ゆっくりかえろう

散歩と料理

ブログ中の画像・文章の無断使用を禁じます。

カレードック

2012-07-11 | ランチ

 ある日TVをみていると人気お笑いコンビの人が、
 「京都競馬場のカレードックって美味しいよね」って言ってました

 それがいつも頭に残っていて 気になって仕方がありませんでした
 それでふらっと食べに行きました

 ローカル放送なので たぶん気にもしてないし覚えている人
 もいないだろうと思いましたが 自分だけの確認作業になりました

 それはスナックコーナーの ごく普通の売店で売ってました
 今風のホットドックやチリドックじゃなく かなり昔に食べていた絶滅したと思っていた
 カレー味のホットドックでした

 昔ならごく普通のものですが 今は本格的なものがありますから こういうものは
 かえって珍しいものです

 それは昔コッペパンと呼ばれていた 給食で食べていたあの楕円形のやわやわの
 安物のパンの真ん中を真一文字にナイフで浅く裂き 茹でたキャベツを敷き 
 温めた豚肉ソーセージをはさみ 甘いケチャップを塗って 上面をすこし焼いたもの

 カレードックの名前の由来は たぶんキャベツの味付けが カレー味だから

 口をカいっぱい開けてほおばると たよりなく柔らかな感触のパン
 歯があたってもゆるい弾力を残しながらそれでも
 空気の抜けた風船のような頼りない感触で
 どこまでも歯の進むのにあわせて押されてゆくソーセージ

 やがて「きゅっ」とも 「ぎゅっ」とも聞こえるような鳴く様な音をさせながら
 噛み切れたとたん やや塩辛い肉汁を染み出させてゆくソーセージ
 そのあとに やっとやってくる すこしだけスパイシーなカレーの香り

 それは咀嚼(そしゃく)していくうちに 全部が混ざり
 結局は甘くすっぱいケチャップでまとめられてしまうのでした

 これは昭和の昔 黄色い軽四輪の四角くて黄色いライトバンで いいにおいをさせながら
 イベントで売りにきていた あの懐かしいホットドック ちょっとビンボくさくて 懐かしくて
 子供のお小遣いでは高かったけど なぜか猛烈に食べたかった あのホットドックでした

 もうあのライトバンを見なくなってから久しいです

 なくなってしまったと思い込んでいた 見事に「あの」ホットドックがまだありました
 カギかっこつけるほど 美味しいものじゃないのですが でもしんみりとした味があるのです

 
チュートリアルの福田君 なかなかセンスがいいですね
B級の味を見分ける舌がおありです

昔食べたものより茹でたカレーキャベツが美味しかったですが
 なぜか鰹節のだしの味がしました
気のせいかな?