月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

小さな庭での出来事

2012-07-26 | 生活
夏は庭の手入れも面倒になってくる。
暑いし、焼けるし、蚊にくわれるし、いろんな虫が多いし。
かと言って、水やりを怠ると、あっと言う間に枯れるので、毎朝、完全日焼け対策の変な格好で水やりに出る。

昨日はクモ退治とヤスデとダンゴ虫の死骸掃除、草むしりもした。
今年はクモが大発生して、1晩であちこちにクモの巣を張られるので、取っても取ってもキリがなかった。
そこで、「クモの巣ジェット」なるものを購入!
クモに向かってジェット噴射(?)させるだけで、クモは死に、さらにそこにはしばらくクモの巣も張られないとのこと。

早速使ってみたら、効果テキメン
巣もきれいに取り払い、今日見てみたら新たにかけられてはいなかった。

ヤスデとダンゴ虫も本当に多くて・・・
でも、両方とも薬をまいたら全滅した。おそろしい薬やな・・・
なんか人間のエゴを感じて胸が痛むが、仕方がない。

しかし、全滅したのはいいのだが、その死骸の数たるや・・・50ではきかないな・・・
なんか黒い塊があるのでなんだろうと見てみると、ダンゴ虫がいっぱい丸まって死んでいたり
2階のベランダも、なんでこんなところに?と思うが、何十匹もヤスデの死骸が転がっているのだ。

不思議なことに、死骸のほうがぞっとする。
生きているときの気持ち悪さといったらとんでもないけど、死骸は死骸で、なんというか・・・変な恐ろしさがあった。
それは、見た目の問題ではなく。

でも、心を無にして、全部溝に捨てたりゴミ袋に集めたりして片付けた。

余談だが、私はダンゴ虫を見るといつも「グレゴール・ザムザ」だ、と思う。(カフカの)
私の中で変身した虫の姿をイメージしたときに浮かんだのがダンゴ虫だったからだと思う。
未だに見るたびにそう思ってしまう。イメージって抜けないもんだ。

まあそうやって精神的にも肉体的にも苦痛な虫退治作業を終えたわけだが、それでもやっぱりきれいに花が咲くと、ガーデニングはやめられないなと思うわけで。



今、我が家の夏の花たちはこんな感じ。
今年は黄色とオレンジで元気いっぱいの花壇を作った。
ジニアとマリーゴールドは、切花にしても意外にもつので夏にはいい花だ。

あとは、ペチュニア、ポーチュラカ、日々草、ケイトウなどが咲いている。
もう少しだけ増やしたいところ・・・。

そんな感じで今朝も水やりをしていたら、隣の畑のおっちゃんに「おはよう」と声をかけられた。
「久しぶりだね、奥さん」と。
・・・どうもまだ「奥さん」と呼ばれることに慣れない

このおっちゃんは、顔を合わせるといつも畑で育った野菜をくれる。
今日も「トマトいる?」と聞いてくれたので、「えー、もらえるんですかー!嬉しい~」と私。
トマトは毎日1個食べているので、今日も買いに行かないとなーと思っていたところだったのだ。

こんなにいっぱいもらった!


全部ミニトマトだけど、4種類もある!
こうやって見るときれいねー
早速2ついただいたが、甘くて本当に美味しかった。

トマトをもらえるのも嬉しいけど、こういう人との触れ合いがまたうれし。
おっちゃん優しいなー、いい人やなー。
いつか何かお返しできたらいいのだけど。
(いつ畑に来るかわからないので、1ヶ月に1回くらしか顔を合わせない)

と思っていたら思い出した。
私は20代の頃、上新庄に一人暮らしをしていた。
新聞をとっていて、支払いは引き落としでなく集金に来てもらっていた。
その新聞集金のおばちゃんがいつも私の家に入って、玄関の靴箱の上に飾ってあるお花を褒めてくれていた。

最近、その当時の画像を見つけたのだけど、こんな感じ。
今見てもきれい









あの頃は毎日のように梅田の事務所に顔を出していたから、いつも第2ビルか第3だかの地下の安いお花やさんで買って帰って活けていた。
ガーデニングができるようなベランダはなかったから。

集金のおばちゃんといつもお花の話などしていたら、すっかり仲良くなって、それから、私が母に頼んで作ってもらった古布パッチワークの巾着袋をプレゼントすると、とても喜んでくれた。(母はセミプロの手芸作家だ)
そのうち、「知り合いにいい人がいるんだけど、お見合いとか興味ないかしらねぇ」なんておばちゃんが言うようになった。
断ったけど(笑)
上新庄を去ることになって、最後の集金の時にはお赤飯だったか、栗ご飯だったかをくれた。
いや、そのお礼に巾着をあげたんだったっけな・・・?記憶はあいまいだが、とにかくそんな感じで親しくなったのだった。

懐かしいなぁ・・・
今、おばちゃんはどうしているんだろう。
元気でいてくれたらいいのだが、もう10年以上経つからなぁ、顔も忘れてしまった

隣の畑のおっちゃんと話して、野菜をもらったりしていたら、あのおばちゃんのことを久しぶりに思い出した。
こういうちょっとした触れ合いを大事にしていきたいといつも思う。
おっちゃんにも何かお返しできたらいいなー。