「インランド・エンパイア」二度目、行って来ました。
これはですね、二度目の方が初回よりずっと楽しめました。
謎がわかる、とか、筋が見える、という楽しみとはまったく別物です。
浸りこめるものに一層浸りこんでいく、そういう楽しみです。
リピータープレゼントでポスターもらいました^^v
●ロストガールは何者で、どこにいるのだろうか。
役者がポーランドの人だし、冒頭のポーランド語で会話する人たちのいたマンション?と同じ並びの部屋にいるらしいし、やっぱりポーランドなのだろうか?
むしろロストガールのいる場所はどこでもない場所、ノーウェア・ガールと思いたい。
ある面では、長い長い周り道をした結果、天使としてのニッキーがロストガールに救済を与えにたどり着く場所、であるから。
救済の映画。
ロストガールは「47」の殺害された主演女優だ、という説があるが、そういう説明をしてもらっても、なにかピンとこない。そうだとして、なぜTVですべてを眺め、あんなに涙を流し、最後になにが救いとしてもたらされたのか、が明らかにはならない。わかった気にならない。
ロストガールの女優さん(カロリーナ・グルシュツカ)はなかなか魅力的な顔立ち、ちょっと熟れた果実系の、みずみずしい存在感。80年生まれだそうですよ。
●スミシー
天使の抱擁をうけたロストガールは、ようやく部屋をでて、男とその息子に出会い、喜びの抱擁をする。わけがわからないけどめでたしめでたし。という雰囲気だ。
その息子は、クレジットによると「スミシーの息子」となっている。だから男のほうは「スミシー」なのだ。で、私は「スミシー」は何者か?がよくわかっていない。誰?
冒頭近く、ニッキーたちが台本の読み合わせをする場面で、スタジオに建てられているセットが「スミシーの家」だ、とのセリフがある。
このセットはそもそも時空間が狂いはじめる最初の舞台となるわけで、ロストガールとスミシーの救済に向って次元は乱れはじめたのかもしれない。
で「スミシー」といえば、アラン・スミシー。
このあたりもハリウッド内幕ものとしての色づけと、あとなんとなく不在の人物をさしているようで無気味さを覚える使われ方だなあ。
ロストガールと不在のスミシー親子が熱く抱擁すると、なにが救われたんだろうか?
潰えてしまった映画と人生への鎮魂なのかしら。
わからん。けどあのシーンでは思わず涙する私です。
●冒頭
なにがいいって、冒頭の数分?あのぞくぞくするノイズとタイトルのあと、レコード盤と針、ナレーション。
そのあとの薄暗く灰色というか鉄色に沈む廊下を、なぞの男女がうごめく。
この一連のノリが大好きでね。
イントロがよければ勝ちなわけで。
●エンディング
といってもあの熱唱ではなくて、裕木奈江の後から熱唱の前までの、あの迷宮をさらに濃縮した世界。無人の劇場で自分の姿をスクリーンに観るあの世界。ジェットコースターの最後の絶叫ポイントにむけた焦燥感。
エンディングがよければ勝ちなわけで。
この映画のつくりはだからポピュラー音楽の作り方なんだな。
●ペンデレツキ
ペンデレツキの曲を、自分でこの映画用につくったもののように使いこなしてしまうのは見事。おもわずペンデレツキのCDを買いに走るわたし。
●迷宮:人生
A woman in trouble・・とだけこの映画を語ったらしい。
恋愛、不倫、暴力、妊娠、殺人。ありとあらゆるトラブルがあるのがこの映画。
それが迷宮として現前するところに面白さがあり。
夢の世界でも無意識の世界でもなく、夢も無意識も含んだ現実としての迷宮を感じさせるのがこの映画なのでは??
サイトもパンフもあまり役にたたん映画です。
もう一度観たいよ。
一度目の記事
これはですね、二度目の方が初回よりずっと楽しめました。
謎がわかる、とか、筋が見える、という楽しみとはまったく別物です。
浸りこめるものに一層浸りこんでいく、そういう楽しみです。
リピータープレゼントでポスターもらいました^^v
●ロストガールは何者で、どこにいるのだろうか。
役者がポーランドの人だし、冒頭のポーランド語で会話する人たちのいたマンション?と同じ並びの部屋にいるらしいし、やっぱりポーランドなのだろうか?
むしろロストガールのいる場所はどこでもない場所、ノーウェア・ガールと思いたい。
ある面では、長い長い周り道をした結果、天使としてのニッキーがロストガールに救済を与えにたどり着く場所、であるから。
救済の映画。
ロストガールは「47」の殺害された主演女優だ、という説があるが、そういう説明をしてもらっても、なにかピンとこない。そうだとして、なぜTVですべてを眺め、あんなに涙を流し、最後になにが救いとしてもたらされたのか、が明らかにはならない。わかった気にならない。
ロストガールの女優さん(カロリーナ・グルシュツカ)はなかなか魅力的な顔立ち、ちょっと熟れた果実系の、みずみずしい存在感。80年生まれだそうですよ。
●スミシー
天使の抱擁をうけたロストガールは、ようやく部屋をでて、男とその息子に出会い、喜びの抱擁をする。わけがわからないけどめでたしめでたし。という雰囲気だ。
その息子は、クレジットによると「スミシーの息子」となっている。だから男のほうは「スミシー」なのだ。で、私は「スミシー」は何者か?がよくわかっていない。誰?
冒頭近く、ニッキーたちが台本の読み合わせをする場面で、スタジオに建てられているセットが「スミシーの家」だ、とのセリフがある。
このセットはそもそも時空間が狂いはじめる最初の舞台となるわけで、ロストガールとスミシーの救済に向って次元は乱れはじめたのかもしれない。
で「スミシー」といえば、アラン・スミシー。
このあたりもハリウッド内幕ものとしての色づけと、あとなんとなく不在の人物をさしているようで無気味さを覚える使われ方だなあ。
ロストガールと不在のスミシー親子が熱く抱擁すると、なにが救われたんだろうか?
潰えてしまった映画と人生への鎮魂なのかしら。
わからん。けどあのシーンでは思わず涙する私です。
●冒頭
なにがいいって、冒頭の数分?あのぞくぞくするノイズとタイトルのあと、レコード盤と針、ナレーション。
そのあとの薄暗く灰色というか鉄色に沈む廊下を、なぞの男女がうごめく。
この一連のノリが大好きでね。
イントロがよければ勝ちなわけで。
●エンディング
といってもあの熱唱ではなくて、裕木奈江の後から熱唱の前までの、あの迷宮をさらに濃縮した世界。無人の劇場で自分の姿をスクリーンに観るあの世界。ジェットコースターの最後の絶叫ポイントにむけた焦燥感。
エンディングがよければ勝ちなわけで。
この映画のつくりはだからポピュラー音楽の作り方なんだな。
●ペンデレツキ
ペンデレツキの曲を、自分でこの映画用につくったもののように使いこなしてしまうのは見事。おもわずペンデレツキのCDを買いに走るわたし。
●迷宮:人生
A woman in trouble・・とだけこの映画を語ったらしい。
恋愛、不倫、暴力、妊娠、殺人。ありとあらゆるトラブルがあるのがこの映画。
それが迷宮として現前するところに面白さがあり。
夢の世界でも無意識の世界でもなく、夢も無意識も含んだ現実としての迷宮を感じさせるのがこの映画なのでは??
サイトもパンフもあまり役にたたん映画です。
もう一度観たいよ。
一度目の記事