テニスを楽しく

一生涯テニスを楽しもう!

わが心のジェニファー

2015年12月29日 | Weblog

 浅田次郎著 主人公のアメリカ青年が日本贔屓の彼女に結婚の条件として日本旅行を進められ日本を初めて訪れる。そこで日本の風習やマナーがアメリカとの違いに驚き戸惑いながら旅を続ける。

 著者本人は、日本人でありその視点でアメリカ人から見た日本を書いているので一般に言われている違いを書いている感じを受ける。内容は少し誇張があるのかリアリティをあまり感じない。空港の便所でウォッシュレットに驚き、色々試しているとき洗浄水が止まらなく床が水浸しになるってどうなの?便座に座らないと洗浄のスイッチが入らないのでそんなことにはならないし、釧路に丹頂をJRで見に行って駅に降りたら近くに丹頂の給餌場があることもそこに小さい時に生き別れの父親がいて実は日本人だったとか、そこまでにあった日本人が皆英語が堪能だったとか都合が良すぎるストーリーで最後の結末は、・・・・。浅田次郎の小説ファンとして今回の作品は、残念です。


希望の地図

2015年12月19日 | Weblog

 重松清著 フリートライターと不登校の少年が東北大震災の被災地を巡り関係者から災害から立ち直る人々の活動を取材する形式の物語。小説仕立てだが内容は、被災地で復興に尽力する人々のインタビューで構成されている。少年を介在しないで被災地からのルポ形式にした方がすっきりするのではないかと思った。


新選組始末記

2015年12月11日 | Weblog

 子母澤寛著 新選組の関係者からの聞き取りとして構成されています。前回の遺聞と内容が重複します。遺聞と違う内容で特に注目したのは吉村貫一郎のことが書かれています。これをヒントに浅田次郎は、小説を書いたのでしょうが小説家という人たちは、話を膨らませる天才ですね。


ターミナル

2015年12月05日 | Weblog

 佐藤浩市が主人公の映画です。旭川の裁判所の判事だった主人公が裁判で大学時代の恋人だった女性と裁判で再開する。女性は被告人として判決を受けるが執行猶予ついた。スナックを経営し佐藤浩市が尋ね深い関係になってい行く。なぜ、女性が駅のホームで主人公の前で自殺するのか。物語の展開に現実味がないのが残念です。主人公が本州に転勤に辞令が下りたが女性のため裁判官を辞して女性と暮らしてゆく決断をした再出発の日に目の前で自殺する展開に違和感がります。その場にいながら逃走し釧路で弁護士事務所を開く筋描きに無理がありますし鞄一つでそれまでの女性の仕事をどうしたのか疑問です。また、釧路でこれも被告となった若い女性(本田翼)の弁護をしてその情勢が佐藤浩市の貸家を訪ねて来ることや麻薬中毒の恋人の男が厚岸の女性の実家で発見し本田翼だけが警察に事情聴収を受けることがあり得ないと思います。同じ発見者の佐藤浩市から事情を聴かない警察ってあるでしょうか。でこの映画の主題は、本田翼の人生の最終発に釧路駅から旅立つことや過去の贖罪を抱え息子の結婚式に出席しようと東京に行くのに釧路駅から出発する佐藤浩市がテーマになるでしょうが東京に行くのに釧路空港から飛ばない理由が分かりません。わざわざ時間のかかるJRで次の日の結婚式に出ようとする背景が不明です。


峠うどん物語(上下)

2015年12月05日 | Weblog

 重松清著 市民斎場前の峠にあるうどん屋さんを中心添えてうどん屋の老夫婦と孫の中学生が織りなす人生模様を描きだしている。葬儀を終えた人々が立ち寄るうどん屋に人生が投影される。孫の女子中学生に関する人間関係や両親の関係が物語に深みを増しています。人生をうどん職人に掛けて提供しそれに救われる人々の物語が面白いですが、最後の方に幼馴染の友がやくざの親分になっても老夫婦には幼馴染として付き合い隠居して堅気になって死んでゆく様は、ちょっと作り過ぎか。でも小説家は、峠のうどん屋を中心に色々な話を作れるものですね。