南会津流半農半スキー 和泉屋AK.T

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天然の舞茸

2016-09-22 18:21:43 | 里山の暮らし

トマトの摘芯作業がまだ終わるか終わらない頃、とても頭の中は舞茸どころではなかったのだが、ちらほら「あの人は20㎏採ったらしい」だの「もう遅かった…」だの聞くと、もう気が気ではなかった。

居ても立っても居られず、摘芯が終わった瞬間、つまり3日前に山を見てきた。

雨は降り止まない。山はガスの中だ。

ただでさえしっとりの山は、この雨天で乾いたものを片っ端から濡らす。カッパなしでは歩けない。

堂々と聳えるブナの大木。雨水が幹を伝う。

よく見ると「大正四年…」の文字が。100年以上前から、変わらず自分もこの山に関わっていることを嬉しく思う。

目指すはナラの巨木。今年の山はブナが不作だが、ミズナラは沢山のドングリを成らしていた。

何本か見て回るうちに、まだ若い舞茸が一株あった。

さらに別の大木へ向かう。雨本降りの中、カッパの中も汗と雨でずぶ濡れだ。急斜面を駆け上り降りを繰り返し、だいぶ疲労を感じたころ。

目指す大木を上目に見て息を切らしながら近づくと、根本に2,3株の若い舞茸が見えた。やった!と一息ついて近づこうとした時、黒い物体が大木の裏側で動いた。大きさまではよく分からなかったが、熊だ。どうやら、私が近づく前まで木の上でドングリを食べていたようだ。

足音とともに灌木がゆさゆさ揺れている。まずいなあ、と思い熊スプレーの安全ピンを外す。

気配は感じられなくなったが、根本に近づくにも突然襲われるかもしれないので、ここは舞茸を諦め退散することにした。

そして三日後の今日、再び取り損ねた舞茸を狙う。今日も雨降り…。

三日前、熊とニアミスしたナラの大木へ向かう。今度は、だいぶ下のほうから自分の存在を積極的に知らせようと、

勢子(せこ)声を出したり、声のトーンを変えて複数人の雰囲気をだしたり、あたかも犬を連れているかのように、犬を呼ぶ声(なぜか、ジョン!)&犬の鳴きまねをして徐々に近づいた。山で独り声優ごっこ。こういうの、嫌いではない。

熊の気配はない。

そして、根本を見回すと…

舞茸まつりでしたー

舞茸は背負いかごに溢れんばかりに。結局のところ、あの熊のおかげで小さい株を取らずに済んだことが、今日の舞茸まつりにつながったのでした!

今年は一つの大木で、11㎏の舞茸を頂きました。

山の神、そして熊に感謝…。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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凄い! (ぐっちゃん)
2016-09-24 23:47:15
阿久津さん、大量の舞茸おめでとうございます!きっとおいしいトマト作りを頑張ったご褒美ですね。私も一度でいいから、ミズナラの木に育っている舞茸のもとで舞茸踊りを舞ってみたいものです!
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豊作! (阿久津)
2016-09-25 20:39:07
ぐっちゃん、ありがとうございまーす!
今年は秋雨が長いせいか、この辺りでは舞茸豊作みたい。
舞い!まではいかなかったけど、しっかりガッツポーズでしたよ~
この調子で、トマトも最後のボーナスステージは豊作!で終わりたいです!
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