国立西洋美術館で開催中の「キアロスクーロ-ルネサンスとバロックの多色木版画」展に行く。
キアロスクーロとは、イタリア語で「明暗」を意味する言葉だそうで、同系色の版を重ね合わせて刷ることにより、微妙な明暗や立体感を出す木版画の技法を指す。
この技法は16世紀初めのドイツで発明され、イタリアで発展し、フランドル、オランダ、イギリス、フランスに広まり、しかし18世紀には廃れたということだ。
版画はわりと好きなのだが、この技法については今まで聞いたこともなかった。大変勉強になりました。
どういう技法かはやはり百聞は一見にしかず、見に行ってなるほど~とようやく納得できた。
おそらく極めるには歳月のかかる技法なのだろう。同じ作家でも作品によって技巧的な優劣が見られて面白い。
館内の解説にあったが、同様の多色木版画に日本の浮世絵がある。
しかし、キアロスクーロが、あくまで素描による陰影の表現に版画を近づける試みであったのに対し、浮世絵は立体感や遠近法とは違った色彩豊かな表現になったというのはこれまた面白い。
展示作品は全てモノトーンの陰影によるもので、題材も西洋的なもの、聖書やギリシャ神話である。
同じ技法でも西洋と東洋では目指すものがこうも違うんだなあ。
国立西洋美術館
キアロスクーロ―ルネサンスとバロックの多色木版画 フリッツ・ルフト・コレクションの所蔵作品による/レッツエンジョイ東京
**
同美術館の版画素描室では「ローマの景観:ピラネージのまなざし」も開かれていた。
こいつがまたぐぐっとくる細密な銅版画。この緻密な立体感はツボだ~
ピラネージは18世紀イタリアの版画家で、精力的にローマの景観や古代遺跡の連作を制作した。これがすごい作品群で、よくぞここまで心血を注いだなという、大判で緻密な版画が45点ほど展示してあった。
いやー見てヨカッタ。
ピラネージ画像データベース
**
他には、美術館の常設展示もざっと見た。何回か見ているので手抜き。
15世紀、16世紀ころの色彩豊かな宗教画が好きだ。そこはじっくり見る。
気分が妙に美術めいてしまって、ミュージアムショップでいらぬ本を買ってしまう。
どうも微妙にお買い物の神さまがご光臨のようです。
キアロスクーロとは、イタリア語で「明暗」を意味する言葉だそうで、同系色の版を重ね合わせて刷ることにより、微妙な明暗や立体感を出す木版画の技法を指す。
この技法は16世紀初めのドイツで発明され、イタリアで発展し、フランドル、オランダ、イギリス、フランスに広まり、しかし18世紀には廃れたということだ。
版画はわりと好きなのだが、この技法については今まで聞いたこともなかった。大変勉強になりました。
どういう技法かはやはり百聞は一見にしかず、見に行ってなるほど~とようやく納得できた。
おそらく極めるには歳月のかかる技法なのだろう。同じ作家でも作品によって技巧的な優劣が見られて面白い。
館内の解説にあったが、同様の多色木版画に日本の浮世絵がある。
しかし、キアロスクーロが、あくまで素描による陰影の表現に版画を近づける試みであったのに対し、浮世絵は立体感や遠近法とは違った色彩豊かな表現になったというのはこれまた面白い。
展示作品は全てモノトーンの陰影によるもので、題材も西洋的なもの、聖書やギリシャ神話である。
同じ技法でも西洋と東洋では目指すものがこうも違うんだなあ。
国立西洋美術館
キアロスクーロ―ルネサンスとバロックの多色木版画 フリッツ・ルフト・コレクションの所蔵作品による/レッツエンジョイ東京
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同美術館の版画素描室では「ローマの景観:ピラネージのまなざし」も開かれていた。
こいつがまたぐぐっとくる細密な銅版画。この緻密な立体感はツボだ~
ピラネージは18世紀イタリアの版画家で、精力的にローマの景観や古代遺跡の連作を制作した。これがすごい作品群で、よくぞここまで心血を注いだなという、大判で緻密な版画が45点ほど展示してあった。
いやー見てヨカッタ。
ピラネージ画像データベース
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他には、美術館の常設展示もざっと見た。何回か見ているので手抜き。
15世紀、16世紀ころの色彩豊かな宗教画が好きだ。そこはじっくり見る。
気分が妙に美術めいてしまって、ミュージアムショップでいらぬ本を買ってしまう。
西洋絵画の主題物語〈1〉聖書編美術出版社 |
どうも微妙にお買い物の神さまがご光臨のようです。