奈良県桜井市にある宿を8時出発。 曽爾(そに)村役場の観光課に寄ってから俱留尊山(くろそやま)登山口の曽爾高原駐車場へ9時半に入った。 役場の観光課は曽爾村を知ってもらうために大阪・名古屋方面には宣伝をしているようですが、神奈川県から来たということで大変親切な対応をして頂きました。
曽爾(そに)村をご存知ですか? 今、日本中に村って、幾つくらい在るのでしょう エッ
場所は奈良県の東北端に位置し、三重県境に接し静かな曽爾川の流域に開ける村です。 村の大半を占める山地は室生火山群に属し、西側の岩肌もあらわな鎧岳、兜岳などの珍しい柱状節理の美景は国の天然記念物に指定されています。
また、東に位置する俱留尊山(1037m)、亀山などのなだらかな山々とその山麓に開ける雄大な曽爾高原一帯は室生赤目青山国定公園に指定されています。
現在、全国には183の村があるそうです。 一番多いのが長野県。 曽爾村は人口1,610人(2015.5.1現在)の小さな村ですが、日本の農山漁村の文化や景観の継承を目的として運動を行っているNPO法人「日本で最も美しい村」連合に加盟されています。 その土地でなければ経験できない独自の景観や地域文化を持つ村とされており、人の営みが生み出した美しさがある村が選ばれています。 曽爾村には、曽爾高原のススキ野原と曽爾の獅子舞があるとのことです。
雨上がりの青空でとても気持ち良い高原です。 3月には山焼きが行われるようですが、2月でもまだまだ高原一面を覆う、金色の幻想の世界を楽しむことができました。 高原の中央にある「お亀池」を左手に見ながらススキの登山道を登り、亀山峠に10時05分到着。
尾根に出たら風が冷たい、そのうえ徐々に雲が日をさえぎり寒さ倍増。 皆さん防寒対策を万全にした。
高度を増して行くと岩が見え始め、積雪もあることから慎重に歩を進めた。 少し登ると樹林帯に入り、少し風は防げた。
その先に大きな看板と小屋が見えた。 入山料の徴収小屋のようです。 この山は個人所有の山であり入山料を徴収しているようです。 初めての経験でビックリしました。
小屋のすぐ先が「二本ボソ」(996m)、10時40分到着。 山頂風になった所だが、何故か風がなく、ちょっとホッとできる場所でした。10分休憩。
目指す「俱留尊山」が直ぐそこに見えたが、1峰1峰が独立峰になっており、目的の山頂には一度下ってから登り返さなくてはならなかったが、皆さん黙々と頑張られた。
この山は第三紀に活動した火山の名残りで、三重県側斜面には火山岩による柱状節理が見られると言われ、見てみたい気がした。
11時20分、三等三角点の設置された俱留尊山登頂。
この所の暖冬で霧氷が大分消えてしまっていたが、降り始めた雪もあり山頂部では、まだ見ることができた。 振り返ると先ほど通過して来た「二本ボソ」の山頂と小屋が見えた。
雪の山頂で風もあり、ベンチにも雪が積もり、ノンビリ休憩もできず15分ほどで下山の途についた。
寒さで体の動きも鈍ってきており、下山時は登り以上に慎重に歩を進めた。 周りのあらゆるものが滑りそうに感じ、気を引き締めた。
往路を戻り、二本ボソ着12時。 風の強さが増し、吹雪が頬に当たり痛くて長時間歩いていたら完全に凍傷になったと思われる厳しい気象状況であった。 宿での天気予報は終日曇りであったのに、山での気象状況は予想外である。
そんな状況下であり、周りをキョロキョロすると霧氷が成長しているように感じた。
樹林帯を抜け右手下方にススキの曽爾高原が見えたら、更に吹き上げてくる強風に参った。 右頬が痛いのと口の動きも悪くなり、皆さんのお喋り声も聞こえなくなった。
亀山峠着、12時25分。 腕に付けた温度計は通常、体温に近い温度を示しているのに、この時は-1度とビックリした。 風が強いので体感温度はマイナスであった。 帰りは、お亀池に下らず亀山(849m)経由で駐車場へ向かった。
亀山山頂は吹雪の状態で休憩せず12時40分通過。
10分ほど下ったら樹林帯に入り、多少風が穏やかになりホッとした。 私もそうでしたが、皆さんも山で吹雪かれた経験は初めてとのことでした。
1,037mの麓の近い俱留尊山で吹雪の激寒状態を体験できたことは実に有意義なことであったと思う。 この様な経験は中々できません。無事下山、本当にお疲れ様でした。
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