「ブラック地主」迷惑行為増加
弁護団、注意を呼びかけ
「ブラック地主」迷惑行為増加 弁護団、注意を呼びかけ
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00294679.html
突然、家に押しかけ、「土地を返せ」とまくし立てる、「ブラック地主」と名づけられた迷惑行為が増えている。
男「なんなんだお前? 借りたもん、返せ言うてんねん!」
Aさん「だから、うちは借りてません」
男「借りたものを返せ言うてんねん!」
関西弁でまくし立て、何かを返すよう求める男の声。
埼玉県に住むAさんの自宅に、2014年10月、突如、地主を名乗る男が訪れ、その場で立ち退きなどを迫ったという。
男「借りたものを返したらええんちゃうの? 買う買う買う買う、言うて!」
Aさん「買うとは言ってません」
男「買う買う詐欺か? お前のところ」
男「出ていくことは考えてませんから、買いますって。ほんで、なんやねん!
借ります言うて、どういうことやねん! 人からもの借りたらな、返すんや! お金なかったらな、返すんや! 誰の土地や?」
執拗(しつよう)に「土地を返せ」と迫る男。
実は、Aさんの家が建っているのは借地。
その借地の所有者が、Aさんが知らぬ間に、この男が勤める不動産会社に変わっていた。
通常、地代を払えば、契約期間中は、そこに住み続けることができるが、男は突然、立ち退きを要求し、「立ち退かなければ、土地を買い取れ」と言ってきた。
Aさん宅の前に居座った男は、さらに語気を強め、追い込みをかけてきた。
男「人からもの借りて、生きているんやろ! そうちゃうの? 間違っているか?
返して言うてるのに、返さへんし! ちゃうの? 間違っているか?」
Aさん「うちは借りている。契約に基づいて借りている」
男「偉そうにしゃべるなよ! 人からもの借りて、誰に偉そうに」
住む権利を主張するAさんに対して「逆ギレ」。
男「人として、ちゃんとしたこと言うてんねんから。お前な、仕事もせんで、昼間から家で寝っころんでたら、そりゃ金ないわ。そやから、俺はこうやって働いとるがな」
Aさん「だから借地権...」
男「人からもの借りて、何開き直ってんねん。だから、お前友達もおれへんねん。いつも1人なんや、お前は! そりゃおらんわ!」
この音声を公開した弁護団は、こうした地主を「ブラック地主」と名づけ、このような迷惑行為は、東京オリンピックの開催決定などで、不動産市場が活発化する中、増加傾向にあると話している。
弁護団は「(借地権の)更新料を払わないなら出ていけ。賃料の値上げに応じないなら出ていけ、こういった相談は、いっぱい事例がある」と述べた。
弁護団は注意を呼びかけるとともに、14日、無料の電話相談を実施するという。