月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

また一つ年をとっても・・・

2015-05-28 | 生活
火曜日に44歳になった。
たぶん。

たぶん、というのはごまかしているわけではなくて、本当に自分が何歳なのかわからなくなってしまうことが増えたのだ。
子供の頃、年寄りが「年を忘れた」というのを聞いて「そんなバカな」と思っていたが、事実だった。

誕生日の朝からこちらへ取材。


ただの日本酒好きだったのに、いよいよ私もこんなところにまで取材するようになってしまった。
未知の世界を知ることは楽しいが、あまりに未知すぎて取材はさんざんだった。
前日にここで長年務められた方の報告書や論文のようなものもネットで探して必死に読んで、質問もいろいろ考えていったのだが、見事に玉砕。
学生時代の試験前じゃあるまいし、一夜漬けではダメだ。

未知の分野のことを取材することは他にもたくさんあるが、やはり「研究者」は違う。
話すことも難しいし、私も欲しい回答をうまく引き出せないし、終始しどろもどろで声もうわずっていた。
昔はもうちょっと頭の回転もよかったような気がするのだが、加齢とアルコールで脳細胞が確実に死滅していっている。
自分のアホさ加減に嫌気がさしてしまった。

はぁ・・・
20年近くこの仕事をやっているのに、取材はうまくならないなぁ・・・。

と落ち込んでいても仕方がないので、前向きにがんばるのみだ。
最近、よくそう思う。
「後に引く」か「がんばる」か。
天才でも優秀な人間でもないので、選択肢はどちらかしかない。
がんばれないなら、あきらめて撤退するのみ。
撤退したくないなら、人一倍がんばるのみ。
何もしないですいすいできる人間じゃないのだから、どちらかを選ぶしかないのだ。

とはいえ、取材後はしばらく落ち込んでいたのだが、FBやメールなど、たくさんの人から誕生日のお祝いメッセージが届いていたので、なんだか救われた。
誕生日というのは、大げさでなく、「私も生きていていいんだなぁ」と思えるから好き。

もんちゃんからは、可愛いクマの卓上ポットが届いた。
早速、仕事の時に冷たいお茶を入れて使っている。
私のファンシー系な心というか、少女趣味というか、そういうのをよくわかってくれていて嬉しい。


あんこちゃんからは、可愛いアクセサリーをもらった。
襟につけるやつ。嬉しい!
私の女子力アップに役立ってくれそうだ。これに合う服を買わないと・・・!


夫の両親からは、胡蝶蘭。嬉しいなぁ。
いつもいろいろ考えて送ってくれる。ありがたい。


そして、夜は去年から参加している「熟成酒の会」だったので行くと、遠藤さんからスパークリングワインをいただいた。
わざわざ用意してくださっていて恐縮した。けど、嬉しい。


いつも私を支えてくれる周りの人に感謝!
体調もすっかりよくなったし、まだまだ走り続ける!
人生折り返しも、スピードも質も落とさず駆け抜けていきたい。


正直って清々しい!

2015-05-21 | 仕事
クライアントの営業E本さんとカメラマンM本さんと3人で、日本酒雑誌の酒蔵取材で仙台へ。
1日目は移動と飲食店取材だけで、気楽に終了。
夜は3人で飲みに行った。

行ったのは、6年前に夫と仙台旅行で訪れたお店。気に入ったのでもう一度行きたかったのだ。
E本さんが「日高見の飲み比べできる店ありますよ」と提案してくれたのに、「ここに行きたい」とお願いして連れて行ってもらった。

ここは3段になったアフタヌーンティみたいなつきだしが出る。


なんかこういう演出だけで気持ちが盛り上がるのに、E本さんは「なんか邪魔やなー」と言い出し、「降ろしてどけよう」とさっさと小皿をテーブルに降ろして3段を崩してしまった。
ああ、なんと情緒のない・・・

しかし、料理もお酒も美味しく、皆ごきげん。

お造りは、平政、黒鯛、鰹。


黒鯛かぶと煮


仙台名物、牛たん


大好きな「山和」


などなど。
仙台のお酒と料理を堪能した。

3時間半くらいしゃべっていたのだが、日本酒雑誌の制作メンバーとはもう気心知れた仲になってきた。
この時もそのことが話題にのぼったのだが、普通の仕事と違って、最初から「泊まり」と「飲み会」ばかりだから、仲良くなるのが早かったのかなぁと。

普通は取引先とそんなに飲みに行く機会はない。
せいぜい、打ち上げとか、忘年会とか。年に1回あるかないか、だ。
それが、最初から3泊4日の取材で毎日が飲み会。そりゃ、親密になるのも早いわけだ。

今回は私もようやく体調が戻っていたのでよかったが、4月に宇都宮と東京に取材があった時は、本当に体調悪くてひどかったですよねと、そんな話に。
すると、E本さんが真面目な顔で私にこう言った。

「あの時言ったら、しんどいのに落ち込ませるだけやと思って言わなかったけど、あの体調悪い時、すっごいブスやったで」

私は大爆笑。笑いが止まらなかった。
自分のことを可愛いと思ったことは人生でないけど、しかし、こんな面と向かって「すっごいブス」と言われたことも思い返せば初めてで、それがもうおかしくて、めっちゃ笑った。
なんちゅうストレートなお人や。

もちろん、いつもそう思っているというわけでなく、「あの時」限定で、「顔むくんでひどかった」らしいから、ディスられているという感じでもなくて、ただ単純に「あの時」のことを思い返せば、たぶん本当に「ブス」やったんやろうなぁと。

「一言しゃべるたびに咳き込んで、頭ぼーっとしてる感じやったし、絶対熱あったんちゃいます?」とも言われた。
あんなので取材ができるのかと、できたところで覚えていて原稿が書けるのかと、心配していたらしい。
そりゃそうだ。
あの時は本当にひどかった。

不思議だけれど、「ブス」と言われたことは微塵も嫌な想いはなくて、ただ思い返すたびに笑いが止まらなくなる。
なんかただ、「あの時、そうやったんやろうな」と。
そして、それを伝えられるくらい、私が今回元気になっていてよかったなぁと。

翌日、酒蔵の取材を午前中に終え、「お昼ご飯に海鮮丼食べに行きましょうよーーー」と2人を誘った。
いつもの調子で、E本さんは「勝手に好きな店探して。どこでもいいから。めんどくさい」と言うし、M本さんは優しいから「え、どこでもいいですよ。好きなところで」と言う。

それでも2人が付き合ってくれたことが嬉しくて(海鮮丼は高いので、適当にラーメンとか食べると思っていた)、テンション上がりまくりの私。
本当はおいしいお店を探して遠くまでも行きたかったけれど、「駅の近くにして」と言われたので、そこは従った。
で、この海鮮丼。


仙台、最高!
やっぱり東北はいいなぁ。
料理もお酒も美味しくて。
あとはいい原稿を書くだけだ。(それが難しい・・・)

250円の価値

2015-05-17 | 生活
毎年恒例の、高校の同窓祭。
いわさきっちがお菓子のお店を出すので、そのお手伝いに行った。
なぜか卒業生でもない私の夫もメンバーで、あとはゆうちゃんと男子2名。

メンバーが結婚して奥さんを連れてきたり、子供が生まれて参加できなかったり、逆に連れてきたりと、毎年にぎやかになったり淋しくなったり。
少しずつ変化しながらも、なんとか6年続けている。
こういう機会でもないと母校に行くこともないし、お店の売り子はやりがいがあるし、毎年楽しみだ。

私たちのブース。
なぜか私がいわさきっちに「店長」と呼ばれ、レイアウトの指示を出す(笑)


パウンドケーキと


クッキーと


それから、今年の新作「レモンケーキ」
これが絶品で、見た目もコロンとしたフォルムが可愛くて、テンションが上がる。
最近の新作の中では一番のお気に入りになった。正直、何個でも食べられる。


それから、今年の目玉。
「かすがちゃんクッキー」


この「かすがちゃん」というのは、我が母校の100周年記念キャラクターで、デザインの公募があり、ゆうちゃんの応募したこの「かすがちゃん」が採用された。
今では在校生もよく知っているキャラで、グッズもいろいろ販売されている。
それをアイシングクッキーにしたのだ。
初めての2人のコラボに感動!(私は売るだけ!)

今回、嬉しいことに、このかすがちゃんが真っ先に完売。
卒業生には人気のキャラなのだ。
くまもんやふなっしーにも負けないよ

お祭り自体の人の入りが悪くてどうなるかと不安だったけれど、結果的には他の商品もすべて完売!
ホッとした。

毎年そうだけど、この春卒業したばかりの若い子たちにはあまり売れない。
だいたい買ってくれるのは、私が生まれる前に卒業しているような「おばあさま」たちばかり。
それでもたまに若い子が試食した後、お店の前でじっと悩んで1つだけでも買ってくれることがある。
そういうのがとても嬉しい。
ご年配のご婦人たちが1000円、2000円と買ってくれるよりも、なぜかすごく「じん」とする。

今回も、本当に長い間、お友達と3人でずーっと店の前で悩んでいる女の子がいた。
そして、悩みに悩んだ末に、かすがちゃんクッキーを買ってくれた。
写真ではわかりにくいがわりと大きいクッキーで、1枚1枚手書きという手間もかかっているので1枚250円もする。

「そんな悩むか?!」とも一瞬思ったが、よくよく考えてみれば、自分だって大学生の頃なんてお金がいつもなくて、自動販売機で100円のジュースを買うのも躊躇していたではないか。
おなかがすいたら、いつも大学の生協で80円の「かにぱん」を買って食べていた。
あの頃、1つ250円のお菓子を買うなんて、考えられなかったと思う。
これは彼女の意を決した「贅沢」だったんだろうなぁ。

改めて「250円」の価値を考えさせられた出来事だった。
(それならもっと節約しろよ、かおり!)

余談だが、久しぶりに書道の先生に会った。
(書道・美術・音楽から選ぶ授業があり、私は「書道選択」だった)
その先生が私といわさきっちとゆうちゃんの顔を見て(全員書道選択)、
「うーん、あまり覚えてないけど、自分は(あなたは)顔変わってないんちゃう?」と私の顔を指差した。

小学校の人にも、中学校の人にも、高校の人にも、みんなに「顔変わってない」と言われる私・・・
これは喜ぶべきなのかどうなのか

夢は、「え?!誰かわからんかった!きれいになったな!」と言われることです。
誰からでもかまいません・・・



誠を尽くす

2015-05-16 | 想い
ご縁があって、秀蓮さんという書家の方の個展によく伺っている。
http://shu-ren.jp/index.html

今回は京都の法然院での開催。
帰りに新緑の哲学の道を歩いて帰ろうと、そんなことも楽しみに思いながら夫と出かけた。

緑が目に眩しい、静かな境内の講堂にて。
お着物の方が秀蓮さん。



今回も魂に迫る作品ばかりで、何度も胸を押さえた。
いつも最後に「どれがよかったですか?」と聞かれる。今回はこれ。


孟子の言葉である。
「至誠にして動かざる者は、未だこれ有らざるなり」

吉田松陰先生に影響を与えた言葉ということも大きいが、愚かな私自身のポリシーともかぶるところがある。
誠を尽くせば、人は必ず心動かされる。
そう信じていなければ、何もできなかったと思う。

秀蓮さんは幕末好きなので、その時代の志士たちの言葉や関連したものが多い。



「魂」の下の「狂」も吉田松陰先生のことを書いたものだ。
見ているだけで熱くなる。
彼女の想いが紙の上からあふれてくるようだ。

こういう強い思いをぶちまけたような作品もとても好きだが、私は細い線の優しい作品にとても惹かれる。


「桜」もステキだった。


どれもこれも感動して、とても良い時間を過ごせた。
秀蓮さんとのご縁を作ってくれた、あんこちゃんにも心から感謝。

絵が好きで美術館に行く方ならわかると思うが、画集や写真などからは絶対伝わらない「生」の感動というものがある。
次回何か開催されるときは、早めにこちらでも告知させてもらうので、興味のある方はぜひ行ってほしい。

この日は夫と哲学の道を歩いて帰った。
「感動するっていうことは、何かそれによって『考えること』があるってことやと思う」と夫。

私は何を考えたのだろう。

自分が見失ってしまった「野心」や「あふれる想い」のことだろうか。
秀蓮さんの作品に出会うと、いつもそれを思い出してしまう。
何かを生み出したいと思う、あの純粋で熱い心を。
紙とケンカするような、紙にぶつけるようにして書いていた、不器用だけど本当の「自分」。

ずいぶんと器用になったもんやね、と皮肉ってやりたくなる。
見えないものを見ようとするより、目を閉じて生きたほうがラクやから。

眼科へ

2015-05-12 | 生活
GWが終わってからの数日間、原稿に追われていたが、今日は「今日中!」の原稿はなかったので、今だ!とばかりに病院へ行った。

実は、人間ドックで眼圧と視野の検査をした際、左目に問題があり、結果は「緑内障の疑いがある」とのこと。
「D2」=「すぐにでも要再検査」だったのだ。

これまで考えたこともなかった病名にびびって調べてみると、失明の原因のナンバーワンとのこと。
そんな恐ろしいことに?!
そして、決して治ることはないという。
ただ、症状をくいとめることはできるらしい。

これは今のうちに薬か何かで処置をして、これ以上進行しないようにしようと、時間ができるとすぐに病院へ行った。

あれこれといろんな検査をして、レントゲンみたいなのも撮って、視力検査も数年ぶりに裸眼でやった。
終始ドキドキだったが、結果はというと、「やや眼圧は高めだけど、緑内障ではない」とのこと。
近視なので緑内障になる確率は高いが、それでも今は全く問題ないので、何年かに一度検査していけばいいでしょう、と。

なーんだ。
よかった、ホッとした。

眼圧が高い=緑内障というわけでもないらしい。
とりあえず一安心。

しかし、今回、体調は最悪だったにしても、人間ドックは受けてみてよかったなと思う。
こんなふうに普段意識していなかった病気を知ることができるからだ。
これから3年に1回くらいは必ず目の検査も受けようと思うし、そうしていれば本当に緑内障になったときもすぐに気づくことができる。

眼科でホッとした後、ついでに同じ建物内にある歯医者へ行った。
2、3か月前に「つめもの」が取れてしまったのだが、咳が止まらなくなったので歯医者へ行かないままだったのだ。
町内に比較的新しくできた歯医者で、どうかなと思ったが、HPを見てみると先生がやさしそうだ。
(歯医者は腕よりやさしそうかどうかが私の決め手)

待ち時間も短いし、とてもやさしく丁寧に見てくれた。
何年も歯医者に行っていなかったので、他にも虫歯があるかと思ったが、つめもの以外は治療すべきところもなく。
こちらもホッとした。
2、3回で終了しそうだ。

さあ、あとは血圧計を買って、婦人科へ行って、半年後に大腸がん検査をもう一度受けなければ。
この年になると、体をしっかりケアしながら生活しないといけないと思う。
特に私のように不規則極まりない生活をしている人間は。

咳が止まってから、あばら骨もよくよくなってきた。
まだ寝がえりはうてないが、普通に生活するのに支障はなくなった。だいぶんくっついてきたのかな?

やっぱり健康いい。健康が大事。
いろいろよくなってきたので、5月はしっかり仕事をがんばるぞ。