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拳の先

2016年12月17日 | Weblog

 角田光代著 ボクシングを主題としてチャンピオンを目指すボクサーと出版社に勤める主人公と周りの人々の物語を描く。学校でいじめにあっている少年がジムに通って主人公と出会いいじめを克服していくことやベテランになって勝てなくなったボクサーが再生しタイトルマッチの試合が出来るまでを描いてる。試合に勝てなくなったボクサーは、自分の心の中にある恐怖心を克服していき最後は、恐怖心を克服した先の世界が変わったと感じて物語は終わる。試合の臨場感は、少し足りませんが上を目指す若者たちやボクシングを題材にして本を出版したい作家を脇役に登場させ物語に幅を持たせたりした面白い小説です。


聖の青春

2016年12月04日 | Weblog

 棋士で若くして亡くなった村山聖の物語。羽生善治を破るも名人位に届く前に癌のため亡くなるまでの活躍と病気との戦いを描いている。将棋に全人生を掛け凄まじい生き様を描いている。将棋の天才たちが勝負する世界で勝ち抜くことの難しさや負けてしまう苦しさを表現している。聖役の松山ケンイチや羽生善治役の東出昌大が本人の癖を含め演じている。羽生役は、もっと似ている役者がいたと思うが松山の身長を考慮すると長身の東出を選んだのですかね。松山の体を太らせて聖の体系を表現しているのでしょう。物語としては、主人公の病気と闘いながら将棋の勝負に掛ける執念を描き出すことで人の生き方を表現したかったのか。少し将棋の場面が続くので将棋を知らない人は、退屈するかもしれないし将棋ファンは、盤面の駆け引きが少ないのでつまらなさを感じるかもしれません。

ただ、棋士本人に似せようとした演技が少し過剰だったかもしれません。