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完全なる首長竜の日

2012年01月31日 | Weblog
 乾緑郎著 主人公の漫画家の弟が自殺未遂で植物人間状態になり、その弟と医療機器を通して意志の疎通が出来るとの設定で物語は進む。そして、幼少の頃に行った母の故郷で弟が溺れることを思い出す。しかし、現実のものと思っていたことが実は、主人公が作り出した事象であり現実は、主人公自身が自殺未遂で植物状態であったというややこしい話。夢の中で夢を見ていて目覚めたと思ったらまだ夢を見ている状態が延々と続く様な話でした。最後の終わり方も植物状態から目覚めたと思っていたらやっぱり目覚めていないという落ちでした。
 昔、幽霊屋敷に引っ越した母子が怪奇現象に悩まされ怖い思いをしていたが、実は、母子が死んで霊になり幽霊屋敷に居たという落ちの映画に似たストーリーでした。

漂砂のうたう

2012年01月26日 | Weblog
 木内昇著 時代は明治の初頭の遊郭での物語。武家の二男坊の主人公が出自を百姓と偽り立番として働いているが、そこに働く花魁や同僚や噺家の弟子と関わりが主な内容。遊郭の花形花魁の身受けと足抜けに関わり物語は、進展して行く。主人公が遊郭を出て新しい生き方をするように話は進むが最後は、遊郭に戻ってしまう。何ともはっきりしない主人公と代表花魁と噺家の冴えない弟子が最後に落語話のように結びつく。途中に怪談話のような展開もあるが怪談話ではなく、明治という新時代と取り残された武家の子弟や遊郭に暮らす人々のやるせない話でした。

蜜姫村

2012年01月19日 | Weblog
 乾ルカ著 人里離れた村の隠された神殿に住む蜜姫なる代々村の人々の病気を治す姫に纏わる物語。蜜蟻の生態に良く似た方法で病気を吸い取り他の生物に病気を移し替える術を施すホラー小説。なぜ村人の病気を治す事が秘密にしなければならないのか。確かに病気を移した後の人を殺すのは、秘密にしなければならないが動物であれば問題がないはずです。血統を引き継ぐ者を見つけ人攫いするのも秘密にしなければならないのかも知れないが人攫いしなくてもいいのではないか。村の山の上に何があるのかという話の進め方と戦国時代の話が段々結びついて話の流れに引き込まれていくが蜜姫の施術の段になって来てホラー物語になってしまった。この術を引き継いで医者となって村に行く女性の生い立ちが最後に明かされます。

小太郎の左腕

2012年01月16日 | Weblog
 和田竜著 戦国時代の武将たちの生き様を鉄砲名手の少年を通して描かれている。この少年に纏わるやり取りを敵将と渡り合い最後は、武士の生き方として戦場で仇を取られる。二人の武将の男気とやり取りを書かれていて痛快だがもっと男の狡猾さや嫉妬深さも表現してあれば面白い。

きことわ

2012年01月12日 | Weblog
 朝吹真理子著 別荘で幼い頃、一緒に遊んでいた少女が25年後、別荘を解体することになって再会する物語。幼いころの思い出や別荘の情景を事細かく描写している。内容は、少女時代の思い出と再開後の引越しの準備の事。描写は事細かいだけで情景があまり見えてきません。内容も思い出だけで面白くないです。著者の物語の意図が解りません。単に思い出話かもしれませんね。

花と流れ星

2012年01月06日 | Weblog
 道尾秀介著 霊現象探求所を解説している真備と売れない小説家道尾、探求所従業員の凛が色々な事件に関わるミステリー?小説。ホラー小説ではなく推理小説でもなく事件を解決していく。最後の方が少し面白い。

君は一流の刑事になれ

2012年01月04日 | Weblog
 久保正行著 元警視庁捜査第1課長の経験談や教訓を書き綴った本。実際に起きた事件や失敗談も含め後輩刑事への教本的著書。サラリーマンにも仕事の取り組む姿勢などに役立つ内容として出版されたのでしょうけれども捜査の仕方等が真実味があって面白いです。

宇宙の誕生

2012年01月04日 | Weblog
 スチーヴン・ホーキング著 宇宙の誕生を子供向けに物語風に解説している。物語の要素が多くて宇宙の誕生の解説に辿り着くまでに無駄な内容が多かった。暗黒エネルギーやヒッグス粒子等の謎の多くが少しずつ解明されれば、宇宙の誕生も詳しく説明できるのか?