだけでも満足度が高い。


お造りは、アジにした。
脂のノリがすごくて、とろけるように甘い。


そして、楽しみにしていた「のどぐろの塩焼き」。
前に来た時も食べて、あまりに美味しくて感動したので、どうしても食べたかったのだ。
高いけど、お金を払う価値のある魚だなぁ、やっぱり。
揚げているのかと思うほどの脂でとてもジューシー!塩加減も絶妙だった。


そして、京都に来たら、やっぱりこれ。賀茂ナスの田楽。
直径15センチくらいあるような大きなナスで食べ応え十分。


こちらは天ぷらも1つから揚げてくれる。
まずは白海老。サクサクで美味しかった。


胡麻豆腐の天ぷらというから何かと思ったら、揚げ出しみたいな感じ?
胡麻豆腐も揚げると旨いんだよなぁ・・・


それから煮穴子あぶり。
穴子とか鰻ってどうしてこんな美味しいんだろう。大好きだ。


夫は締めに「一口そば」を注文していた。

もちろん日本酒もいろいろ飲んだ。
ぐいのみを選ばせてくれるので、夏らしくおめでたい、鶴と亀のグラスで。




こういうお祝いの時にしか行けないけど、たまにこうやってワンランク上のお店に2人で行くのもいい。
記念日感が増すから。
夫も大満足で、よかった。

正しい「行けたら行くわ」の使い方

2017-07-19 | 
人の縁というのは本当に不思議なもの。
“つなぐ”のも“切る”のも、双方の意思が働いているようで、実は自然な流れのことのようにも思う。

小中高の友達と今でもずっとつるんでいる自分にとったら、床床さんはとても新しい友達。
だけど、いつからになるんだろうと考えてみたら、震災のあった年が2011年で、あの時にはもう友達だったから、最低でも6年。
時の流れの早さには驚くばかりだ。

彼女の子供も保育園の年中さんになって、少し手が離れるようになったので、久しぶりに2人で飲みに行った。
リクエストにより、天満橋にある「和処きたの」さんへ。
私が以前、ブログで紹介していたのを読んで、ずっと気になっていたのだという。

待ち合わせ場所に颯爽と現れた姿を見て、背が高くてすらっとしてモデルさんみたいだなぁと思う。
少しドキドキしてしまってうまくそれを表現できなかったので、「久しぶりに会ったら、こんなに大きい人がいないから、みんなびっくりするみたい」と彼女は言ったけど、私はそういうことが言いたいのではなかった。
なんだかこう・・・街の中でパッと目を引いて、それがドキッとするくらい素敵だったのだ。
(うまく伝えられなかったのでここで書いておこう。笑)

少し歩いて店へ。
17時半のオープンから予約していたので、まだ誰もいなかった。
カウンターに座って、まずはビールで乾杯。
私はいつでも来ることができるので、彼女が好きなものを中心に注文した。
こういう居酒屋以上(雰囲気や美味しさ)、割烹未満(気取らないという意味で)という店が一番好きだ。
今回もどれもおいしくいただいた。

お造り盛り合わせ。


こうやって1人分ずつ盛ってくれるのもいい。
タコがびっくりするほど柔らかくておいしかった。

牛スジの山椒煮


アスパラ焼き


帆立と生麩とカマンベールチーズの春巻き揚げ


メニューを見たとき、想像がつかなかったので注文してみたが、これがかなり旨い。
こういう自分では作れないものっていいよなぁ。

大山地鶏のわさび焼き


ひとくち食べたら「わぁ!」って声が少し漏れるくらい、絶妙なおいしさ。
わさびがいい仕事してます・・・。

日本酒も3種類飲んだ。
基本は私が飲んで、床床さんはグラスに少しもらうというスタイル。
伯楽星、浦霞、王禄。
普段、日本酒を飲まない人の感想を聞くと「あー、そういうふうに感じるんだな」と勉強になる。
浦霞は夏酒だったので、キリッとすっきり飲みやすいのではないかと思ったら、「強く感じる」と言う。
他の友達も言っていたことがあったが、こちらが思う「水みたいな酒」=「強い、飲みにくい」と感じるんだなと改めて確認。
(私も決して「水」みたいと思っているわけではなく、そういうカテゴリー)
王禄の超辛口は「さらにきつい!この3つの中で一番強いよね?」と言われて、さらにその確信を増した。
王禄は「水みたい」カテゴリーではなく、どっしり辛口系だから、その感覚は合っていると思う。

結果的に、最初のが一番飲みやすかったと言われたので、床床さんの好みを完全インプット。笑
私も好きな酒だからわかりやすい。
強すぎない酸味と穏やかな甘味のバランスがよく、柔らかく広がりキレはよい食中酒。
きたのさんにはあまり置いていないのだが、伯楽星よりもうちょっとジューシーな酸があってもいいかもしれない。

そんな感じで食事とお酒を楽しみながら、10時近くまでおしゃべりしていた。(5時半から!)
仕事のこと、子供のこと、家族のこと、アメリカのこと、お酒のこと。いろんな話をしたが、結局最後はいつものように「方言トーク」に。
彼女は岩手出身なので、関西人ではない目線から「関西の人って、これが方言って気づいていないよね?」シリーズの関西弁を指摘してくれるのだ。
これがなかなかオモシロイ。

以前言われてハッとしたのは、「また」の使い方。
一度も飲みに行ったことがない人に対して「また飲みに行こうねー!」などと言うのに違和感を覚えたらしいのだ。
「また」=「再び」じゃないの?と。
こちらは「また」=「今度」という意味合いで使っているのだが。

今回は私がこの間テレビで仕入れた「いがむ」の話をした。
並んでいる机がずれていることを関西人は「いがんでる」と言う。
そんなことで盛り上がっていたら、店の大将(ベタベタ大阪人)が「いがむは人にも使いますよ」と話に割り込んできて、「お前、性格いがんでるなぁ!」と使い方例まで披露してくれた。

「へんこ」もわからないという。
「へんこって、頑固ってこと?」と聞くので、ちょっとニュアンスが違うなぁと話していたら、また大将が「変人で頑固なやつ。私もよう言われましたわ、へんこって」と話に入ってきた。
そうそう・・・。頑固なだけじゃなく、変人がちょっと入る。笑

最後には「行けたら行くわ」の話になった。
関西人が「行けたら行く」と言ったら、ほぼ8割以上来ないと見ていいということが、床床さんには不思議で仕方がないようだった。
「じゃあ、本当に行くときはなんて言うの?」と聞くので、「たぶん行けると思う」でいいと話したら、「逆のように感じる・・・」と。
しかし、関西圏で生活する以上、「行けたら行くわ」の社交辞令をマスターしないわけにはいかない。笑
大将と一緒に徹底的に使い方をレクチャーした。
完全なる拒否ではなく、相手との縁を切りたいわけではないけど、「行けない」と言ってしまうのは強すぎるので、やんわりと断る意味である、ということ。本当に親しい相手ならはっきり「あー、その日は行けへんわー」と言うので、少し距離のある相手に使うということなど。
今度、彼女を誘ったときに、上手に「行けたら行くわ」と断られたらショックだけど。笑

岩手からお嫁に来て、私とは塾で出会った。
境遇を聞いて、いろいろ不安なこともあるんじゃないかなと、最初は何か力になれたらいいなと思って交流を持ち始めた。
でも、少し話しただけで、とても気持ちの良い人だなと、心を許した。
あれからもう6、7年も経つんだなぁと、別れてからの道中でしみじみ思い返した。
いつの間にかすっかり、私の大事な友達の一人になったなぁ、と。
とても楽しい夜だった。