ホーキング、宇宙のすべてを語るランダムハウス講談社このアイテムの詳細を見る |
「ホーキング、宇宙のすべてを語る」の続き。
<タイムトラベル>
・未来
相対性理論は未来への旅は可能であることを示している。
宇宙船に乗り、光速近くまで加速し、しばらくそれを維持する。そして戻ってくる。
「双子のパラドックス」
宇宙船での時間の進み方は地球より遅くなるため、帰還時には地上では宇宙船の時計以上に時間が進んでいる。双子でも宇宙飛行士となったほうは年をとらない。
・過去
ゲーデルは、一般相対性理論から導かれる奇妙な時空を発見した。それは回転する宇宙である。この時空では、地球から遙か遠方まで移動して戻ってくると、出発するより前の時間の地球に帰ってくることになる。
(ただし回転する時空は、実際の宇宙の観測結果とは一致しないが・・・)
アインシュタインは自らの理論がこのような時空を許していることにショックを受けたそうだ。
時間をさかのぼることができるかという問題は、光速より速く運動できるかという問題に非常に近い。
無限の速度で運動出来れば、時間をさかのぼることが可能である。実際にはどんなに大きいエネルギーを用いても光速を越える運動をすることはできず、過去への旅行は不可能に思える。
<ワームホール>
光速より速い運動という観点では、ワームホールという可能性がある。(かもしれない)
空間をゆがめ、A地点からB地点への近道が作れるかも知れない。
1935年、アインシュタインとネイサン・ローゼンが論文で許容したのがアインシュタイン=ローゼン・ブリッジ、今で言うワームホールである。
ワームホールが出現するには、負の曲率を持つ時空領域が必要である。古典物理学では負のエネルギーは存在しないが、量子論では、ある領域のエネルギー密度が負であっても、それを補うだけの正のエネルギー密度が別の領域にあり、全体が正であればよい。従って負の曲率で空間を曲げることも出来ると考えられる。
ファインマンの経歴総和法によるなら、過去へのタイムトラベルは単一の素粒子のスケールでは確実に起こるとされる。
(すべての素粒子はワームホールであるという可能性を、例によって強引に敷衍し、並行宇宙への移動を重ねてゆく冒険小説が、グレッグ・イーガンの「ディアスポラ」である。)
このへんの話は、「ホーキング、未来を語る」でもうちょっとつっこんだ話になる。しかし、つっこんだからといってよりよくわかるわけではない。
・・・っていうか、「未来を語る」ではもっとむずかしくなっている^^;
特にぴんと来ないのは「pブレーン」のイメージである。さっぱりわからない。
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