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信長公記

2009年02月26日 | Weblog
 太田牛一著 中川太古訳 戦国時代に生きた信長の家来が書いた信長にまつわる日記を各出版社が本にして出したものを現代語に訳している。原書の信長公記を訳しているのではなく原書を元に作られた出版物を訳している。
 太田牛一は、信長のより年上で家臣であったようなので信長が命じて書かせたのか信長に関係なく本人の覚書として書いたのかは分からないが側近でしか知りえないことが詳細に書かれている。ただし、信長を崇拝する余り誇張があるかもしれない。
 信長の物語は、多くがドラマや映画、歴史小説等で語られているがやはり、元々は、信長公記から題材をとったものですかね。
 最初の元服と家督相続で親戚筋と戦をし領土を広げ他国を攻め国家布武のもと国内統一を目論む。占領地が広がるにつれて謀反者や敵対する国に対する制裁が残虐性を増す。
 婦女、子供を含め皆殺しや焼き殺しの成敗を行う。史実とすれば大虐殺である。戦国時代は、人の命が軽かったのか。段々と独裁色が強まっていく。
 しかし、あくまで合理的に判断し善悪を裁いている。揉め事の仲裁裁定を信長が下している事からも分かる。
 この時代は、進物と褒美の使い分けで家臣を掌握している。逆らうものは、ことごとく成敗したが、農民の年貢の適正徴収や関所の通行税を免除して経済を活性化させている。庶民は、有りがたがっている様に書かれている。

誰も守ってくれない

2009年02月26日 | Weblog
 テレビで放映されて「誰も守れない」の続編。テレビでの松田龍平と佐藤浩市の演技が良く映画も観てしまった。筋書きが面白い映画なので大きな画面で見る必要性があったか疑問ですが続編と言うことで今、観ないと感動が薄れてしまうと思い観ました。
 佐藤浩市扮する刑事と松田龍平との掛け合いも前編同様に面白く自分の家庭崩壊と通り魔殺人の被害者及び加害者の家庭崩壊が同時進行する。マスコミによる攻撃、ネット社会の攻撃等で崩壊してゆく。
 昔の村八分的制裁が社会全体で行われる。恐ろしいことです。

キムはなぜ裁かれたのか

2009年02月23日 | Weblog
 内海愛子著 第2次世界大戦の日本軍の傭兵として、日本軍で捕虜の監視役をしていた朝鮮人が戦後の軍事裁判で有罪になってしまう。強制や志願で傭兵になり植民地時代に日本軍に協力し捕虜を虐待した罪で裁かれる。
 戦争が終わっても祖国では、日本に協力した裏切り者として肩身の狭い思いで一族が差別を受ける。軍隊では、最下級の兵隊以下の扱いで差別を受ける。
 人間の奥底に生息する残虐性を物語っている。

地の日・天の海

2009年02月17日 | Weblog
 内田康夫著 戦国時代を生きた僧、天海の若き日の物語。歴史時代物の宿命であろうか主人公の随風(天海)がその時代の主だった武将と会うことが出来て歴史の分かれ目で重要な事に絡む。そうでもしなければ、物語にならないのか?
 この小説は、大半が戦国武将の織田信長と秀吉に焦点を当てた物語で随風を多くを描いていない。 
 歴史小説は、著者がその時代を見て来たかのように書く。出来事は、歴史をなぞっているが詳細部分は、創作でしょう。その部分を如何に読ませるかが手腕なのか。

感染列島

2009年02月12日 | Weblog
 妻夫木聡主演、壇れい助演のウィルスパニック映画。「バイオハザード」や「βの悲劇」を思い出される内容でした。日本が未知のウィルスに侵されそれを防ぐWHOの派遣医師役の壇さんと最初の患者を診察した医師役の妻夫木さんの過去のエピソードを交え物語は進展して行きます。WHOが対応するのであれば、バイオハザードの様に徹底的に感染地区の隔離と防護服の感染予防を映像的に見せて欲しかったが鳥インフルエンザと当初間違った判断をしたにしても死者が出た時点での対応がもう少し現実味があった方が良かった。
 それにしても、映画館が込みすぎていました。指定席で残った席が前から2列目。初めて、見上げるようにして映画を鑑賞した。スクリーンが大きすぎて速い動きに付いて行けなく疲れました。

佐久間象山

2009年02月06日 | Weblog
 童門冬二著 歴史小説ではあるが、著者の特徴として歴史人物や出来事をサラリーマン社会に置き換えて解説している。また、歴史上有名な英傑ではなくその脇役的存在の人物を書いている。大筋の出来事は史実であろうが多くが著者の人物評価が主体であると思われる。

がらくた

2009年02月03日 | Weblog
 江國香織著 娘と母親が海外リゾートに滞在しそこで知り合った女高生の物語。
各章において、一人称が娘であったり母親であったり女高生であったりする。それぞれの立場から構成されている。基本的には女高生が中心で物語が構成されている。最後は何故か、娘の夫と結ばれる。
 くどすぎるほどの情景描写と遅い物語のテンポに多少飽きてくる。また、著者が何を書きたかったのか不明である。娯楽小説でもなければ恋愛物でもないし人間関係を描いたとも思えない。