重松清著 希望が丘という昔団地造成でできた街に係わる人々の物語。主人公は、希望が丘で育った妻を亡くし子供二人とこの住宅団地で進学塾を開く。妻と中学を同じにした同級生との絡みや子供たちの学校との関係を周辺の人々を含め物語を構成していく。妻の同級生で矢沢永吉かぶれの男の娘が入塾し物語が面白く展開する。作者のお得意の中学生時代のノスタルジーや母親を亡くした子供たちの思慕を交えたいじらしい行動を描いている。
村山由佳著 12編の短編小説集。男女の肉体的愛の形の物語。早い話が官能小説。ちょっと表現が古いのでポルノ小説。瀬戸内晴美氏の様な女流作家?表現方法は少し違うが女性の立場から性愛について表現しています。肩ひじ張らずに読むのに丁度良い。
百田尚樹著 高校ボクシング部員の物語。ボクシングの天才的な才能を秘めた友人と特待生の主人公が友情や嫉妬を交えて成長する。ひ弱な主人公をボクシング部に誘いその主人公がボクシングの才能に目覚め強くなっていく。弱いボクシング部が強くなっていく青春ヒーロー的な内容でしたが面白かったです。