ゆっくりかえろう

散歩と料理

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妖怪アパートの幽雅な日常1~5

2011-12-31 | 読書

 香月日輪氏著
 少年向けなのか やや子供ぽっい部分はありますがストーリーが面白い
 ただ連載を文庫化したせいか 話が進むうちに 設定と人物の説明が
 頻繁にはいってややわずらわしく 読み飛ばすことも次第に多くなります

 連載モノの宿命かな

 話は漫画チックで中学生には読みやすいと思います
 ただ物語りに流れる優しさや思いやりといったものは
 世代も時間も越えて必要なものだと思います

 そんなことを抜きにしても ストーリーが面白いので
 何も考えず読むのが一番良いのかも
 1~5まで読みました


おせち

2011-12-31 | ランチ

 お重のなかみ
 とりあえずまだ5~6品作ってみようと思います
 今年は独りでお留守番なので こんな粗末な内容でも
 食べきれないでしょう

 かぼちゃのきんとん 小エビの炒め物 イカの松かさ焼き アサリのソテー
 紅白なます 牛蒡の牛肉巻き 田作り どれも手作りです

 おせちっぽいものは少しで 自分で全部食べられる調理法にして
 食べ飽きて残ったら他に作り変え出来るようにしました

 あとはお煮しめと 数の子 小芋に 祝い大根 蕗 ですがもう用意があります

 お煮しめは 袋入り筑前煮材料ビニールパックを転用して ひとりぶん作ります
 味付けは中華風にすれば 飽きずに食べられるかも
 年々手抜きが進んで時間短縮しつつありますが 縁起モノは忘れず作ります

 今年は質素に祝い鯛はナシ


鬼やらい 一鬼夜行 上下

2011-12-30 | 読書

 小松エメル氏作
 前作に比べやや進行が遅く 中身を増量した感じ
 前半の1/5くらいで大体の筋が読めてしまいました
 登場人物が少なく 怪しい人物が一人しか出ないし
 ヒントを与えすぎだから

 でも推理小説じゃないんだから 謎解きしてもそれはこの小説の
 本来の楽しみ方じゃないと思い返しながら読み進めます

 途中ひとりのあやかしのエピソードを挟みながら クライマックスまで
 きっちり物語が進んでいくところは やっぱりすごいなと思い直しました

 前作の宿題をこなし さらに続きの予感を感じさせながら 物語は終わる
 登場人物が好きにならないと 読み進められないと思いますが
 どの人物もさらっとしていて 嫌味がなくまた続きが読みたい気にさせます


鯛のさか蒸し

2011-12-30 | ランチ

 鯛の切り身を皿に乗せ しょうが ネギを乗せ
 酒をすこし振って電子レンジに入れて ラップをして5分加熱
 
 出来上がったら ポン酢をかけていただきます
 食べるときはネギと生姜を取り除きます

 ね 簡単でしょ
 ヒラメやスズキなど白身魚でも作れます

 おもてなし料理にも出せます


一鬼夜行

2011-12-29 | 読書

 小松エメル氏作
 最近流行りの妖怪もの時代劇ファンタジーというへんてこなジャンル
 でも漫画も含め 人気作品が多い

 人気のしゃばけをはじめ 「あやかしモノ」は 流行りのようです
 一所懸命戦うばかりの 忙しい男性作家のものに比べ
 女性作家のものは 無闇に戦わず ちゃんと物語が成立するところが
 ここちよい
 ここには喧嘩はあっても正義とか悪とかややこしい話はありません

 愛らしくて小憎らしい鬼「小春」ちゃんと 鬼のような顔をした心優しい人間
 「喜蔵」さんのものがたり
 細やかな心理描写と 明瞭な情景描写が交錯する

 挿絵は一昔前の少女マンガタッチのもの パタリロを思い出しました
 ひさしぶりに一気読みする 


豚肉と里芋のオイスターソース煮込み

2011-12-29 | ランチ

 豚薄切り肉を使います
 鍋に豚薄切り肉を切らずに短冊のまま投入
 皮付き里芋は切らずにラップで包んで電子レンジで5分加熱

 取り出してふきんで押さえながら 手で皮を剥きます
 大根はいちょう切り 人参も同じようにして 里芋と一緒に全部鍋に入れて
 酒 みりん オイスターソース 水(少量)をいれ 落し蓋をして
 様子を見ながら とろ火で 7分くらい煮て 汁気がなくなれば出来上がり

 醤油は使わずオイスターソースだけの味を楽しみます。
 別々に盛り付ければ 中華風おせちにつかえそうですね
 


アボガドの味噌田楽

2011-12-28 | ランチ

 アボガドをフォークで潰し 中味噌 砂糖 山椒をぐるぐる混ぜて
 アボガド味噌を作ります
 アボガドの量は味噌よりうんと多め 味噌の個性が強く大人しい
 アボガドでは負けてしまうからです
 
 なかなか良い堅い豆腐がないので 今日は厚揚げを台につかいました
 厚揚げなら堅くて濃厚なので 田楽に向いています

 油気を取る為 一度熱湯をかけて油抜きして 横から二つに割って使います
 まず油揚げの茶色い面を焼き それから豆腐の面側にアボガド味噌を塗り
 グリルで焼いて焼き目がついたら出来上がり

 粒山椒を飾るとなかなか見た目が良い


さといもと豚挽肉の煮物

2011-12-27 | ランチ

 そろそろお節の準備にかかります
 さといもを買ってきて 土を洗い そのまま電子レンジで
 10分ほど加熱し 熱いうちに手で皮をむき(包丁はいりません)
 大半はおせちの材料の為冷凍し残りを使います
 材料が安い間に準備して 下煮して冷凍しておけば
 お節を作るのがラクだし随分経済的です
 普段の夕飯の準備の時 すこし多めに材料を下煮するだけです

 豚挽肉 醤油 みりん 酒 水を煮立て 小芋を入れて煮ます
 挽肉は煮汁の温度が低いうちに 溶かしたほうが 綺麗に細かくなるし
 だしも充分でて ダマにならず良いです

 だしは入れなくても美味しいです


ショーウィンドー

2011-12-26 | フィルム-その他

ウチのカメラは シャッター幕の不具合で ややフレアが出やすい(ウチのだけ)
こうして順光だとその影響もなく シュナイダーらしい しっかりした絵が出る
扱いは難しいけど やはり明るいレンズは良い

ローラィフレックス2.8F クセノター80mm2.8


ケーキもチキンもやめて

2011-12-25 | ランチ

 先週から家族が入院していて ひっそりとしたクリスマス
 お祝いもできず ケーキもチキンもやめました

 オーストラリアビーフは 脂肪が少なくヘルシーです
 肉の筋切りをして 焼く寸前に塩 胡椒をし フライパンで焼きます(強火)
 片面焼けたら裏返し タマネギの薄切りを下に敷き 火を落として中火にし
 蓋をし2分くらい焼いたら酒を振って蒸気をだして 蒸し焼きにします

 肉を取り出して 斜め削ぎ切りにして なるべくうすくきると 柔らかく
 かみやすくなります

 酒:醤油:レモン汁=1:1:0.5の割合で混ぜ ソースを作りこれにつけて食べます

  


駅外うどん

2011-12-24 | ランチ

 某私鉄始発駅の駅うどん 駅外なのでゆっくりしっかり食べられる 駅中とは殺気が違うし のんびりじっくり味わえる


 近頃どこも味が変わってしまって 好みじゃなくなった駅うどんですが
 ここは昔の味がして好きな味です
 ここの味はまだリストラされていないのかな


鯛そうめん

2011-12-23 | ランチ

 鯛そうめん
 酒 みりん 醤油をを混ぜて 鯛の切り身を煮ます
 煮えたら鯛を取り出して 固ゆでしておいたそうめんを煮て
 色と味をつけます

 火はゆっくりとろ火か中弱火 
 美味しいです
 美味しい鯛からだしが十分出ますから
 そうめんは充分美味しいです


続 憑物 6/6

2011-12-20 | フィクション

 たまには亡くなったものの事を思い出す日があっても いいと思った
 こんな気持ちになったのは生まれてはじめてだ
 これまでは忘れていたというより 意識的に避けていたと思う
 
 誰にも思い出されない魂は 宙ぶらりんのまま どこかをさまよっているんだろうか
 いまのいままで 俺は考えたこともなかった
 考えてみれば 残酷で悲しいことだ
 生まれてきたことが なかったことになるのだから

 お寺の本堂で 俺は正座しながら考えていた
 阿弥陀様は 笑ったような泣いているような 俺の気持ちを察してくださっているような
 ほんとうにフクザツな表情をしておられる

 本尊の右脇の仏様は母に 左脇の仏様は弟に面差しが似ていた

 読経がゆっくり流れ ゆったりした気持ちになると同時に
 俺は亡き弟の顔を思い出していた
 次第に内からこみ上げるものがあり 気持ちがあふれて やがて
 一筋涙がこぼれていた 知らず知らず流れていた涙は
 やがて俺の感情を動かして 自然な言葉を引き出した
 「すまない 独りにしてすまない 許しておくれ」

 やがていつの間にか俺は嗚咽していた

 そのときだった おれの左目からもやもやと黒い煙が出てきて
 だんだん空中を漂い始めた
 それは次第に大きくなり 黒い影になって現れた

 そしてそれは何かの形になり 複雑な形になってうごめいていた

 俺は怖がることも忘れ それをただ見つめていた
 「ギャッ ギャッ 」

 黒い影がもつれあっているのか よく分からないが 頭が二つある
 二つの影がごちゃごちゃ蠢いていて なんだか争っているようにもみえる

 「ギャギャギャッ ギャーッ」
 何かが唸り声をあげ 叫んでいるようだ
 「 グッグッグッグッ クッテヤル クッテヤルッ」

 何が起こっているのかわからない 俺はセンセイのほうを振り返る

 センセイは知らぬ間に俺の傍まで来ていた
 「さがっていてください 井田さん」

 そのとき初めて 俺は我にかえり その場を飛びのいた
 「クッテヤル オマエラミンナ クッテヤルー」
 
 センセイは前に進み出て 右手を振り上げた
 また右手は光だし 大きく太くなっていった
 今日はいつもと違う 明るすぎて腕が見えない

 そのとき黒い影が光の塊に飛びついた
 光は一瞬に消えセンセイの腕が現れた

 腕には前に見たあの忌まわしい青黒い魔物がはりついていた
 餓鬼はぼんやりとしか見えず はっきりとしたものではなかった

 青黒い魔物はがぶりがぶりと手の先から食べ続け 手は食べられたところから
 無くなってゆく
 普通喰われればそこから血が出て むごたらしくなるはずだが
 そうではなく 喰われたところから空間ごとなくなってゆくのだ

 喰われたところから向こうが見える 
 センセイは魔物に食われるに任せている
 「餓鬼よ うまいか うまいか」
 「・・・・・・」
 餓鬼は返事をしない

 やがて餓鬼は腕を食べ終え 今度は肩にかぶりついた
 「餓鬼よ うまいか うまいか」

 センセイはまた餓鬼に問いかけた
 「ウルサイッ ヒキョウモノノオマエナンカ ウマクナイワッ」

 そのとたんに餓鬼はぼんやりしたものから はっきりした実体に変わった

 「返事をしたのが運のツキだ 名をいただいた これで掴める」
 センセイの左手が餓鬼の頭を捕まえ やがて左手はさっきよりもっと光りだした

 手は明るすぎて見えにくいけど 掴んだ影の部分だけが浮き上がっている
 
 「ハナセッ コノヤロウ ハナセッ」
 
 センセイは餓鬼を握ったまま 阿弥陀様の前まですすみ 線香の煙に触れさせた
 「ギャーッ」「・・・・・・・・」
 青黒い餓鬼の姿は 黒い煙になり やがて仏様の前で消えて無くなった

 「閻魔様のところへ 送り返しました・・・・」

 「センセイ 右手・・あの右手が・・」
 痛くないんですか と言おうとしたらセンセイは

 「大丈夫 閻魔様にいって 食べられた分取り返して貰いますから」

 「そうじゃなく、 いや、それも聞きたいですが 痛くないんですか?」

 「痛いですよ すごく でも私の体の実体はあちらの世界にありますから
 こちらの世界の身体は反応しません」
 さすがにセンセイの顔色は真っ青で血の気が失せている
 でも見た目は痛くなさそうなんだ

 俺には理解できない話だったが ひとつ分かったのは
 センセイはやはり人間ではないということだ

 
 餓鬼がいた辺りを見ると もうひとつ何かある
 俺の前にはぽつんと人型をした もうひとつの黒い影がある

 「・・・ィ・・・・ャ・・・・・・ン」
 「・・・・・オ・・・・・・ィ・・・・・ャ・・・・・ン」

 聞き取れないくらいかすかな音のようなものがもれる

 今度は俺の耳元で聞こえる
 「ィ・・・・・チャン・・・・・」
 どこかで聞き覚えがある声
 どこだろう懐かしい声 抑揚やリズムに覚えがある」 

 「・・・・・・ニィ・・・・チャン・・・」
 振り絞るように 途切れるように響くあの声は 忘れようとしても忘れられない
 
 とたんにあの日の病院の光景が よみがえった
 消毒薬のきついにおい 暗い病室に いくつもの点滴がさがり
 ガラスで仕切られた狭い空間 水滴のついた細いチューブが海老の髭のように伸び
 プラスチックのマスクを被らされた弟が 小さくなってがりがりに細くなった手を伸ばして
 振り絞るように俺を呼んだ
 
  それは弟が病院のベッドで俺に呼びかけた あのときの声だった

 そのとき5歳だった俺は 自分も栄養失調になり 頭がぼうっとしていて
 弟の名前さえとっさに出てこない

 あわてていると 声はやがて聞こえなくなり 手は下ろされて静かになった

 「ごめんよ ごめんよ よしあき ごめんよ 」
 「恨んでいるならそれでもいい 祟るならそれでもいい 兄ちゃんのそばにいておくれ」
 「頼むから・・・・」

 
 単調な読経が流れる中 影は静かに薄れてゆき やがて形をなくして消えてしまった



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

  「センセイ あれはなんだったんでしょうか」
  「ほんとうになくなった よしあきだったんでしょうか」

 「さあ 私も 霊のことまではわかりかねます」
 当然か。センセイも中身は餓鬼界の餓鬼だもの

 「ただあのときあの餓鬼を羽交い絞めにして あなたの中から追い出してくれたのは
 あの霊です 受け渡ししたとき 温かいものを感じました」

 「悪意のものは冷たく 善意の霊は温かいと聞いています」

 「あなたは忘れたといいながら ほんとうはずっと弟さんのことを気にかけていたんです」

 「そんなあなたの気持ちが強いから 心の中から出られなかったんでしょう」

 「今 あなたの弟さんへの気持ちが高まったから 力を得て餓鬼を追い出す手助けをしてくれたんだと思います」

「それで弟はどうなったんですか?」
せっかく会えたのだ こんどこそちゃんとあいたい

 「弟さんは成仏されました」

 そんな・・・・・

 また涙がとめどもなく流れた
 止まらなかった
 今日はよく泣く日だ

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 
 数日後 あらためてセンセイにお礼をする為 あの洋館を訪れたが
 知らない人が住んでいた

 裏のお寺も探したが全然知らない人が出てきた
 俺が出会ったあの人たちはどこへ行ってしまったのだろう

 ともかく俺はセンセイにいわれた 一日一善を実践している

 行儀のわるいのや迷惑な振る舞いは まわりに注意してもらって
 マシになった気がする

 こんなことならみんな遠慮なくいってくれればよかったのにと思った
 すこし心の余裕が出てきたのかな
 
 何度か飲食店で食事しているとき じろじろ見られる側になったことがあった
 以前の俺にしてみれば驚きの体験だったが
 確かにあんな目つきで見られたら 落ち着いて食事なんか出来ないし
 迷惑だ

 他人から見れば挙動不審に見える
 俺もあんな風だったんだろうかと思うと ぞっとする 
   
 

 ひとりぼっちはいやだ 
 このごろ毎日合掌する 
 いただきます
 ごちそうさま



 ありがとう