今日から2日間はバックカントリーツアー講習会。初日は南郷スキー場での講習でした。
今回は宇都宮からWさん、日立からHさんにお越しいただきました。この時期のスキー登山では表層雪崩の事故も多く発生しています。
まずは雪崩事故に遭わないためにどうすればいいのか?
これから自分たちが滑る斜面、トラバースする斜面、登る斜面。雪の中の様子をよく知っておく必要があります。
ただしかし、自分たちが雪崩に遭わなかったとしても、ほかのパーティーが巻き込まれたりした現場に遭遇すれば、レスキューに協力しなければならない。そんな時、迅速に行動できるようにセルフレスキューも出来るようにしておきたい。
さて夜は、亀屋旅館にお世話になり、翌日の実践ツアーの準備です。2日目は三ツ岩のパウダーを狙いに行きます!
明日のツアーの道程表作成、高層天気図や地上天気図などの情報から明日の山の天候予測、数日前からのアメダスなどで積雪の様子を予測します。
さて2日目。三ッ岩への登りだしは決まって急登。板を担いで登行する。
二人で先頭を交代しながら、昨夜決めたポイントを目指す。
登行ルートも勉強する。先行するトレースが決して正しいとは言えない。トレースに惑わされず自分たちの力量に合った道を作ってほしい。
動力に頼らないバックカントリーツアーは、登りで疲れないテクニックも重要だ。ジグのキックターン、ラッセルのスキーさばき、ルート選び。登りでもたもたしていられない。
自分たちは今どの辺りにいるのか?地形の変化点、周りの地形の様子からなどから常に自分たち場所を地図で確認するくせを身につけたい。
道迷いはここから無くせる。
凛とした空気。いよいよこの時期らしい風景となってきた。
後ほど自分たちが滑る斜面の積雪を調べる。積雪は310㎝、気温ー8℃。
時折、日が差し込む。標高も上がり、こじんまりなブナの疎林となってきた。
標高1,600mからアオモリトドマツが現れ始める。この植生の変化点もこの地域の特徴。
今回は1,620mまでとした。昨夜の予想通り気温ー10℃、風NWーL、M。
積雪はおおむね安定だが、斜度と地形の罠には気を配る。
-10℃の素晴らしいパウダー!
三ッ岩のブナ森パウダーもなかなかのもの。
さて、あまりの楽しさに下るルートを間違えることもよくある。
今はどこにいる?下山通過ポイントはどっちの方角?私を案内してもらう。
やはり下山は滑りにならず。板を担いで下山。
無事に下山しました!8時間の行程でした。この2日間、みっちりとスキー登山に必要なことをたくさんやりました。
人の後ばっかりくっついていると、いつまでたっても山を滑る人にはなれません。ゲレンデだけではテレマークは上手くならない。ゲレンデテレマーカーで終わりたくなければ、山を滑って欲しいし、自分で山に行けるようになってほしい。今回はそのための講習でした。
Wさん、Hさん、2日間お疲れさまでした。この度もありがとうございました
三ッ岩パウダー、最高でしたね