Credo, quia absurdum.

旧「Mani_Mani」。ちょっと改名気分でしたので。主に映画、音楽、本について。ときどき日記。

風煉ダンス・演劇公演『レーニン伯父さん』観た!

2013-07-30 01:43:12 | art
風煉ダンスは、昔の仲間がやっている劇団なのです。

彼らの新作『レーニン伯父さん』
7/29の公演を観てきましたが、とても面白かった!

本格的な会話劇だけど音楽もスペクタクルもちゃんとあってセットも照明も充実した総合的な作劇だった。
脚本も今に生きる我々の物語にちゃんとなっていて考えさせるとともに、??とよくわからないところも残してあっていい感じ。
役者さんたち、とくに妙齢の女優さんお二人がとてもいい演技をされていて感動もの。

日暮里に足が延びる方は興味があったら観に行ってみてください!
7/31までやってます。

****

演劇というか脚本を書いていると、一度はチェーホフ的な会話劇をやりたくなるんだよねー
と脚本の林くんが語っていたんだが、
このお芝居、形式もチェーホフっぽいんだけど、題材もチェーホフっぽく、
おそらくはロシアの田舎の村「モドリノ」にある旧家ぽい家が主な舞台になる。

どうやらそこは帝政からソビエトに移り変わったあとの時代のようだけど、
どうもその村は時代に取り残されたような生活をしているらしい。

その村に暮らす一家のもとに、怪しげな国土調査員?、「偉大な人」、そして以前この屋敷に住んでいた婦人がやってくる。
彼らがこの家にもたらすものは?
そして、村の森に住んでいるという「怪物」の正体は??

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てな感じではあるんだけど、
激動の時代に生きた人々の人生に思いを馳せつつ、
そこに今の我々の時代を重ねあわせて、
これからの世の中いったいなにが起きるだろう?という問いと
それでも生きていくのだというあらかじめの決意とをもった
今に生きたお芝居だったと思う。

怪物はある面ではあの時代を席巻した恐ろしい力のことを指すだろうけれど、
別の面ではそれは村の繁栄をもたらしたという伝説ももち、
帝政の時代のことでもるかもしれないけど、我々からするとそれはあのバブルの経済力のことを指しているようでもあるし、
その怪物が甦るとはどういうことなのか?と
考えるネタをいくつも提供してくれる。

ほかにもあれこれ書きたいところだが、ネタバレになるし、
ぼんやりした印象のまま楽しむのもああいうお芝居の楽しみかたであると思うのだ。

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で、ワタシはやっぱりニーナ(溝口明日美さん)が大好きなんだけど今回も直接は言えませんでした(*^^*)

あと音楽と出演の鈴木光介さんの特殊技能が(ネタバレになるから言わない)!!

あとは、、
いつになくセットががっちり本格的というか、演劇っぽかったw
暗転のあとセットががらりと変わる演出がすごかった。

照明も、昔の機材しか知らないので、LEDなのかな?新しい機材で
びかびかっ!と稲妻を表現したりと、技術の進歩だな~


@日暮里d-倉庫
コメント
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