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東京ロンダリング

2012年05月31日 | Weblog
 原田ひ香著 ロンダリングの題名でマネーロンダリングをイメージしましたがいわくつきの金を過去を消し去るのではなく不動産のロンダリングといういわくつきの貸し物件を一定期間住むことにより次の借主に重要事項説明でいわくつき理由を説明しないで貸すという手法の事でした。主人公のバツ一の元主婦は、この仕事にせっぱつまって就きましたが物件の借り手がすぐ付くということで重宝がられている。自殺や殺人の現場になった賃貸物件は、気味悪がって誰も借り手がつかない。それを告げずに貸すと不動産業法違反に問われ不動産業者は、罰則を受ける。大家は、いつまでも空き家にできず困ってしまう。隙間産業と思える仕事であるが特殊清掃の仕事といえ色んな汚れ仕事があるものですね。まあ、現実に仕事として請け負う不動産屋があるどうか解りませんが。

クジラの彼

2012年05月29日 | Weblog
 有川浩著 自衛官が主人公の恋愛小説5編の短編集。自衛隊に取材したということで内容が面白い。色んな障害を乗り越え自衛官が恋を実らせて行く。まあ、そんな内容の話が続きます。浅田次郎氏の自衛隊物語が浅田氏が自衛隊員であった経験から書いている物語と取材して自衛隊の様子を描写する著者が遜色なく書かれているように感じました。軍隊という特殊な組織に人間の営みが面白おかしく書かれています。

だむかん

2012年05月24日 | Weblog
 柄澤昌幸著 ダムを管理する人々の物語。主人公は、大学で土木工学を学んで会社に入ったがダム管理事務所に配属される。そこは、暇を持て余した人々が集う職場で主人公がエリート意識から空回りする。そこに豪雨で満水になったダムが放流を決めるが下流では中州に取り残された人々がいた。ダムの危険水域が迫りやむなく放水をし中州の人々は、激流に流され命を失う。ダムの構造や機構を詳しく描いているが著者は、土木を専攻していますがダムの管理経験があるのでしょうか。臨場感が伝わってきました。

叫びと祈り

2012年05月21日 | Weblog
 梓崎優著 世界を旅するジャーナリストが色んな国で出会った物語を各章ごとに書いている。それが殺人や犯人を探すミステリー内容になっている。最後の章は、内戦で傷を負い記憶が出来ない障害で病院に入院しているという設定である。回りくどい表現と外国に行っているのに各省とも当然に日本語表記なので話のからくりが今一つ不明な点で残念な小説です。

わが母の記

2012年05月17日 | Weblog
作家である主人公が母に纏わる幼少期の確執から認知症になった母と関わるうちに解放されて行く。樹々樹林が母役で少しずつボケて行く様は、多少のユーモアと明るさがあり悲惨さが無いように演出されている。主人公の幼少の時の確執を覚えた映像が多くあれば、解放されていく様ももっと効果的であったと思う。息子を思う母の気持ちと幼少の時、預けられた主人公の母への思いが交差し深い味わいが出たと思う。

六月の輝き

2012年05月15日 | Weblog
 乾ルカ著 生まれも同じ隣に住む仲の良かった幼馴染の女の子が時間を戻すという不思議な力を持ったことにより、主人公の父の死により仲違し大きくなって色々な経験し仲直りする物語。しかし仲直りした友は、不思議な力を使った事により衰弱し死んで行く。他人のために時間を戻したことにより自分の生命力を使い果たし死んで行く友に主人公は、最後に幸福な時間を与えようとする。恨んだり憎んだり人の心は、苦しむが心の自由こそがその事に囚われない。これが大変難しい。

シャドウ

2012年05月10日 | Weblog
 道尾秀介著 妻をがんで亡くした男と息子に纏わる色々な謎が解き明かされ最後は、大学の恩師の殺害で終わる。思わせぶりな書き方は、ミステリー独特なものですがあまりにも色々な疑いが浮かんでくる書き方です。知人の娘を犯した犯人と妻を犯した犯人が大学の恩師である事実が解り復讐する。精神障害を装い完全犯罪で幕が降りる。大学の精神科の教授が幼い子供を犯す設定や末期がんで入院している妻を病室で精神科の医者が犯す設定が少し無理があるように思えます。

婚活したらすごかった

2012年05月07日 | Weblog
 石神賢介著 著者自身が体験した婚活をレポートした内容です。ネット婚活等に登録し希望する女性に結婚を前提に合ってみる。お見合いパーティーにも参加する。しかし実際に結婚できないがそこは、物書き。本にしてしまった。本の結論としてお互いに歩み寄らなければ結婚できないと書いておいて、著者自身まだ独身だそうです。中々歩み寄れないのでしょうね。

技斗番長

2012年05月02日 | Weblog
 高瀬将嗣著 映画や時代劇テレビ等で切られ役のアクション俳優の裏話。殺陣師を養成するジムを経営する著者が経験や映画で知り合った人から聞いた話を元に裏話として書かれている。興味深いのは、ハリウッド映画では、アクションの稽古に3カ月かけるが日本では、極端に短い期間でアクションを構成するのでどうしても迫力のあるアクションにはならないというもの。向こうの映画ではオーバーにアクションを見せる映画が多いと感じるし娯楽映画では、オーバーな方が受けるかもしれませんね。