「退去強制執行は違法」
借り上げ訴訟、敗訴女性が神戸市を提訴
「退去強制執行は違法」借り上げ訴訟、敗訴女性が神戸市を提訴
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201910/0012755103.shtml
神戸市が提供した阪神・淡路大震災の被災者向け「借り上げ復興住宅」で20年の
借り上げ期間が過ぎたとして、退去を命じる判決が確定した同市兵庫区の女性側が、
明け渡しの強制執行を許さないよう求める異議請求訴訟を神戸地裁に起こしたこと
が、2日分かった。提訴は8月6日付。
女性(81)が暮らす復興住宅の借り上げ期間は2016年11月までで、神戸市
は同月に退去を求めて提訴。明け渡しを命じた神戸地裁判決を大阪高裁が支持し、最
高裁も今年3月、女性側の上告を棄却した。
異議請求の訴状によると、女性は健康状態が悪く歩行器を使わないと歩けないが、
使用可能な転居先を見つけられていない。女性側は「市が代替住宅を提供することな
く、退去を強制しようとするのは公営住宅法違反」と主張している。
神戸市は神戸新聞の取材に対し、判決確定後に自主退去するとの女性の話を受け
「代理人を通じて速やかな退去を働き掛けていた」と説明。訴訟には「弁護士と相談
しながら対応する」とした。