スマート詩吟は面白い

スマート詩吟及び福祉詩吟は私の造語です。それらの普及を図っていきたいと思います。

令和元年日本吟道学院神奈川山梨秋祭り大会の一こま(指方龍順独吟「方丈記より」)

2019-10-19 09:00:00 | 神奈川山梨秋祭り2018(H30)~19(R1)年

令和元年97日に神奈川県横浜市中区の社会福祉センターで

公益社団法人日本吟道学院神奈川山梨地区秋祭り吟道大会が開催されました。 

今回紹介します吟詠は、修神会 指方順龍「方丈記より」す。

精一杯 「方丈記より 鴨長明」を独吟しました。お聴き下さい。

    方丈記より     鴨長明

ゆく川の流は絶えずして しかも もとの水にあらず

淀みに浮かぶうたかたは かつ消えかつ結びて 久しくと どまりたる例なし

知らず 生まれ死ぬる人 いづ方より来たりて いづ方へか去る

また知らず 仮の宿り 誰がためにか 心をなやまし

何によりてか 目を喜ばしむる そのあるじと住家と 無常を争ひ去るさま

いわば 朝顔の露に異ならず

あるいは露落ちて 花のこれり  残るといへども 朝日に枯れぬ 

あるいは花しぼみて 露なほ消えず  消えずと雖も ゆふべをまつことなし

詩のこころ(吟道範典より転記)

鴨長明の書いた随筆文学。鎌倉時代の初め、建暦二年(1212年)に出来た。

平安の終りから鎌倉初期にかけて、各地で戦乱が相次ぎ、天変地異がおこりました。

長明は仏教思想に基づき、無常観によって、世のありさまを描きました。

方丈記は枕草子と並んでわが国古典の随筆文学の双璧といわれます。

上記はその巻頭の一節。文章の流暢さと、人生のはかなさと、古来名文として

多くの人に愛唱されてきました。

 ご静聴いただき有り難うございました。 

 

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令和元年日本吟道学院神奈川山梨秋祭り大会の一こま(大村龍喜さん独吟「江南の春」)

2019-10-12 09:00:00 | 神奈川山梨秋祭り2018(H30)~19(R1)年

本日令和元年10月12日は修神会秋季吟道大会(10月5日ブログの通り)

の予定でしたが、大型台風19号の影響により残念ながら中止となりました。

以下大村龍喜さんの吟詠をじっくりお聞き下さい。

*********************************

令和元年97日に神奈川県横浜市中区の社会福祉センターで

公益社団法人日本吟道学院神奈川山梨地区秋祭り吟道大会が開催されました。 

今回紹介します吟詠は、修神会 大村龍喜さん「江南の春 杜牧」です。

今回の吟詠は平成31年4月13日修神会春季吟道大会と同じ吟詠でしたので

その7月20日公開ブログを参考に作成しています。

詩文は以下の通りです。

     江南の春 杜牧

千里鶯啼いて 緑紅に映ず 水村山郭 酒旗の風

南朝四百八十寺 多少の楼台 煙雨の中

大村龍喜さんの吟詠を聴きながら詩の心を感じます。

 千里一面に広がる広大な土地のあちらこちらで鶯が鳴いています。木々の緑と花の紅が映えています。

 川のほとりの村や山ぞいの村では酒屋の吹き流しの旗が春風にはためいています。

仏教が栄えた南朝(今の南京地方)の時代、この辺りには多くの寺が建てられました。

 今なおその建物の多くが名残をとどめ、そぼ降る春の霧雨の中に見えます。

この詩は日本人が好きな漢詩ベスト3の一つと聞いたことがあります。

ホント、確かに・・・と感じることが出来ます。

大村龍喜さんの吟詠を、じっくりとお聴き下さい。

 

最後まで、お聴き頂きありがとうございました。     

ご感想をこのブログにお待ちします。

  

 

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令和元年日本吟道学院神奈川山梨秋祭り大会の一こま(林敬吟さん独吟「富士山」)

2019-09-28 09:00:00 | 神奈川山梨秋祭り2018(H30)~19(R1)年

令和元年97日に神奈川県横浜市中区の社会福祉センターで

公益社団法人日本吟道学院神奈川山梨地区秋祭り吟道大会が開催されました。 

今回紹介します吟詠は、日酸TANAKA教場 林敬吟さん「富士山」です。

詩文

富士山   石川丈山

仙客 来たり遊ぶ 雲外の頂き

神龍 棲み老ゆ 洞中の淵

雪は 翫素の如く 煙は柄の如し

白扇 倒しまに懸かる 東海の天 

 

  詩の心(日本吟道学院教典より転記)  

古来、富士山を詠んだ詩や歌の多い中で、山部赤人の

「田子の浦ゆ うち出でて見れば 真白にぞ 富士の高嶺に 雪は降りける」

の歌と並んで、最も有名な詩です。

富士の白雪を扇の地に、立ちのぼる煙を扇の柄に見立てた着想が独特の詩境です。

詩吟の定番です。皆さんも一度、口ずさんでみてください。ご感想は?

ではまたお会いしましょう。

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平成30年日本吟道学院神奈川山梨秋祭り大会の一こま(大村喜龍さん独吟「涼州詞」)

2018-10-06 09:00:00 | 神奈川山梨秋祭り2018(H30)~19(R1)年

平成30年917日に神奈川県横浜市中区の社会福祉センターで

公益社団法人日本吟道学院神奈川山梨地区秋祭り吟道大会が開催されました。 

私は聴吟で参加しました。今回紹介します吟詠は、プログラム番号74番目に登場した

吟者 修神会市ヶ尾教場 大村龍喜さん「涼州詞」(王翰)です。

詩文は以下の通りです。

     涼州詞  王翰

葡萄の美酒 夜光の杯

飲まんと欲すれば 琵琶馬上に催す

酔うて砂場に臥す 君笑うこと莫かれ

古来征戦 幾人か回る

私は大村龍嘉さんの吟詠を聴きながら「吟道範典」

の「詩のこころ」に目を通しました。

砂漠に夕闇迫る頃、真っ赤なぶどう酒、夜目にも光るグラス。

もの悲しい琵琶の響き。

泣いて砂漠に伏せる兵士。

辺塞詩の最高傑作とされます。・・・・・・・・・・・・・

大村龍喜さんの吟詠を、じっくりとお聴き下さい。

  

最後まで、お聴き頂きありがとうございました。     

ご感想をこのブログにお待ちします。

  

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