南会津流半農半スキー 和泉屋AK.T

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1月21日 角撃ち名人…?

2022-01-21 22:12:44 | 里山の暮らし

我が家の積雪は170㎝。急きょ休みが出来たので、スキー履いて猟に出向くことにした。

隣の集落から沢沿いの林道を辿る。今日はウサギを狙いたい。

林道沿いのかつての上水道施設。コンクリート製の三つの小さな小屋は、仲よく揃って大きな分厚い帽子をかぶっていた。

沢を渡る橋。この雪深い時は橋の下が隠れ家になっていることがある。よーく見ると…

シカ?カモシカ?らしいたくさんの足跡が見える。しかも新しいぞ…。

その上流を見ると、確かに新しい大型獣の足跡。腹を引きずった跡がないのでおそらくシカか?

イノシシなら足が短いので丸太を引きずったような跡になる。

上流に向かっている。息を殺し、スキー板を静かに進ませる。

途中、一度橋の下に入ったようだが、また林道に上がりさらに奥へ向かっている。

この辺りは雪もやわらかく腹を引きずっている。こうなると、さすがのシカも動きが遅いはずだ。

明らかにラッセルのシカよりも、スキーの方が潜らず進みが早いはずだ。

さらに進むと…。

いた!オスのシカだ。

スキーを足早に進ませる。2頭確認できた。杉木立の間から狙った。

シカもこちらに気づいて、跳ねて逃げた。パーン!パーン!

2発撃ったが当たらず。やはり遠いようだ。もう2発撃っても当たらない。

まさかシカが居るとは思わなかったので、大型獣用のスラッグ弾は5発しか持ってこなかった。あと1発しかない…。

シカは逃げるが深雪で進みが遅い。これは追いつけるかも…。小走りにウロコ板を進ませ、50mほどまで間を詰めた。

2頭のうち1頭を狙いすまして、パーン!

ばたっと倒れ込んだ。やったー! 伸び切った足が痙攣しているのが見えた。もう弾が無いので、止め刺しが出来ない。不用意に近づくと反撃を食らいそうなので離れて少し待つ。と、むっくと起きて走って逃げてしまった。

追いかけるにももう弾がない…。チーン…泣

逃げて行ったシカの頭には片方の角がなかった。倒れ込んだところへ行ってみると、シカの角が落ちていた。

なんと、渾身の最後の一発は頭の角の根元近くに命中したのだった。角をぶち抜かれたシカは脳震とうを起こして倒れ込んだのだろう。

以前、春の山で熊を狙ったがブナの樹をぶち抜いて、親方に笑われたことがあった。

今回はぼく一人だったが、もし親方たちがいたとすれば「おめえ、あんな細い角によく当てたな。角撃ち名人だ…」と笑われたに違いない。

あーあ、こんなことだったらもっと弾を持ってくるんだったな~。

手負いにさせて申し訳ない。また来て、あの片角のシカに引導を渡したいと思うのでした。

帰り道、この山の神様の前を通る。

杉の大木の根元にある小さな山の神の祠は、分厚い雪に覆われていた。

今回、獲物は得られなかったがいつもの猟の安全と、今後の和泉屋AK.Tの家内安全・商売繁盛を祈願しながら、祠の雪を取り除いた。

祠の中には、明治三十年云々と思しき文字が書かれた山祇の神の御札があった。

逃した口惜しさと、なぜだか少し清々しい気持ちが入り混じり、元来た道をスキーを走らせ帰るのでした。

2021-22 テレマークスクール&スキーガイド和泉屋AK.T

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (タカハシ)
2022-01-22 12:03:56
くぅ〜😅
残念、
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今度こそ! (阿久津)
2022-01-23 23:08:11
やはり過程が大事ですね!
返信する

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