月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

新しいクライアントさんと3日間ご一緒して思ったこと

2020-12-22 | 想い
この数日、リモート、音源提供、訪問、訪問、リモート、訪問、音源提供・・・みたいな感じで、これまで当たり前にやってきた「取材」に「訪問」だけでなく、「リモート」や「音源提供」が混ざるようになってきた。
リモートは、楽といえば楽だけど、やはり訪問取材が楽しい。五感でその人を感じられるから。
書くために必要なのが相手の「言葉」だけなら、電話でもメールでも、アンケートでもいいはずだ。
昨日取材した、障がい者の就労支援施設の所長さんからは、寛容で穏やかな性格がじんわりと伝わってきたし、高齢の女性職員さんからは仕事に対する矜持や忍耐強さのようなものが感じられた。
でもそれは、その人が出しているオーラのようなものや、マスクの端から時折見える微笑み、目の奥の光からであって、おそらくリモートで画面越しには伝わらないものだ。
それを知って「言葉」を書くのと、知らないで書くのとでは、「言葉」の重みは全く違うのに。

この数日の3回の取材では、初めて一緒に冊子を作るクライアントKさんが同行してくれた。
お昼ご飯も2回一緒に食べた。
昨日は帰り道に「社交性」というものについて考えていた。
社交性って、イメージとしては、人見知りせずに初対面でもどんどん話しかけて、明るく面白いことを言う人のような感じだけど、実際はそういうことではないよな、と。
やっぱりバランスの問題で、わーっと来られてもしんどいし、逆に反応が薄くておとなしすぎるのも疲れる。
そういう意味で、Kさんはすごくバランスのいい、社交性のある人だった。
会話も弾むし、仕事のことも率直に意見を言い合える。
Kさんを見ていると、社交性を発揮するためには、好奇心や探求心、素直さも必要なのかもしれないとも思った。
Kさんは、仕事でわからないこと、取材で疑問に思ったことなど、すぐに聞いて解消しようとしてくれるので、最初からきちんと意思疎通ができていると感じられた。
そうすると仕事が順調に進むし、ストレスがない。
そして、ランチをしている時には、お互いの経歴や家庭のこと、昨日はお酒のことも興味を持っていろいろ聞いてくれた。
素直で、飾らない人。
わからないことは「わからないんですよ、教えてください」と言うので、カッコつけない人はいいなと思った。謙虚すぎることもなく、やっぱりバランスがいい。
また仕事をご一緒したいなと思う。何より先に、今回も絶対良いものをつくって喜んでもらいたい。
そんなことを思いながら帰宅した。

昨日の夕方は、397年ぶりに土星と木星が大接近した。
17時半頃からベランダでしばらく南西の方角を眺めていた。
竹やぶが邪魔ではっきりとは見えなかったが、たぶんあれだろう思える明るい星を見つけた。
その後、YouTubeで探したら、やはりカメラで撮っている人がたくさんいた。見てみたら、素人でもこんなきれいに撮れるのかとびっくり!
土星ってこんなきれいに輪が見えるんだなぁと感動した。

今年も残り10日。
年内に提出する原稿はあと8本。
なんとか29日から休めるように、この週末は土日も仕事をする。
終わらせてスッキリして、新たな年を迎えよう。

「師走」なのに静かに過ごす

2020-12-15 | 想い
今週は、水木金曜の3日間に取材が4件、来週月曜にも1件入っている。
そのうち2件はリモート(zoom)だ。
リモート取材はどうしても好きになれない。
だから、こんなご時世にも関わらず、「対面取材をさせてください」と交渉してくれるデスクは本当にありがたい。
もちろん、いろいろ気は遣うけれど。

今、仕事はいくらでもある状態だが、それほど追い詰められる感じがしないのは、プライベートの予定がないからだと気づいた。
例年なら今頃はひたすら忘年会、忘年会、忘年会……だが、さすがに今年は誘いもなく、自分から誘うこともない。
年末に関東から友達が帰省するので、友達の店を借り切って3人で会うが、それくらいだ。(これなら安心!)
Gotoもいよいよストップがかかったし、今年はクリスマスも年末も外食はしないだろうな。夫と二人、家でしっぽり飲もう。
とはいえ、経済のことを考えると、飲食店や宿泊施設の経営者、観光関係者のことを思うと胸が痛む。気の毒でならない。

一方、医療従事者の方々には本当に頭が下がる。
結局自分ができることと言えば、「コロナにかからないよう最善を尽くす(できるだけじっとしている)」ということ。
災害のボランティアなら私でも行くことができるが、看護師が足らないと言われても、素人はただじっと見ているしかできないのだから。

お正月も夫の実家には行かないことになった。義母に基礎疾患があるので、向こうから「来ないでほしい」と連絡があったのだ。うちの実家はたぶんマスクをして会うけれど、いつもよりは短時間で切り上げるだろう。
そう考えると、年末だけでなく、お正月もいつもとは違う感じになりそうだな。
この数年やっていたように、夫とお正月旅行で温泉でも行きたいと話していたが、なんとなくそういうムードでもなくなってきたし……。

人と会わなくなって良かったことと言えば、「仕事が1.5倍できる」ということくらいだろうか。
以前から「私はお酒を飲まなかったら、今の1.5倍仕事ができる」と言ってきたが、それが実現できている。
外食せず、家でもお酒を控えていると、時間がたっぷりある。体調もいいから仕事がはかどる。

これまでの人生、人とのコミュニケーション(飲みにけーしょん)を重要視してきたし、それが自分を動かすエネルギーにもなってきたけれど、この機会に「一人の時間」を大切にしてみようと思っている。
動的でなく静的に生活するのもいいかもしれない。
また違う何かが見えるかも。

アウトプットの重要性

2020-12-11 | 想い
先週の土日ものんびりと過ごした。
まずは花壇の植え替え。
今年はいつまでも暖かかったので、夏の花がなかなか咲き終わらず、いつまでも新しい蕾をつけては咲いていた。
茎が伸びっぱなしで見た目には悪いのだが、まだ咲いていると思うと引っこ抜けない。
それでズルズルと植え替えをしないままできたが、さすがにもう限界だろうと、一年草のものはすべて抜いてさよならした。

この時期の植え替えはつまらない。
冬を越して咲いてくれる花があまりなく、パンジーやビオラ、ジュリアンくらい。
それでも最近は品種改良されているのか、いろいろな色合わせのものや、カタチもさまざまでそれなりに楽しめる。
私が好きなのは「ラビット」のビオラ。「バニー」と命名されているものもある。その名の通り、ウサギのように見えてカワイイ。
パンジーもフリルのものや、ジュリアンもバラの蕾のように見えるものなどあるが、きれいに育たないと「なんじゃこれ」という感じになってしまうので、ラビット以外はスタンダードなものにした。
やはり植え替えてみると、花壇がきれいになって、すっきりした。

ついでに玄関掃除もした。今年は年末の大掃除を今から少しずつ分けてやっていこうと思っている。
でも水とブラシではあまりきれいにならなかった。高圧洗浄機があればきれいになるのかなぁ。

日曜日、中野が「青森のリンゴあるから」とわざわざ持って来てくれたので、玄関先で少し立ち話。
私が緊急入院したというのを読んですぐに連絡をくれていたが、「元気な顔が見られてよかった」と言って帰っていった。ありがたい。心配かけてごめんね。。。
大きなリンゴで、切ってみると蜜がたくさん入っていた。さわやかな甘い香りに癒される。

月曜からはまた仕事。
事業承継の案件で、酒造会社がリストアップされていたので「担当したい」と手を挙げた。どうせやるなら興味のある業種の企業がいいし。
(この案件は全部で80~90本くらいあって、ライターが6、7人いるので、手が空いている人が担当していく)

手を挙げてからリストをよく見たら、私の文章の師匠であるYさんの名前がすでに入っていた。
なぜなら新しいカテゴリーで「見本」として早めに記事をアップしないといけないので、一番信頼できるYさんに振り分けられていたのだ。
知らずに手を挙げてしまい、「あ、じゃあいいです」と手を引っ込めたが、Yさんが「やりたかったらいいですよ」と言ってくれ、編集長からも「お酒のことは専門だし、ぜひに」と言われたので後に引けなくなった。
えらいところに手を挙げてしもた!と思ったが、もうやるしかない。

ものすごいプレッシャーの中で、ここ数年にはなかったほどの集中力を発揮してやった。
他の仕事より何よりも優先して早めに仕上げたこともあって、まずは編集長に「神!迅速対応!」と褒められた。
さらに「内容もトンマナもバッチリ」だと言われ、胸をなでおろした。ああ、緊張した。

今までいろいろなライターさんと一緒に同じ仕事をするということがなかったから、自分の実力というものにあまり自信がなかった。
たくさん仕事をくれるデザイン事務所の人も、もしかしたら私としか組んでいないから知らないだけで、他のライターと仕事をしたら「この人のほうがめっちゃいいやん!」となるんじゃないかとか、そんなことをチラホラ考えたりもしていた。
でも、今回、ベテランばかり6、7人いる中で、決して引けを取らないことがわかって、自信につながったのもよかった。

私は「競争」というのは自分が成長するために必要なことだと思っている。
決して「誰かを蹴落とす」という意味の競争ではなく、「切磋琢磨する」という意味での。
他の人の原稿を読ませてもらって参考にしたり、皆の足を引っ張らないように、より良いものを書こうとしたり。
「勝ちたい」のではなく「負けたくない」のだ。
みんないいもの書いてるのに、あの人だけがちょっとね・・・とは言われたくない。
そういう向上心につながる競争がこの案件にはあって、それが本当によかったなと思っている。
40代後半になっても、人はまだ成長できるんだ。
そういう環境に自分を置くということは大事な気がする。だから、このプロジェクトに呼んでくれたYさんにはとても感謝している。

また、全国のいろんな事業承継者の話を聞けるのも面白くて仕方がない。
すでに10社以上の若い社長さんたちの話を聞いて、自分が仕事をやる上でも参考になることがたくさんあった。
その中でも「アウトプットすることの重要性」については、ここ数年の私のテーマだったけど、また今年も本気でやれなかったなぁと反省している。来年に持ち越しだな。
社長さんたちが口を揃えて言うのは、「欲しい情報というのは、自らアウトプットすることで集まってくる」ということ。
アウトプットしようと思えば何かしら先にインプットする必要があり、そこでも情報を集め、行動しなければならない。
そこでインプットして終わりではなく、それをアウトプットする。
そうするとそれを見た人聞いた人が、同じような情報を持って来てくれる。それをまたインプットして・・・という循環だ。

たとえば、私は日本酒のことをよく調べるし、買うし、よく飲む。
専門誌も書いているし、かなり専門的に情報を集めてインプットしているので、その知識や経験は膨大だ。だが、自分の中に入れてそれで終わり。
これをブログでも自分のHPでもいいので、その酒、酒蔵の紹介や飲んだ感想などをアウトプットしていけば、それを読んだ人が私を日本酒好きな人だと認識して、それに関する情報を持って来てくれる、というわけだ。
もしかしたら仕事にもつながるかもしれないし、自分が日本酒の本を書きたいと言っていたら、協力してくれるかもしれない。実際に本が書けたら、その情報を拡散してくれるかもしれない。

もう数年前に、親友W氏に同じようなことを助言されて「Twitterとかやったら?」と言われたことを思い出した。
それからもずっと、SNSの力を借りたらいいんだろうなと思いながらも、「発信」ということに興味が・・・というか、情熱が持てず、何もしないでここまできてしまった。

考えてみれば、きき酒師の資格を取った時は、会う人会う人にそのことを話していた。
あの頃はできるだけ人が集まるところに参加するようにもしていた。
日本酒の専門誌の仕事が来たのも、普段は絶対に参加しないような会に頑張って参加して、そこで皆に「きき酒師なんです」と話をしたからだ。それから1年近く経って、そこにいたYさんが「こんな話あるけど、どう?」と声をかけてくれたのだった。
何も行動しなければゼロだけど、何か行動すればイチにはなるかもしれない。あの時はそんなことを実感した。
なのにまた最近は自分から動いていないなぁと思う。(まあ、この1年半はガンのことでそれどころじゃなかったということもあるけど。でも、それを言い訳にしてはいけない!)

今年、1つだけ前に進んだのはHPを作ってアップしたことだが、こちらもアップしてからほぼ放置。
「趣味」や「楽しみ」としてではなく、「仕事」「営業」だと思って、しっかり発信していこうと思っていたのに。
でも改めて社長さんたちの話を聞いて、アウトプットの大切さを認識したから、来年こそは「これを頑張った」と言えるようにしたい。

キックオフ!

2020-12-04 | 想い
今日、大阪市内での打ち合わせに行ってきた。
2つのプロジェクトのキックオフ。これで今抱えている大きなものは「事業承継」「シニア雇用」「企業内保育事業」「UIJターン」の4つになった。
こういう行政の事業に関する案件はいつも11月~2月に動くので、今回も全部かぶっている。
これから1月末までが頑張り時だ。

昨日は大阪に「赤信号」が出た。取材も全部リモートか音源提供だし、15日まではおとなしくしておこうと思う。
でも、世の中はそう簡単に停止できないようで、久しぶりに朝の電車に乗ったら、結構な人だった。
帰りは15時前だったのだが、見る限り70歳以上と思われる人もわりと電車に乗っている。
もちろん何らかの用事があるのだろうし、家に閉じこもっておけとは言わないが、大丈夫なのかなと心配になる。
明らかに「出勤」ではなさそうなので、せめて今ぐらいは家にいられないのだろうか・・・。

打ち合わせの後、デザイナーAさんに誘われて、事務所代表のYさんと3人でパスタランチ。
コロナのことがあり少し迷ったが、行きつけのイタリアンのお店を貸切のようにしてくれたので、3人だけで過ごせた。
ゆっくり会ってお話したのは今年初めてかも。
2007年頃からお付き合いのある、大事な大事な仕事のパートナー様だ。(取引先とは違う)
コロナにも全く影響されず、二人とも目が回るほど忙しいという。だけど「仕事が楽しい」という。
「趣味を持てとか、仕事だけで終わっていいのかとか、まわりから言われるんやけどな」と、Yさん。
仕方なく周りに合わせてゴルフをやったこともあったらしいが、苦痛でやめてしまったと。
「無理に趣味を持たなくてもいいんじゃないですか?仕事が楽しかったら、仕事だけでいいんですよ」と思わず言ってしまったが、本当にそう思う。
やりたいことをやれているのなら、それが何よりの幸せだし、周りの「常識」なんて気にしなくてもいいのに。
私はYさんが素敵だと思った。

なんにしろ、また一緒に新しい仕事ができるのが嬉しい。
みんなで「いいものができる気がするね」と、始まる前から言う。そういう仕事が好きだし、あって良かった!

この週末は出かける用事もないし、急ぎの仕事もないので、自分の文章を書いたり本を読んだりして、静かに過ごそうと思う。
言葉にたくさん触れながら。
今の自分に足りないのは、そういう時間だと思うから。

晴天の淡路島でワーケーション ~ウェルネスパーク五色キャンプ場へ

2020-12-03 | キャンプ
ボリュームのある案件がいくつか入ったので「これは忙しくなるぞ!」と思っていたら、実際には12月~1月にメインで動くものばかりで、企業のHPフルリニューアルの案件が先週終わったら、また穏やかな日々がやってきた。
やはり酒蔵の取材を3件もキャンセルしたのが大きい。あれで出張取材だけで5日間も白紙になり、さらにあの原稿を書いていたと考えると10日はかかるから、およそ半月分の余裕ができたことになる。
やりたかったけど、結果として「よかった」ことにしておこう。

そんなわけで先週は金曜日に友達とランチをして楽しくおしゃべりし、土曜日は取材でお世話になった京都の酒屋さんの店主がご結婚されてカジュアルなパーティーを開くということで、夫と参加した。
入口は換気のために開けっ放し、みんなマスクをして(新郎新婦も)、飲み食いする時だけ外すという、まさに「コロナ時代」のパーティーだった。
堅苦しいものではなく、昼から夜までそのお店に誰もが自由に出入りできて、30分でもいいし、数時間でもいていいという、本当にカジュアルなシステムだった。
私と夫も17時に行って、1時間半くらい過ごして帰ってきた。
マスクをして異様な空間ではあったものの、やはり結婚パーティーっていいなと思った。みんなが幸せそうで、「また幸せのおすそ分けをしてもらったね」と夫と言って、こちらもあたたかい気持ちになった。

日曜日も仕事は3時間くらいで終わり、あとはのんびり家で過ごした。

そして、1日、2日は1泊2日で淡路島のキャンプ場へ行き、またもやワーケーション。
キャンプが流行りすぎていて、こんな冬になっても土日の予約がとれないので、夫がテレワークであることを利用して平日に行くことにしたのだ。
天候をいろいろ調べて、2日間晴天かつ温暖な淡路島に決定。
数年前に訪れたことのある「ウェルネスパーク五色」というキャンプ場で、各サイトに電源と水道もある高規格。さらに、敷地内に温泉があるのもありがたい。

2日間ずっと晴れていて、とても暖かかった。昼間など着ぶくれしていたら暑いくらい。
ぽかぽかと太陽に照らされて、気持ちよかった。



そして、大きな月が出ていて、神秘的な夜だった。
満月の翌日だから、十六夜かな。


2、3週間前に緊急入院したことが嘘のようだ。
あの日はキャンプどころか、もう二度と病院から出られないと覚悟したけど、むしろ前より元気になって太陽の下で穏やかな気持ちでいられることが嬉しかった。

やっぱりワーケーションでは、私はあまり仕事がはかどらなかったが、今週ものんびりなのでまあいいや。
明日、2つの案件(冊子)のキックオフ。
2冊とも取材は今月半ばからスタートで、2月上旬に校了予定。だから、まだ1週間くらいはのんびりできそうだ。
中小企業庁の案件はスタートしていてボリュームはあるが、今の人員では全く間に合わないことがわかったのでライターさんが3名追加された。ノルマもなく手が空いた人が「やります」と手を挙げるシステムなので、自分のペースでできるのもいい。
とはいえ、自分だけサボるわけにはいかないから、10~15社くらいはやらないといけないけど・・・。

しっかり集中して、良い仕事をしていこう。これくらい余裕があると、自信を持って原稿をアップできる。
毎日7~8時間寝ているのもいいんだろうな。(昔では考えられないことだ)
いつも仕事のせいで「悪循環」が生まれていたが、今は真逆だ。
いい感じに充実して毎日が過ぎていく。