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大いなる陰謀

2008年12月28日 | Weblog
 レンタルビデオ。アメリカのアフガン介入を始めイランを標的にするブッシュ大統領の側近の陰謀。側近役にトムクルーズ。イラン進攻の特殊部隊に教え子を送り込むことになった大学教授の回想録と側近にインタビューするジャーナリストの場面と特殊部隊の作戦進攻場面が同時進行して行く。結末があっけなく主題の意味が読み取れなかった。

Hello,CEO

2008年12月25日 | Weblog
幸田真音著 外資系カード会社をリストラされた元社員達が新しく会社を興し成功を納める物語。一番若手の主人公が社長に推され苦悩と行動で会社を軌道に乗せて行く。著者が得意の経済小説。

僕の妻はエイリアン

2008年12月19日 | Weblog
 泉流星著 高機能自閉症の妻を持つ夫の物語。他人の感情を推測することが出来ない事や他人から観た自分の状態を感じられない障害を持つ妻との軋轢やその障害による多くのトラブルをどう改善するかという内容。
 あとがきでどんでん返しがあった。てっきり夫が書いている物語と思っていたが実際は、障害のある妻が夫の立場になって書いた物語であった。良く自分の障害を客観的に捉え夫から観て不可解な行動や話し方を書けたと感心する。もっと勘ぐれば自閉症専門のカンセラーか精神科医が書いたのではないかと思わせる。まあ、他人との意思疎通が得意でないという障害、同時に二通りの作業が出来ない障害、数字を正しく理解できない傷害があり社会生活に支障をきたす。周りにもその傾向が強い人が居るが、本人も苦しんでいるのか。この本で、多少理解できた。

親なき子

2008年12月17日 | Weblog
 島津あき著 家庭学校に入所している子供たちと親達の係わりで子供たちが傷つきそれでも家族を思いお互いに上手く意思疎通が出来ない。親のほうに問題が多く暴力、育児放棄で社会性が身に付かなく犯罪を犯し施設に入ってくる。
 遠軽町にこのような施設があること自体知らなかった。問題の多くは貧困、家庭崩壊、育児放棄や本人の障害も含め複雑に絡み合っている。最後に、他国と比較し日本の施設の不十分さや更生教育の方針も違い日本は少し先進国を参考にして充実を図る必要があるとしている。
 個人の段階で解決できるのであれば良いが社会的に貧困層や障害を持った親等から育児放棄があった場合の受け皿をもっと充実しなければ不幸な人が増えるのか。
 とても悲しい現実である。

辺境の旅はゾウにかぎる

2008年12月15日 | Weblog
 高野秀行著 日本人が行かない世界各地での体験を書いている。各地での色々な障害や事故を生活習慣や考え方の違いで納得し克服し帰国している。秘境とかを訪れ幻の動物を探すと言う実に生産的でない生活をして本を出している。
 普段の日本人が絶対行けない場所に行き面白い出来事を取材している。興味が沸いて来て面白いがこの事を一生続けていこうとすれば植村直己さんの様に遭難しなければ良いがと思う。

心が支配される日

2008年12月12日 | Weblog
 斉藤貴男著 道徳教育の副読本に「心のノート」を作成し子供の頃から国家権力が権力者に有利に働くよう教育して行く。国家管理社会に向けた教育。最終的には国を愛する心、国家を個人の上に置き全体主義に向かう策動か。確かに若者や一部の大人にマナーの悪い人はいる。それを道徳教育で教える。確かに、マナーの悪い人に注意をする人間が少なくなっている。逆切れで暴力被害に会うのもいやだし他人に関心を持たない様にしないと生きずらい。
 本当は、家庭で躾をするのが一番なのだが子供との関わりが少なく、大人もマナーや礼儀に疎いので教えられないのか。そこに、権力が介在し道徳教育の重要性を声高に叫ぶ。この流れの最終目標は、徴兵制であったり国や企業に従順に従う人間を育てるのが目標か。

まぼろしの邪馬台国

2008年12月10日 | Weblog
 吉永小百合主演の映画です。盲目の島原鉄道社長の妻となって邪馬台国の遺跡を探す筋書きです。吉永小百合さんは、還暦を超えたとは思えない若々しさを出しており良かったです。竹中直人さんが盲目の社長役であり我侭で独裁的な感じが出ていました。古代の遺跡を探すと言う目的で社長も解任され、幼い子供たちを育てる傍ら出版した本が吉川栄治賞を受賞することで世間に認められる。
 もう少し、子供たちとの関わりが有れば育ての苦労や生みの母親が最後に出てきた場面の盛り上がりももっとあったと思う。遺跡探しの場面が多く九州の景観や季節感が分かるがその苦労と最後の場面が我侭な夫に尽くし報われた事と社長の葬式の時の元妻の出現に強調された演出であった。

えれじい

2008年12月08日 | Weblog
 鳴海章著 警察を舞台にした推理小説。女性の麻薬捜査官の銃殺を相棒の刑事が捜査する過程が警察用語を散りばめ臨場感を良く出している。しかし、結末が嘘っぽい。女性警官殺しに使用された拳銃がマグナム弾を撃つ拳銃で現職警官でも反動で手首を捻挫しかかるほど衝撃のあるものであった。その拳銃を使い女子中学生が5発も発射して女性警官を殺害した。最初の1発で手首を捻挫し驚いて殺害に失敗するのではないか。冷静に止めの5発目を撃っている。有り得ない。
 また、動機として父親の見合い相手の警官が付き合いを断ったからといって殺すほどの動機が生じるはずも無い。
 クラスの同級生の男子がその拳銃を使って先生と他の生徒を教室で殺害したのも不自然である。
 最後に出てきた警察組織を牛耳るような警官も銃密売人の黒幕として自分の愛人が犯した犯罪を隠蔽するため主人公の警官を殺害しようとするには、無理があるのではないか。
 近年の警察不祥事からヒントを得て構成したと思われるが結末が不自然であった。

謀将 山本勘助

2008年12月03日 | Weblog
 南原幹雄著 戦国時代に生きた軍師の活躍を描いた物語。実在した人物を描いているのに現実味が後半失われていく。武田信玄に仕えるのは良いが上杉謙信との二重スパイとしての描き方は、有り得ないと思う。また、織田信長の幼少の頃に出会い相撲を取ったり桶狭間の戦では織田軍の勝利に導く工作をしたり、川中島での信玄と謙信の戦いでは、何故か謙信の軍団に命を懸けて斬り込んだりした。
 また、謙信が厠で刺客に殺される設定は、無理がある。厠の天井裏に居た刺客が槍で謙信を殺したというのは、有り得ないと思う。普通、便所は、建物の外壁側に設けるので、軒先近くの天井裏は、屋根との梁との高さが無く到底、槍は使いこなせない。
 戦国時代物は、創作で良いのだけれども余りにも飛躍があり過ぎでした。