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レオパレス21の建物施工不備…引っ越し要請受けた入居者困惑

2019-02-19 20:40:48 | Weblog

                                 レオパレス21の建物施工不備   

                                 引っ越し要請受けた入居者困惑    

レオパレス21の建物施工不備…引っ越し要請受けた入居者困惑
https://www.mbs.jp/voice/special/archive/20190218/

最大約1万4000人に退去が求められる可能性に発展したレオパレス21の施工不備問題。耐火性や遮
音性に不備があるアパートも多く、入居者やオーナーから不安の声が上がっています。

入居男性「有名会社だから信頼できると…」

兵庫県伊丹市にあるレオパレス21のアパートで8年間、ひとり暮らしをしている伊藤信行さん(4
2)。2月初旬、住んでいる建物が防火基準を満たしていないことがわかりました。

「結構辛いですよね。不安もありますし怒りというか。レオパレスっていう有名会社だったので信頼でき
ると思っていました」(伊藤信行さん)

去年、建設した建物のうち200棟余りのアパートなどで施工不備が見つかったレオパレス21。今月7
日、新たに33都府県の1324棟の建物で耐火構造や遮音性が国の準を満たしていないなどの不備が
あったことを明らかにしました。

3階建ての共同住宅では延焼しにくくするため、天井の石膏ボードを2枚張りにすることなどが定められ
ていますが、1枚だけになっていました。また、外壁の断熱材や部屋を区切る壁には綿状のガラス繊維素
材などを使うことが定められていますが、実際はコストを低く抑えることができる発砲ウレタンが使用さ
れていたのです。

「一番大きな問題は出火したときに燃えやすいことですから、寝ている間に隣から出火したときに十分に
避難する時間がないとか、(避難する)時間がないままに燃えてしまうとか、そういうリスクが高くなる
と思います」(タウ・プロジェクトマネジメンツ 高塚哲治・一級建築士)

紙1枚だけで「3月末までに退去してください」

伊藤さんのもとには2月はじめ、レオパレスから一通の手紙が届きました。
「『何やろうな』って最初思って、『何かの請求かな』と思っていたら、『3月末までに退去してくださ
い』って内容の封書だったので。(Q.この紙1枚?)そうですね、これだけです。(Q.説明に回って
くることもなく?)全くありません。8年間ここに住んでいて、何不自由なく暮らしていたので、それが
いきなり引っ越しってなって、辛いというか腹立たしい」(伊藤さん)

施行の不備が見つかった1300余りの建物に住む入居者の数は1万4400人あまり。レオパレス21
はこのうち、耐火構造に特に問題がある641棟の約7700人に対し、3月末までに転居するよう求め
ています。伊藤さんは現在急いで引っ越し先を探していますが、思うように物件が見つからないといいま
す。

「引っ越し先がまだ決まっていない状態で仕事をしているので、それが一番不安です」(伊藤さん)

オーナー「2枚張りのはずが1枚だけ」アパートに施工不備

困っているのは入居者だけではありません。両親がレオパレスオーナーである男性は去年6月、大阪市内
にあるアパートに施工不備があることがわかりました。

「『やっぱりか』という感じでは思いますね」(レオパレスオーナーの50代息子)
設計図では部屋を区切る壁が2枚張りとなっているにもかかわらず、1枚だけになっていたり、壁の板が
途中で切断され隙間ができているのが見つかったのです。

そもそも、レオパレスは一般から募ったオーナーに建築費用などを支払わせてアパートを建設し、オー
ナーはそのアパートの部屋を貸して家賃収入を得ています。今回の施工不備は建築費を支払ったオーナー
にとっても寝耳に水でした。問題が発覚してからもう8か月も経っていますが、未だに改修計画すら示さ
れていないといいます。

「計画ぐらいは出してもらう。それに対して進捗を報告してもらったらわかるんですけど。今の時点でま
だ何も連絡というか、(見通しが)立っていないという話なのでそこが一番心配ですね」(レオパレス
オーナーの50代息子)

オーナー説明会 不安や怒りの声「何も解決していない」

2月17日、レオパレス21は関西で初めてとなるオーナー向けの説明会を開きました。
【説明会のレオパレス役員の音声】
「私どもがご心配ご迷惑をおかけして、誠に申し訳ございません」
説明会では、レオパレス21の役員が今回の問題が発覚した経緯や施工不備が見つかった建物に関する報
告を行いました。

【レオパレス役員】

「何よりも会社のその時の体質、売り上げを急ぐ、工期を可能な限り短縮させる。3月末が入居の一番の
シーズンなので出来る限りそこにあわせたいと」
今回の問題の原因について、少しでも売り上げを伸ばすため、3月の決算に間に合うよう工事を急いだな
どと話しましたが、出席したオーナーからは…

【オーナーの音声】

「会社として隠蔽体質でしょ、どこが現場の責任なんですか。組織上の問題でしょ。予めわかっているわ
けでしょ。そういう反省もなしにどうして我々オーナーは納得できるんですか」
これに対し会社側は…

【レオパレス役員】

「おっしゃるとおりでございます。緊張感を持ってやれることを全て数か月の中で大至急やっていくと」

【オーナー】
「数か月じゃないですよ、数か月じゃ持たないですよ」

【レオパレス役員】

「肝に銘じて対応したいと思います。よろしくお願いします」
説明会は約1時間半に及びましたが、修繕を行う具体的な時期などは示されず、出席したオーナーたちの
不安を取り除くことはできませんでした。参加したオーナーは…
「謝罪はありました。ありましたけど、そう簡単なものではないし、謝罪があったからと言って、まだ何
も解決はしていませんし。実際に(改修が)履行されてからじゃないと不安は払拭されませんので」(レ
オパレスオーナーの50代息子)

このほか説明会に参加したオーナーからは「改修費の負担や家賃保証をするというが、レオパレスにつぶ
れられても困る」、「改修が終わってもイメージダウンで新たな入居者を探すのが難しいのでは…」と
いった声もありました。全国に広がったレオパレス21の施工不備問題。入居者とオーナーの不安は増す
一方で先行きは不透明です。