Credo, quia absurdum.

旧「Mani_Mani」。ちょっと改名気分でしたので。主に映画、音楽、本について。ときどき日記。

マルクス・ブラザーズ「オペラは踊る」

2005-11-15 15:40:58 | cinema
マルクス・ブラザーズ「オペラは踊る」
1935アメリカ
監督:サム・ウッド
製作:アーヴィング・G・サルバーグ
脚本:ジョージ・S・カウフマン
出演:グルーチョ・マルクス、ハーポ・マルクス、チコ・マルクス
   キティ・カーライル、アラン・ジョーンズ

ワイルド・アット・ハートの次になんでこれか?というと
薄暗さ解消!プログラムなのです。
本編と音声解説つきと2回観てしまった。

マルクス兄弟のコメディ、MGMでの第1弾映画。
アクの強さは保ちつつも全体としてはよくまとまったコメディ/ラブストーリーだったなあ。

オペラ団(多分イタリアのという設定)への出資者である金持ち未亡人を誘惑して何とかそのおこぼれにあずかろうという男(グルーチョ)。オペラ団のアメリカ公演にくっついて船で渡米。
一方オペラ団の若きテノール歌手、思いをよせるソプラノ歌手の渡米を追って、昔の仲間である男(チコ、ハーポ)とともに密航!
行く先々でさんざんな騒動を巻き起こすグルーチョたち。
テノール歌手とソプラノ歌手の仲を羨んだ大物テノール、ソプラノ歌手のアメリカデビューの出演を取り消すよう圧力をかける。
怒ったマルクス兄弟、本番のオペラハウスへ乗り込み、大騒ぎ。
でも最後はハッピーエンド。

なんだかあらすじだけではさっぱり面白くない・・・

そもそもグルーチョがなんでオペラ団の一員になれたのかとっても不思議だけれど、まあそんなことは置いといて、いきなりグルーチョの話芸から映画はスタートする。この人、ひとりでしゃべりまくって周囲を煙に巻く。オペラの観客を前にしようが全米のラジオ中継だろうがいっこうに臆しないところが観ててスッとする。
グルーチョの立ち居振る舞いは、なんだかジョン・レノンに似てる気がする。
(ハード・デイズ・ナイトとかの)

チコはなんとなく地味な印象を受けるけれど、グルーチョとのかけ合いとか、ラジオでの演説とか話芸でも活躍するし、ピアノの妙技は実にすばらしい!

ハーポはしゃべらない。この映画では得意のパフパフっていうラッパもほとんどでてこない。なのにパントマイムとハープ演奏と縦横無尽のスタントですごく活躍する。(スタントは実はスタントマンらしいけど)

なんていうか、本筋はしっかり通っているのに、この3人だけが異様にいかれていて、周りはぶんぶん振り回されている。
そんな印象だな。
(こんな感想でいいのか?)

マルクス兄弟のファンからは、サイドストーリーや準主役の存在のせいで、正統的?でない、といわれることもあるらしいが、30年代のしっかりしたコメディとしてまあ十分楽しめるのではないかしら?

マルクス・ブラザーズ コレクターズ・ボックス 〈5枚組〉

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コメント (4)
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