1月18、19日はNさんOさんのバックカントリーツアー講習でした!
まずは午前中、南郷スキー場のセンターハウスで座学です。
明日登る予定の会津駒ケ岳ツアーの準備をします。
警察へ提出する登山計画書を作成。今どき「コンパス」アプリでもデータで提出できますが、やはり紙ベースで携帯する計画書は有事の際に捜索機関と情報交換する時に必要性を感じます。
紙ベースの地形図でルートの確認。地図アプリ「ジオグラフィカ」も便利で使用しますが、読図が出来ていないと使いこなせません。やはり読図の基本は必須。
明日の山の天候を予想します。山の天候情報サイト「てんきとくらす」で会津駒山域の大まかな予想は出来ますが、高層天気図(500hp、850hp)で隠れた気圧の谷を確認し、天候急変がないか調べます。
過去のアメダス情報から積雪内部のチェックポイントを掴みます。調べて予想した状況を現地のピットチェックで答え合わせをし、雪崩ハザード評価の材料にします。
午後はガスに包まれた南郷スキー場トップから、東面の急斜面へ向かいました。
実際にピットを掘り、先ほど過去気象データで予想した積雪内部を観察しました。
案の定、15㎝の新雪の下には1/12~1/15にかけての暖気と降雨が濡れザラメとなって5㎝以上の層を作っていました。
こらから来る寒波による乗載雪に影響を及ぼすかもしれませんね。
15㎝ほどの新雪を楽しみながら、今日のBC講習を終えました。
さあ、明日は会津駒ツアーです。
何気に車を走らせる登山口までの道。山に入る日は、よそ見運転にならない程度に法面や山の斜面を見てもらいたい。
些細な破断面、スラフ、点発生などその日の不安定要素が隠されているからだ。
19日の今朝。登山口の檜枝岐まで来ると予想よりも少ない降雪にがっくり…。とはいえ、今日は講習会。滑りよりも勉強! と、心に強く言い聞かせ。
午前8時、雪崩トランシーバーのグループチェックを済ませ入山。
ほとんど乗載雪のないカリカリの急登。クランポンを付け登行。山開きの無駄のない華麗なるキックターンもしっかり覚えよう。
1,350m休憩ポイントのヘリポートでも、積雪は160~180㎝。うーむ、かなり少ない。あと1mは欲しいところ。
はっきりとした地形の変化点で、現在地を確認。自分はどこにいる?その根拠は?
スマホを頼る前に、地形図と景色で判断する力を。
ブナ森からアオモリトドマツとダケカンバの混交林へ。この変わり目も位置確認の材料になる。
このエリアでは1,600m付近がブナと針葉樹林の境界ライン。
会津駒ローカル、通称「四の沢」上部でピットチェック。昨日の座学で予想した積雪内部を観察。
標高1,920m、気温ー8℃、東面、1/17クラスト上の乗載雪21㎝がCTE4でSCで破断。弱層は針状の結晶も観られ表面霜のよう。乗載雪はまだ薄いが今後どのくらい保存されるか気になるところ。1/15あたりと思われる氷板あり。山頂までガリガリくんが見えていたので、2,100mも雨が降ったと思われる。
さあ、会津駒の全容が見えてきました。
先行者の滑走ラインが気持ちを高めます!
小屋下からさらに山頂へ。
小さな樹氷をかすめ、山頂へ。
イエーイ!標高2,130mの山頂です。気温-9℃、風は南西弱い風。
いろいろ講習しながらでしたので、5時間20分を要しました。
それでは、山頂からの滑走を楽しみましょう!
こしまり雪でも気温が低く乾いているので気持ちの良いスプレー。
ただ時々ガリガリ面がありまずまずの滑走。
雪が少ないこともあり、沢までは落とさず登り返しをすることにした。
陽が傾いてきた。背後には降雪の少ない時でも裏切らなかった会津駒。
積雪内部の判断から急斜面トラバースをやめ、主尾根まで登り返すことにした。
ブナ森のツリーランもまた楽し!
しかしそれは1,500m付近まで。
あとは1月とは思えない湿雪大玉ゴロゴロランドと、少雪の藪で滑りにならず。
やはりあと少なくとも1mは雪が欲しい…泣
BCツアー講習無事終了! お疲れさまでした!
1月21、22日 バックカントリーレッスン・ゲレンデ編&山編 1名空きあります!
1月31日 平日バックカントリーレッスン・山編 あと3名空きあります。
2月2~3日 平日テレマークレッスン 空きあります!
2022-23 テレマークスクール&スキーガイド和泉屋AK.T