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半端者

2011年10月30日 | Weblog
 東直己著 主人公の不真面目な北大生が薄野の夜の街を飲み歩き色々な事件に顔を出しやくざに殺されかけながらも生きてゆく物語。地名等が馴染みのある名前で出てくるので親近感があります。北海道や札幌以外の人では、あまり親しみの無い中途半端な学生による冒険譚という所でしょうか。主人公が余りにも夜の街を徘徊している事で色々な人とのつながりやトラブルに関わるが結局、何も解決され無く最後は、札幌に出稼ぎに来たフィリピンのダンサーがあちらの国の潜入捜査官だという落ちがついています。昭和の50年代でしょうか?その年代の物語のようです。

一命

2011年10月27日 | Weblog
 映画を観てきました。市川海老蔵と瑛太が貧乏浪人の親子役です。まあ、話の筋ですがお城修復で幕府の許可を受けなかったことでお家取り潰しの憂き目に遭い貧乏の極みで海老蔵は、娘と甥を引き取り育て甥と娘が結ばれて子を設ける。しかし、娘と孫が病に罹り金を工面するため義理の息子(瑛太)が武家屋敷で狂言割腹で治療費を稼ごうとするが見破られ割腹する。それと同じくして孫が病死し義理の息子が武家屋敷から死人となって帰ってきた。その姿を見て娘は、息子と夫を同時に亡くし後追い自殺してしまう。娘夫婦と孫を亡くした主人公は、酷い割腹に追い込んだ武家屋敷の侍に復讐の意味で髷を切り落とし武家屋敷で割腹を願いでる。家老の前で息子を死に追いやった武士の建前と情けを問うて立ち向かう。最後には、切られてしまう。ハリウッド映画の様なハッピーエンドではなく悲しくもせつない結末で終わる。息子夫婦の愛情や孫への愛情などが主題になる。海老蔵扮する侍の立ち回りや仕草が歌舞伎役者で様になっている。ただ、顔の表現や目の表現が少しオーバーに感じた。武士が一命を懸ける建前が不合理である。

1Q84 BOOK3

2011年10月25日 | Weblog
 村上春樹著 1984年と異質な世界に迷い込んだ主人公2人が1Q84年の世界でお互いに引合、最後は、元の1984年に戻って来るという結末。なんだこの結末は、陳腐な結末でした。長々と描かれた「リトルピープル」や物語の鍵ともなる「空気さなぎ」や「ドウタ」と「マザー」の謎は、何も語っていない。非現実の世界の物としてそのままである。作者が何を意図として別の世界の出来事を描いたのか?読者を謎解きの物語として描かれているのではないかと読み進めていくうちに主人公が現実の世界に戻ってきてお終いである。長々と枝葉を付けて物語を進行していたのがあっけない幕切れで済ましている。作者は、登場するリトルピープル等の意味付けや理由付けを放棄し非現実だから何でもありの物語して幕引きを図ったのか?前評判が高かった割には、残念な内容でした。小説も3巻の長い内容ではないまとめ方があったのではないか。

猿の惑星 創世記

2011年10月18日 | Weblog
 映画「猿の惑星」シリーズの3作目で何故地球が言葉をしゃべる猿に未来で支配されたかを描いている。痴呆症の新薬を猿で試験しその効果として知能が発達し言葉を覚えていく過程や猿が集団で人間の支配から暴動をおこして行く様が描かれている。猿のシーザーと主人公の研究者との交流も見せ場として描かれている。しかし、暴動に参加した猿が最初に治療薬の影響で知能を高めたのかは、映像で説明しているが隔離施設を逃げ出した猿が檻にいた猿をはるかに上回る数で逃亡した様子も描かれている。何故そんなに数が増えたのか?また、動物園で飼われている猿を逃がして暴動に参加させているがこの猿たちは、治療薬の影響を受けてないのになぜか暴動に参加している。また、オラウータンの数が最後の橋の暴動シーンで大幅に数を増やしているのはなぜか?細かいところは、無視して楽しめという大雑把な表現と最初の新薬開発の詳細のシーンがあまりにもかけ離れている。研究者と言葉を最初に話す猿との友情やその新薬の影響で人間には、死の病原体となる副作用があることも表現している。細かいところは、気にしないで何故猿が地球を支配したのかを暴動シーンを含め多数のCGなどで迫力のある映像で楽しめばよいと思う。

1Q84 BOOK2

2011年10月14日 | Weblog
 村上春樹著 この小説には、情景を比喩で説明しようとしている個所が沢山ありますが、その比喩が的を得ていません。「蛮族ののろし」とかの話をされても情景が浮かびませんね。ともあれ、前回のBOOK1の続きです。宗教団体のリーダーが現れますがそのリーダーが超能力の持ち主であるというオカルト的な話になってきました。主人公の青豆に殺されるのを予期して進んで殺されたり念力で置物を持ち上げたりまったく作者は、何を描こうとしているの不明です。謎を多く登場させて読者の関心を引くのは必要でしょうがどうも話が飛躍しすぎています。これが話題を盛り上げた本の中身かと思うと少し残念です。

1Q84 BOOK1

2011年10月04日 | Weblog
 村上春樹著 この本が出たときは、待ちかねたファンがこぞって購読したとの記事が出たのを覚えています。内容は、二人の主人公が別立てで同時進行のように話が進みます。DVに苦しむ女性にために相手の男を殺す殺し屋の女性と小説家志望の塾講師の男とのミステリーじみた内容で話が進みます。今のところホラーなのかミステリーなのかSFか判別がつきにくく内容も性描写あり殺人有りの現実離れした話にオカルト集団やそこから逃げ出した謎の少女などが話の筋にかかわってきます。スケールの大きな話でもなく人情物語でもなく話題先行の疑問を抱かせるだけの内容でその疑問を解きたくてBOOK2に誘う様な仕掛けですね。その点ではミステリーかもしれません。娯楽作品です。